なにかを目指し、それを達成しようとすると、
まず最初に越えるべき壁は、「諦めない」ということだ。

最初に越えるべき壁と言えるくらい、
ひとの「諦める」ということの早さは驚くべきものがある。

僕の最初の本にある「未来記憶」(サンマーク出版)の中でも取り上げたけれど、
ナポレオン・ヒルさんが3000人の男女を調査したら、
「平均1回以下で諦める」ことが分かった。



諦める理由のひとつは、「現実につぶされてしまう」ことだ。

なにかをやろうとして、うまくいかなかったり、予定通りにいかなくなると、

「やっぱりダメだ」
「うまくいかないかもしれない」

と意気消沈をしてしまう。

これは真面目なひとにほど訪れやすい。
「現実的なものを目指す」と言っているひとにほど多い。


なぜかというと、現実的なものを目指しているひとは、
その背景に「できなかったらどうしよう」という恐れがあることが多い。

だから、「できること」を目指すのだけれど、
いったん上手くいかなくなると、「やっぱりできないんだ」という恐れが現実になって襲ってくる。


現実に押しつぶされてしまうことはもったいない。
それは、フォーカスの癖、思考の癖からつくられている。


いつもうまくいかない方を考えてしまう癖ができあがっていると、
恐れに支配されやすくなる。

あくまでも、それは思考の癖であって、決して性格ではない。

自分の中で「うまくいかなかったらどうしよう」ではなく、
「うまくいったらどうなるだろう」という思考の癖をつくっていく。


不安になったら、うまくいったらどうなるだろう?と考えてみる。

そうして気分がよくなったら、新しい行動を起こすことも楽になっていく。



行動力がなかったひとが、行動力をあげていくためにしていることは、
こういうとても地味なことなのだ。