土木消防委員会で11月7~8日の2日間にわたって、富山市「中心市街地活性化基本計画の取組について」、糸魚川市「糸魚川市駅北大火災からの災害復興の取組等について」と2か所の行政視察させていただきました。
両市ともに「歩く」ことを意識してまちづくりを行っています。
富山市のまちづくりの背景は、全国的にも課題となっている人口減少と超高齢化であり、生産年齢人口の減少による経済の縮小、高齢化の進展に伴う社会保障費の増大を懸念しています。
県全体で車の所有率が全国2位で、車の利用が当たり前の暮らしです。
ただ、それに伴い公共交通機関の利用者が減少することで減便になり、車に乗れない3割の市民、特に「高齢女性」がまちに出られないという現象が起きています。車を自由に使えない人にとっては極めて生活しづらいまちになっています。
そこで、市街化地域の公共交通網を集中させ、コンパクトなまちづくりとなるよう展開しています。北陸新幹線の開通という契機もあり路面電車を環状線化し、郊外に住む方々もまち中心部に出てこれるようなしかけをしています。
駅を人通りが多いところに設置し、便利であるため出かけるように働きかけ、65歳以上の高齢者の定期券を発行しています。
通常往復1,300円の交通費がかかるところが、1回100円で乗車でできることにより、利用者が増え、減便しないことが利便性を高めています。交通事業者への補助は困難ですが、市民が頻度多く利用することで交通事業者も運営ができています。
交通と健康維持の相関関係も調査し、その結果、車でまちにくる人と公共交通機関でまちにくる人では後者の方がまちでの滞留時間も長く、また、歩数も1.8倍も多いという結果が出ているそうです。
高齢者の定期券を発行することで「おでかけ」が多くなり、そのため歩数が多く健康となって医療費も定期券を持たない方よりも安くなっています。
行政としても、定期券を助成することで元気な高齢者が多くなり、社会保障費(医療費)の高騰を抑えることができます。
2040年問題は人が減少し、市全体で予算をかけることが困難になっていくため、「選択と集中」が必要となってきます。そこで中心市街地へ集中的な投資をし、税を郊外へ還流という観点を持ち合わせ、合理的かつ効率的にまちづくりを推進されていました。
健康づくりとまちづくりが融合した歩くライフスタイル「とほ活」を推進し、歩くことでコミュニケーションが増加し、さらに歩きたくなる公共施設や広場などのまちづくりを戦略的にアプローチしていました。(糸魚川市に続く)
