午後からはいよいよ実践報告です。

 田中先生からは,過疎という言葉が発祥されたまちに若い世代が関わってきた内容です。
 週末になると草刈り応援隊が定期的に集まって一緒に食卓を囲みます。定住はしないけどそのまちの役に立ちたい、つながりたいという若者が増えている。この現象をつながりが欲しい若者が増え、「時代が変わった!」と表現されました。過疎のまちでも居心地が良いんですね。その3要素は、

・名前が覚えられる規模

→量より質

・脱お客様は神様

→まちに貢献

・住民の思いや背景を伝える

→ストーリーが伝わることで共感ができる


 今後は人口減少社会です。少ないπを奪い合わないためにも「人口をシェアしよう!」関係人口の聖地にするために観光以上定住未満の取り組みです。

 野球で言うと、関係人口は「助っ人外国人」です。

分かりやすい表現で納得ができました。


      「住んでよし、訪れてよし」


 佐藤山形市長は、健康医療先進都市・文化創造都市の2大ビジョンとして事業を展開させています。

 人口1人あたりの診療所が多く、50年の歴史ある「山形交響楽団」を強みとしています。

 フレイル対策に力を入れ、歩くことを基本に日常の運動機会を増やし、健康ポイントを導入しています。ポイントが貯まることで、特産品が当たる仕組みを取り入れています。楽しみながら市民が健康づくりに取り組んでいるとのことです。

 交響楽団があることで芸術系の大学と連携し、芸術活動のイベントを盛り上げています。こうした都市機能の取り組みに、AIを導入して定住人口の増加を願っているとのことでした。


 面白い視点でまちづくりをしているのが、高尾景観専門監(長崎市)です。100年に1回の都市を開発するプロジェクトのために、空間デザインを行なっています。

 景観の視点でまちづくりすることで、まちの価値を高め人を呼び込んでいます。長崎市の次長級として100を超える事業を展開されてきました。高尾景観専門監は、決して会議して膝を突き合わすだけでなく、現場に赴き、職員と同じ目線で同じものを見ています。そこからどんな風景が見えるのか、観光都市としての導線に適しているか。

 まちの顔はその電車の駅になることから、長崎駅周辺開発にも行政職員として関与されているそうです。

 平和公園での改修工事に至っては、原爆からの復興から4つのゾーンに分けられていたものを、当時の工事担当者が思いを盛り込みながら一体化することができたとのことです。この度、一緒に仕事をした若い担当者からは「思いを紡ぐ」ことができたと発表の場でコメントがありました。

 人材育成にも力を入れており、職員には「目的意識を限定化」せずに仕事に取り組むように話をしているとのことです。

 コスモス畑を作る事業では、植えたら終わりです。しかしどんな思いで仕事に取り組むかを助言することで、学童クラブの子どもたちと一緒に植え、その花のタネを届けることで、大きな満足感が得られた事例の話がありました。仕事に大きいも小さいもなく、どんな風にまちづくりをするのか、どんな思いで仕事に取り組むのか。結果は同じであってもプロセスと今後の仕事への取り組みが大きく変わる内容です。


 マズローの欲求5段階説の例を出し、①生理的な欲求②安全の欲求③社会的欲求④承認欲求⑤自己実現欲求の5段階のうち、③④⑤の「高次の欲求」を満たすことが今後の地域の価値を高めていくことになるだろうと話してくれました。


 そこで、観光都市長崎に更なるしかけを行いました。夜景は山頂など高い所から眺めるイメージです。逆転の発想で、すり鉢状の地形を活かした「見上げる夜景」に取り組みました。我がまちの大切なものに光を的確に当てることで、まち全体がライトアップされるものです。

 平和公園や長崎港・夜景を見る稲佐山公園など元々あった観光施設にライトアップをしました。その素敵な景色を訪れた方がSNSで発信し、さらに訪れる方が増えると言う相乗効果につながっています。

 このような取り組みが長崎市民の誇りとなっています。そして、地域の価値を高めているのです。


 夜の町を散策しましたが、このように眼鏡橋もライトアップされていました。