ジョニー・デップ主演映画「MINAMATA」が、

公開されるのを機に、

書籍「水俣 天地への祈り」が発売になります。

 

著者は2004年から長年に渡り水俣で取材を続けてきた

田口ランディさんです。

 

子供のころ、水俣病のニュース見るたび、

ただただ「悲惨だ」と思い、環境汚染の怖さを痛感したものです。

あれから長い月日が流れました。

なので、遠い昔の話?と思ったりもするのですが、

実は今もまだ水俣病事件は解決していないのです。

 

今回のランディさんの書籍

「水俣 天地への祈り」は

水俣病の現実を知ると言うより、

公害病により厳しい人生を歩んでいる方々のお話から、

今の時代を生きる私たちへの尊いメッセージのような気がしています。

 

以下はランディさんがこの書籍への思いを語っています。

ぜひご覧ください。

 

***

 

(以下ランディさんより)

この本は、漁師で水俣病患者の杉本栄子さん、

緒方正人さんのお二人のインタビューを中心にまとめています。

 

水俣病はたいへん悲惨な事件でしたが、

水俣病事件という地獄の苦しみの中から

生まれた「天地への祈り」は、

泥に咲く蓮の花のように気高く

美しいものでした。

 

その「祈り」に触れたことが、

水俣に通うきっかけになりました。

 

ですから、この本は、どうしても

読んでいただきたいのです。

 

この本だけは読んでみてください、と

お願いしたい本なのです。

 

どうしたら苦難の中からこれほどの

慈悲心が生まれるのか、人間として

万物の命に祈りを捧げられるのか。

尊い言葉が紡がれています。

 

私の言葉ではありません。

杉本さんと、緒方さんの言葉です。

これをなんとしてもお届けしたいのです。どうかよろしくお願いいたします。

 

「本書のもくじ」

第一章 水俣へ

第二章 水俣の祈り 杉本栄子――天地に祈り生きた人

第三章 水俣の祈り 緒方正人――魚の代理人として立つ人

第四章 水俣の祈り ユージン・スミス――ユージン・スミスと水俣

第五章 近代に現れた「日本の精神の古層」