なでしこジャパンtokyo2020戦記 | イケダムネオ人生学習帳

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「ことばは感情を変え、行動を変える。行動が変われば習慣が変わり、人格が変わる。人格が変われば、集まる人が変わり、ひとの運命が変わる。」  日々の気づきを言霊に託し、変えてみせます。私の運命。

開会式直前までも、関東一円での感染者数が横ばい状態で、マスゴミや馬鹿ワイドショーでは、これでも実施するのかオリンピックと賛否両論ある中、2021年7月21日、対カナダ戦を迎える。オリンピックの男子サッカーはユース世代の延長の大会としか世界的認知はなく、ヨーロッパのリーグの選手は9月開幕前のシーズンオフのバカンス中、それに比べて女子のこの大会は、予選勝ち抜いた11チームプラス開催国で、レベルも拮抗し、興味深い。

女子サッカーはスピードがなく、シュートもうまくないので面白くないとの素人評もあるが、女子サッカーのほうがより戦術の強みや、パスプレーに秀でたチームには十分に勝機があるゲーム展開になりがちなので、なでしこジャパンは男子チームより肩入れしてみている。

 

杉田ひなと長谷川唯選手が世界に出るための大会として、しかと目に焼き付けておきたい。(長谷川唯選手はすでにACミランで一定以上の評価をすでに得ており、スペイン強豪クラブへの移籍が噂されている。)

 

(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

■対カナダ

2018ワールドカップのときにも、このブログで指摘した通り、なぜが高倉監督は田中美南選手を嫌っているのか、センターフォワード一番手として起用しない。イワブチとスガサワ???何故にスガサワ、ボールを受けても、保持してすこしの時間を稼ぐこともできず、相手センターバックのパスコースを切る守備もせず、パッサーのコースを作るために、オフサイドラインを避けるために斜めに走りながら、裏に抜ける動きもぎこちなくオフサイドラインを下げることもできないFwを起用する不可解さ。

全く点のはいる気配もない前半、カナダもバックスより丁寧に繋いてくるが、サイドよりの正確なセンタリングが入らず、ほとんど危ないシーンもなく前半の真ん中あたり、長谷川が内側に入り込んだ左サイドスペースを埋めるべく移動した北村の裏のスペースに走りこまれて、南がカバーするも簡単に斜めグラウンダーパスを通される、これで失点。これはセンターバック熊谷の指示で、ボランチを横移動で埋めるべきスペース、我々シニアの草サッカーでも頻繁に起こりうるケース。あとは南のセンターリングの対応が甘い。体を寄せてあげさせない指示を熊谷が出すべき。

後半より田中美南投入、それからすぐに長谷川よりの左よりのグラウンダークロスに走りこんだ田中が倒されてPK,裏に抜ける速さ、うまくはないがポストプレーで時間を稼ぐ動ぎはスガサワにはないもの、だがPKを外す。これは気にすることではない。

杉田投入で左サイドは安定の守備、長谷川からのロングパスに対応したイワブチの技ありシュートで同点。相手2人に追われながら、キーパーが飛べないタイミングで柔らかいシュートを右隅に決めきるのはワールドクラス。

でどうにか同点で終了。

 

スピード、身体能力で欧米系に敵うわけでもなく、俊敏性とダイレクトのパス回しで局面を打開するしか勝ち目がないのは2011年のワールドカップ優勝時から同じテーマであり、それを実行するためのオートマティックな動きの訓練と技術(早いボールを正確に止めて、早いボールを正確に蹴る)と相手に当たられてもブレないくらいの体の強さを鍛錬する5年間であるはずだったのだか・・・

果たして予選リーグを突破できるのか。

■対イングランド

期待の杉田選手と宮川での左サイド、ほとんどの時間、FIFA最優秀選手のルーシー・ブロンズに仕事をさせない。これが無ければ、FWエレン・ホワイトへのホットラインが遮断され、イングランドは並みのチームに成り下がる。杉田はドリブルで仕掛けて

相手よりファウルをもらうこともできる。ダブルタッチと、身体の向きを変えることで相手の体重と逆に動くことでパスコースを作れる技量は

なでしこの中で一番うまい。逆サイドの塩越も当たり負けせずに2,3度ボール奪取して、田中美南へのシュートにつながる動きを見せる。

あとは林ほのか選手のスペースを消す動きと時折見せる縦パスがチャンスを作る。前半は高倉采配が当たり、五分五分で終了、が

後半15分過ぎでの塩越outでモミキ投入、意味不明な交代?塩越と杉田がどうにか一対一で負けない動きをしていたのに、モミキ?足が遅く、パスコースも切れないので、右サイドの清水が防戦一方に陥り、林と三浦が右サイドをカバーすることで、左サイドが手薄になり、イングランドは左右に揺さぶりをかけてきて、保持率が上がってくる矢先、ルーシブロンズに、この試合一度きりの絶好のセンタリングを上げられると、熊谷マークのホワイトがキーパーの裏よりでてきて、一瞬早く頭でフリックされて、左サイドに流し込まれる。キーパーが出ればボール触る、キーパーが出ればそのスペースを埋める、双方ができてなくての失点。一番近い中島がすこしでもホワイトに体を当てることができれば。。。。

それ以降、チャンスはなく、ウノゼロ。

またも意味不明な交代と、基本的な相互のやり取りの甘さ(モミキの守備への後ろからのコーチング、失点の際にも、ニアサイドに流れた選手への対応の徹底、これはセンターバック熊谷からの指示、またはニアに流れてくる選手への目配りを怠らない。)が目につく結果となった。

■対チリ戦

予想どおり、日本がボール支配率を高めて、逆に言えばチリの作戦通りで、ペナエリア近辺ではしっかり蓋をして、前を向かせない。

チリの選手はボールを持たせると一人でまずボールを奪えない。南米は女子でもボール捌きがうまく、身長は日本人並みだが体幹が強く、身体を当てられても、揺るがない。だらだらと時間がすぎて、後半の半ば、チリが右サイドで意表をつくオバーヘッドキックでのセンタリング、マークしていた宝田選手は対応できず、相手のへデイングシュートがゴールポスト直撃で、ゴール下に落下、一点のように見えたが、VAR判定にならず試合続行、終盤、杉田の縦パスをイワブチがヒールで裏に流し込むところを、田中美南がループ気味に落ち着いてシュートして、ウノゼロで辛うじて勝利。

後半終盤には、長谷川唯選手に代って18歳最年少の木下選手を投入の意味不明な采配??木下選手は才能の一端を十分に示したが、

このチームのレジスタである長谷川を替える意味は?長谷川当人も「私?何故に?」と不満げ。決勝トーナメントに影響を与えなければよいが。

 

■対スウエーデン戦(決勝トーナメント、ベスト8)

でかく、早い右サイドハーフへの一本の縦パスで、開始5分で破られそうになるが、辛うじて南がクリア。

その後、センターリングのクリアボールを左から展開されて、へデイングで一点奪われる。へデイングで競り負けて、結果、点を取られることは試合でも起こりうることだが、マークについていた南選手はボールと相手を両方みた守備をしていない。競り合いに勝てないまでも、へデイングでの競り合いは、肩を当てても反則にはならないのでヘデイングを妨害する守備をしていない。

その後、熊谷から右サイドに上がっていた清水への早いパスと清水がそのまま縦にいれて、長谷川が抜け出し、バックス裏側へのキーパーとの間へのグラウンダーの早いパスを田中美南が合わせて同点。この一点は素晴らしい連携。熊谷から始まるパススピードが秀逸で、長谷川のグラウンダーパスは、カナダ戦に続いて、本当に素晴らしい。その後15分は、杉田、田中美南、イワブチ、長谷川が絡んでの短いパス回しで翻弄。長谷川からのスルーに対応した田中美南へのチャージは一度はPK判定も覆されて、前半終了。

 

後半20分まではどうにか持ちこたえていたが、清水のマークが一瞬ずれたところを左サイドを破られて、キーパーもニアサイドのシュートを押さえらず、一点、また三浦選手のハンドでPKで一点。遠藤、林投入も機能せず、またもや長谷川を今まで左サイドで起用していた北村に交代?

キラーパスを唯一出せる長谷川を替える意味不明な交代、右サイドハーフの与えられた役割を理解せずに、長谷川の感性で動いていたのが我慢できず、北村に交代させたと推察できないこともないが、そうであれば、長谷川を他のポジションに移し、右を埋めるか、負けているのだから、スリーバックにして、ハーフを一枚増やして攻める場面だと思うが。。。 チャンスも作れず、試合終了。

 

■総括

今回のなでしこの試合へのSNS投稿はほとんどゴミ投稿の嵐、ほとんど試合を正しく見ていないし、負けた腹いせに個人攻撃(高倉監督と田嶋会長)。

以下に要約すると、

-走り負け、当たり負けていて、気迫が感じられない。ので見てて面白くない。

体力差があるのはなでしこの場合、大前提ではあるが、気迫が感じられないとかは、まったく試合を見ていない証拠、個人個人をみると局面では、精一杯頑張っているが、集団というかその関係の3人前後の連動がなく効果的でない、単発であるし、反則ではない体の当て方が

上手ではないので気迫が感じられないといった意見になるかと。3人くらいで連動すると、ボールは取れる、取れない場合には逆にピンチになるので、引っ張って止める。林選手がこれをやって黄色貰ったが、これは仕方ない。プロフェッショナルファール

 

-戦術がない。

戦術、かみ砕くと、選手の動きをボールの位置により、ある程度決めておいて、それを訓練して自動的に動けて穴のない陣形にしてパスを繋ぎ、また防御する一連の動き方の決め事であるが、なでしこが主導権を握れる、もっと言えばスピードと強度のない相手には通用するが、

今回の欧米勢の上位には通用しない、つまりボールを奪取できないのである。

これは、机上で何度も、練習試合で何度もやっていたと思われるが、やはりスピードと強度が上がると実行できないのであり、その場合に

回避して、試合中に策を練るような経験値が不足しているように思えた。

たぶん、高倉監督は、守備位置や攻めるときの動きのレクチャーはしていたはずだが、徹底してやり抜くことはできていないように思えた。

それは個々人の技術(早いパスと正確に止めて、早くつなぐ練習)と強度(当たられても体勢をくずさない。前を向く)の鍛錬が足らなかったのではないかと。

 

-2011年当時より下手になっている。

何も見ていない。個々人は当時より数段うまい。2011年で通用するのは宮間と澤くらい。ただ2011年のチームはメンバー固定して、とにかくオートマテイズムを徹底して行い、そのコンセプトを崩さず、それができるまで練習と個人の強度強化した結果だと思う。

大儀見、宇津木、川澄を選考しないミスだとの意見もあるが、宇津木は左サイドとボランチのバックアップとして考えてもよいが、今回の4戦で

結果を左右できたかは疑問。他の2名より現在のメンツのほうが数段うまい。

 

今回で高倉監督はお役御免になるであろうが、(やはりけじめをつけるべき)、若手の抜擢を行ったことは評価すべきであるが、

戦術の落とし込みと個々人の強度アップに、5年の月日が有りながら、出来なかったことは失敗として総括されるべきである。

男女を問わず、今回の課題の解決を時系列に落とし込んで、2023年ワールドカップまでに解決できる監督人材を是非発掘してほしい。

あとは基本の徹底(相互コーチング、体を当てて相手のプレーを妨害するやり方、いわゆる一対一のプレーを仕方の徹底)をやること。

 

なでしこの面々、下を向くことなく、楽しんでプレーしてください.WEリーグは近郊にくれば応援に行きますよ。

 

■追記 tokyo 2020 olympic game

男子サッカー、田中碧(あお)選手の言葉がすべて、「一対一では負けてない。だが2,3人のコンビネーションになると何もできない。サッカーを知らなさすぎる。」、勿論自戒を込めての発言でもあるが、肝心の監督が理解していない気がする。アジアカップに次いで、またも、交代策の無能さを暴露、田嶋に監督交代させる英断は無理だろう。最終予選で負けてしまえばドラスティックな改革なるか。

 

女子バスケ:今回、一番の発見。面白い。是非、女子バスケを見に行こう。

2017年当時の女子代表の特集番組「アスリートの魂」を見ると、格段に強化された理由がわかる気かする。

監督による具体的課題の抽出→課題をいかにして解決していくかの具体的方法の提示(3ポイントシュートの成功率を上げるには、人差し指をゴールの方向に向かって真っすぐ差し出すことでの成功率アップ)→ポジションにおける競争原理(ポジション4における、2人以上を競わせて、その弱点を強化していく。)ことでのチーム全体がmarginal gainを得る。もしくは個々人の成長。