7冊のお勧め書籍を紹介するリレーを書いています。

 

1冊目は、名著「からだの知恵」

 

著者のウォルター・キャノンは、ホメオスタシス(恒常性維持)の名付け親。

医療、栄養など体に関係した勉強をする人、またセラピストさんたちは、

必ず習うホメオスタシスとは、私たちの体の自己調整作用のこと。

 

生物は外界の環境が変化しても、体温 ・ 血糖値 ・ 血液酸性度など、

生命を維持するために一定の生理状態を保つ機能があることと、その仕組みのことです。

 

人には自然治癒力がありますが、それはホメオスタシスが働くから。

主に、自律神経系、内分泌系(ホルモン)、免疫系の3つのネットワークで成り立っていて、

人にはこの働きがあるから、傷を負っても治る(創傷治癒)。

 

病気になっても自然治癒力のメカニズムを知っていると、

高熱が出てもただ体温計を眺めて不安になることはなく、

体がどんなメカニズムで熱を出しているかを知っていると不安は軽減されます。

 

この本にはそんな体がもつ素晴らしい調整システムについて書かれています。

 

またキャノンがこの書籍を書いたのは、大恐慌の時で、その前はスペイン風邪の脅威が世界中を襲っていました。

 

そんな時にキャノンは、社会にもホメオスタシスが働く「社会的恒常性」という言葉の使っています。

マネジメントの神様ドラッカーも社会恒常性という言葉を使いますが、その前からこの書籍には書かれているのです。

つまり、人にも自然治癒力が働くように、社会にも自然治癒力は働くのだと。

 

まさに今の時代にピッタリ。100年前の名著は現代になっても色褪せません。

是非お勧めする一冊です。
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