札幌市教育委員会編『遠友夜学校』(北海道新聞社、1981年)という本がある。これはこの学校に関わった様々な人の記憶の記録のような本である。元教師高倉新一郎による「有島武郎と札幌遠友夜学校」では有島武郎博士と夜学校校歌との関係について次のようなことを記している。要約して紹介する。
有島博士は夜学校の気持ちを一致させる為に校歌を選んだ。校歌は大菩薩峠の作者として知られる中里介山の作であるものを有島博士が深く共鳴して校歌に採用した。この校歌は自己を空しくした感激と奉仕の精神を歌ったものである。この精神が夜学校を種々の困難にもかかわらず最後まで維持しつづけて来させたものだった。(218-219頁)