参考文献 〜 「孤独を怖れない力」(工藤公康) | ジャズベーシスト 池田 聡 のブログ

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参考文献 〜 「孤独を怖れない力」(工藤公康)

 

 

自分を変えるには「変える勇気」が必要です。
では、変える勇気を持っている人といない人は何が違うのか。
その違いは「プライド」にあると思います。
(中略)
目先の小さな自尊心を満足させることではなく、今よりも大きな自分になることが、僕の「プライド」だったのです。(p17〜19)

 

「変わるのが当たり前」と考えていれば、必要以上にショックを感じることがありません。(p20)

 

 例えば、試合で自分が打席に立ったとき、送りバントのサインが出たとします。
バントの練習はやっているので技術はある。でも、試合中に一塁手や三塁手の動きによって、転がす方向や強弱を変えるには、瞬時の判断が要求されます。成否を決定づけるのは自分の「意志」なのです。
 ベンチからのサインは、あくまでも「送りバント」のみ。「もし、三塁手が出てきたら一塁側に強く転がして」というサインは出ません。(p23)

 

自分の弱さを「認める」ことは、自分に負けることではありません。自分に「負けない」ことです。(p27)

 

基本とは、当たり前のことを当たり前にできるということ。それを少しでもおろそかにすると「敗戦」という結果が待っています。(p29)

 

プロの技術というのは、身体が勝手に反応できるようになるまで、徹底的に身体に染み込ませなくては、本当に習得したことにはならない(p31)

 

 新人の頃、キャンプでは投内連携(投手と内野手の連携プレー)の練習に2時間を費やしました。
 そのとき、広岡監督からは、
「一塁へのベースカバーは目をつぶってでもできるようになれ、目をつぶってでも一塁まで走ってベースを踏めるようになれ」
と言われていました
(中略)
 試合中、そんな基本練習の反復のおかげて、打球が自分より左(一塁側)に飛んだ瞬間、僕の身体はファーストベース方向に即座に反応していました。それはファウルだろうが外野フライだろうが変わりません。
ファーストゴロかな?セカンドゴロかな?と頭で考えてからでは遅い。(p31)

 

評価は他人がするもの。どんなに自分で自分を評価したところで、まったく意味がありません。
だからこそ、結果を出している選手は、その結果を出し続けようとするのです。
結果が途絶えた瞬間に評価が急落することを知っているから、謙虚な態度になるし、もっと成長しよう、もっと自分を磨こう、と必死にもなる。(p36)

 

答えは孤独の中でもごきながら自分自身で見つけなくてはいけないもの。誰かに答えを求めても、その場しのぎにしかなりません。(p45)

 

言われたことをただこなすのではなく、なぜそれをやるのか、なぜそうなるのか、常に理由を考えながら、自分で「答え」を見つけ出していくことで、状況に応じた臨機応変な対応ができるのだと思います。(p45)

 

試合前にイメージトレーニングもするようになりました。トイレの個室にこもって、1番から9番まで「彼はこう打ち取る」「2番はこの配球で」と、擬似対戦をしたのです。
(中略)
ただ、一生懸命に下調べはするけと、それに縛られ過ぎないことも心がけていました。「この打者は初球は打たないだろう」とデータを鵜呑みにして打たれたことが何回もあったからです。(p64〜65)

 

腕が振れないと、コースが甘くなったり、打者に打たれることを怖れて球をふわっと置きにいってしまう。そういうピッチャーは、往々にして練習でキャッチボールをするときやプルペンで投げるときに集中せず、漠然と投げています。(p69)

 

自分なりの常識や既成概念で出せる自己の能力は、60〜70%と言われています。
でも、そこに自分が知らない知識やノウハウを取り入れることで、100%近くの能力を発揮できるようになる。(p94)

 

マネを「しやすいか、しにくいか」、自分に「しっくりくるか、しっくりこないか」という感覚を大切にしました。
現時点での自分の体力や技術レベルに合っているものが「しっくりくる」のだから、それは取り入れればいい。
「しっくりこない」ものは現時点での自分には合っていない。でも、だからといって捨ててしまうのではなく、自分の"引き出し"の中に入れておく。(p154)

 

入り口はマネでも、その本質を知り、自分のモノにした時点で、その技術は自分の「オリジナル」になるのです。
反復や練習を積み重ね、オリジナルを作り上げた時点で、初めて「盗んだ」と言えるわけです。(p158)

 

目次
 
はじめに——孤独に「自分と闘える」人の強さ
 
もう一歩先の自分を手に入れる
第1章 孤独を怖れないカ
1 自分を「変える」ために必要なこと
 自分を成長させるプライド ダメにするプライド
 変化を怖れなくなる ある一つの考え方
2 折れそうになったときの心の支え方
 意外と理にかなっている「三日坊主」練習法
 「工藤は終わった...」と言われてから20年も活躍できた秘密
3 一流選手ほど、この「基本」を大切にする
 常勝・西武が「キャッチボール」をおろそかにしなかった理由
 「頭で」理解しようとするから大事な場面でうまくいかない
4 「誰も理解してくれない...」からこそ、あえてやる
 結果は「出す」ことが重要なのではない
 「理解ある」ベテラン選手に存在価値はない
5 自分の「伸びしろ」は孤独の中に隠れている
 「プラス思考」な選手ほど失敗を繰り返すワケ
 上原投手の「問い」に表れた一流と二流の差
 
ここ一番で動じない
第2章 メンタルの力
1 「この人はメンタルが強い」と感じた意外な選手
 迷う僕の背中を押してくれた野茂投手の言葉
 球の速くない投手が「直球勝負」できる理由
2 「わがまま」で自滅する人、「マイペース」で結果を出す人
 「マイペース」と「わがまま」の決定的な違い
 それは「姿勢」に如実に表れる
3 相手との心理戦に勝つ、たった1つのコツ
 心理の揺れはこの些細なしぐさに表れる
 僕が試合前に必ず個室にこもってしていたこと
4 ここ一番! に強い人たちに共通する習慣
 集中力は「上げよう」とするからうまくいかない
 いざというときに120%の集中力を発揮できる人の準備力
5 ミスを引きずらない、感情スイッチの切り替え方
 「ブレない心」を作る第一歩は「自分の役割」を見出すこと
 
100%の自分を引き出す
第3章 成長する力
1 自分を成長させる最大の武器は、この「思考」
 「やる練習」がもたらした目に見える効果
 自分の武器を手に入れるカギは「一年後の自分」
2 目標には「立て方」がある
 チームの勝利のためには自分を抑えるべきか
 チームも個人もともに成長する計画の立て方
 その失敗からは真の成長はつかめない
3 「残り3%」の能力を引き出す法
 成績がV字回復した2つの取り組み
 自分の能力をフルに出し切る考え方
4 自分の「見せ方」をわかっている人の強さ
 自分を解放させられる唯一の瞬間
 自分の「見せ方」を使い分けよ
 
学び、備え、切り替える...
第4章 闘い抜く力
1 データを活かし切る自分の「勘」の磨き方
 自分の勝ちパターンが通用しなくなったとき
 最高のパフォーマンスを生む「データと勘」の活かし方
2 無駄な時間が「自己投資の時間」に変わる、頭の習慣
 自分を高めるヒントはこんな意外なところに...
 自己投資を習慣化させるコツ
 野球にもゴルフにも共通する結果を出す頭の使い方
3 自分を「休ませ上手」にする方法
 自分をもっとも高められるちょうどいい、休みの取り方
 時には、とことんダラダラしたほうがいい
4 一流選手たちに共通する「学び方」
 この「違い」に気づける人は強い
 一流選手ほど「謙虚」な理由
 
結果が出ないときの
第5章 「自分」を乗り越える力
1 結果が出ないときのしのぎ方
 不摂生だった自分を奮い立たせた妻のひと言
 目先の結果より調子のバロメーターになるものとは?
2 「衰え」から、新たな自分の可能性を引き出す法

 

 「自分の常識」の先に可能性を広げるヒントがある
 40代になって野球を好きになれた理由
3 学ぶべき失敗、学ばなくていい失敗
 ケガをしても再び活躍できる人、故障を繰り返す人。その違いは...
 学ばなくてもいい失敗とは?
4 僕はこうして「苦手」を克服してきた
 どうしても苦手意識を克服できない相手には...
 苦手意識を必要以上に膨らませないコツ
5 他人のいいところを「盗む」とは
 「マネできないもの」にこそ学びがある
 「マネ」が「オリジナル」に変わる瞬間
6 どこへ行っても「結果」を出せる人の共通点
 チームに馴れ合わないための思考法
 
「個」を成長させる
第6章 チームの力
 1 負け癖がついたチームの意識をどう変えるか
 「嫌われ役」が報われるとき
 一流になれるかどうかは「結果」が出始めてからがカギ
2 「周囲に理解されない」と感じたときに
 「今、ここにいる意味」が見えているか
 周囲に理解してもらう前に必要なこととは?
3 若手を伸ばす「教え方」
 若い選手たちに一番気づいてほしいこと
 
おわりに——孤独な闘いを支えてくれるもの

 

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