石橋駅に掲げていただいてますね。ありがとうございます!
何度か下を潜っているのですが、教えてもらって知りました。笑
明日からまた練習が再開しますが、その前に、今日は中学校の練習を見学させてもらいました。
中学校の実態を知らずして、高校で教えるのは効率がよくないと思ったからです。
実際に数学を教えるにあたり、中学数学の勉強もします。
例えば、中学生に「2次関数のグラフ」と言っても通じません(教えている先生が多いとは思いますが…)
今の教科書ではそんな言葉は使われず、「y=ax^2のグラフ」と表記してあります。
これを知らずに高校の授業で「2次関数」という言葉を連発すると、質問しない生徒はついてこれません。
それなら日々変化する中学野球の実態も把握しておくべきですよね、特に大阪の中学野球を経験していない私にとっては。
練習を見せてもらって、話を伺うと、結果的にやり方は違っても、気持ちは同じなんですね。
「手段(方法)を教え込むのはお互い楽で、手っ取り早くて、短期で結果を見込めるが、本当の本人の力にはならない」ということでした。
最近進路室でも同じような話を聞きます。
「塾で言われたこと(方法)だけで点をとってきた生徒にとっては、高校で習う分量を自分で計画的に捌いていくことは難しいみたい…」
そういった力を付けてあげたいけど、目の前の結果も変えてあげないと…そんな葛藤の中で戦っているようです。
更に中学野球では、勝ちにこだわることへの葛藤もありますしね…
そんな話を聞くと、池田高校はやりやすいですね。
推薦なし、寮なし、専用グランドなし、短い練習時間、早い帰宅時間、そういった環境の中で甲子園に出場しようと思えば、計画的に自分で自分を伸ばしていくしかありません。
一応長いこと野球はしているので、「この選手はこういう練習したらもっとよくなるのになぁ」と思うことはしょっちゅうありますが、それを与え続けても甲子園はないと思います。2回戦進出が3回戦進出になる程度でしょうか。
じゃあ逆に寮があれば、24時間監視して徹底的に手段(方法)を教え込むかと言えば、そんなこともしませんけどね。
という訳で、今月のテーマは「脱・手段人間」
「目的意識」でもよかったのですが、少しでもインパクトのある言い方にしておきました。
池田の生徒は、1度教えればその動きを何度でも完璧にこなしてくれます。
最初はそれに感動し過ぎて気付かなかったのですが、ようやく分かってきました。そこに目的、意図、狙いがないことを。
例えば、朝練は7時30分開始なのですが、学校が開く時間は7時と決まっています。
なので、「少しでも早く準備して、1球でも多く練習したい気持ちがあれば校内を走るのが普通じゃない?」と言ったところ、意図を理解してれたようで、それから放課後練習等も走って出てきてくれるようになりました。
それから代替わりするとどうでしょう。休日の9時練習開始で、7時から学校が開いていたとしても校内を走っています。面白いですよね。
ここまではまだいいのですが、さらに進むと、今度は休日の朝私と目が合ったとたん走り出すようになりました。
手段人間完成の瞬間です。笑
いつのまにか目的・意図はなくなっていました。
もちろん言われた通りできるだけでもすごいことですし、無難に教師をするなら最高の生徒だと思います。笑
ただ、そこに目的・意図がなければ自分で計画を組み立てることはできません。目的があって初めて手段を組み立てていけるわけですから。
自分で定めた目標を達成するために、この冬で1ランク上の考え方を身に付けてもらいたいと思います。