こんにちは、池上校講師の木村美那子です。
今年は珍しく入学式に桜が満開となり、文字通りハレの日に花をそえてくれましたね!木村の小学校入学時は明け方までみぞれが降っていて、とても寒い中で校庭に並んでいたのを思い出します。
満開になった桜は、花吹雪とともにあっという間に葉桜にその姿を変えてしまいますが、そのはかなさも桜の美しさの一部なのではないでしょうか?

さて、開校して3年目を迎えるみなとシティバレエ団附属池上バレエスクールでは、クラス編成が整いはじめ、各クラスのレッスンだけでなく、進級も含めた「少し先」もイメージ出来るようになってきたのではないかと思います。
中には「アカデミーに行ってみたいな~」という小さな生徒さんも出てきて、「まずはひとりで電車に乗れるようにしようね!」と言いつつも、その「バレエが上手になりたい」という気持ちや夢がとても嬉しくて、こっそりにこにこしてしまうほどでした。

バレエはその技術においては「正解」か「不正解」のどちらかしかないため、時にそのシビアさに心が負けてしまいそうになることがあります。
また表現においても、どれだけ自分がベストと思ったものであっても、見る人が「好き」か「好きじゃない」かで評価されてしまうこともありますし、近年ではSNSでの人気投票のようなバレエダンサーもいたりしますが…

でもそれだけシビアなバレエだからこそ、それを乗り越えて見えてくる「個性」には、やはり輝きが加わります。
そしてその「個性」は出来栄えだけでなく、ゴールに至る道筋にもあらわれますし、それは生徒さんの側に求められるだけではなく、その「個性」をどう受け止め、どう活かすのかは指導者の方にこそ求められる能力であるとも言えます。

さてみなさんはこちらのイラストをご存知でしょうか?



人々の目の前に壁と野球場がありますが、それぞれの身長の高さが違うので、より良く試合を見ようと台を用意したとします。
その際一番左はそれぞれに平等にひとつだけ台を手渡した状態ですが、それではやはり背の高い人が良く見えるようになるばかりですね。
真ん中のイラストではみんなが試合を見ることが出来るように台の数を調整しています。でももしかするとこれを見て「あの人だけたくさん台を用意してもらってずるい!」と文句を言う人もいるかもしれません。
池上スクールに携わる人にそのようなことを言う人がいないことを信じていますが、全員が試合を楽しめるチャンスを得るために(レッスンで言えば、みなさんがバレエを楽しみ、バレエが上手になることですね)、そしてそのような文句が出ないようにするには右のイラストのように環境を整える必要があります。
このイラストでは物理的に環境を整えていますが、その条件は多岐にわたって考えることが出来ます。
もちろん「野球の試合」そのものを変えてまで、個々の条件に合わせることは本末転倒ですから、物事の本質を外れない(レッスンで言えば、ますバレエのレッスンを実施することですね)ことが大切ですが、そのひと回り外について言えばどこまで多岐にわたる条件を拾い上げ、最終的に大きなゴールまでたどり着くか?は、環境を整える側の腕の見せどころと言えるのではないでしょうか。

木村の育ったRADメソッドではカリキュラムやシラバスはあくまでも指針や手段に過ぎず、それによってどのような効果や成果をもたらすかは、学ぶ生徒の取り組み方と、指導する教師の能力によるところが大きい、というのが定説です。(なので、同じRADメソッドというハードで育っても、ソフト面でゴールが変わることがよくあります。)
また、その他の海外のバレエ学校では「やるべきこと」は厳格とも言えるほどに決められて(レッスン曲の拍子や速さも!)いますが、どのような音楽を使い、どのようにステップを組み合わせるかは担任に主導権があります。(その分、特に国家資格取得や就職など、成果に対して先生の負う責任はかなり大きいですね。)

今回はとても長い文章となってしまいましたが、ハードとソフトをしっかりと整え、効果的に成果をあげることが大切!というお話をお届けしました。
さあ、新学期!先生たちも頑張ります!(木村)