雑草対策工事:五条西山共同墓地 | 奈良の石屋〜池渕石材のブログ

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奈良県奈良市とその近郊を中心に、墓石販売、石碑彫刻、霊園・墓地紹介を行なっております、池渕石材のブログです。
どうかよろしくお願いします。

最近目に見えて施工事例の紹介が減っている当ブログですが、いけませんねえ。
現場石材店のメインの仕事は、何といってもやはりお墓での作業であります。
というわけで今回は最近やった工事についてご報告いたしましょうか。

まずは墓地ですが、弊社にとってのホームグラウンドの一つ、唐招提寺にほど近い五条西山共同墓地(通称:五条墓)であります。
現場はこちら。

 

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間口が9尺あまり、奥行が4尺5寸ほどで、正面から見ると横長の墓所になりますね。
で、こちらの墓所で何をさせていただくかというと……。
雑草対策です!
最近は多いですね、雑草対策をどうすればいいかというご依頼。
ご先祖供養と思えば、基本的にはできる限りの頻度でお墓参りに行っていただいて、しっかり雑草をむしって環境整備をしてもらえると一番なのですが、昨今ではなかなかそこまでお墓に時間をかけられる方もいないでしょう。
というわけで活躍するのが、当ブログでもすっかりおなじみ、「雑草の生えにくい土」というやつです。

早速、施工風景をご覧いただきましょうか。

 

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まずはお墓の中の土をある程度まで掘り出してしまいます。

肝心なのは、土を取る際に雑草の根などをできるだけ残さないようにすることですね。
漫然と土だけ出して、根切りを怠るようではいけません。
雑草の生命力というのは本当にすごいですからね。。
さすがに100%は不可能ですが、できる限りを追求するのが職業倫理というものかと思います。
で、土出しが終わりますとすぐに草の生えにくい土……ではなく、今回はもう一つありました。
最初の写真をご覧ください。
こちらのお墓では当初、直接地面に差し込む形式の花立を使われているのがわかるかと思います。
こういうのを「野立て」といいます。
今回、雑草対策をするに当たって、花立も新しい石製のものに取り替えてみませんかと提案したところ、お施主様もそれを容れてくれたので、新規の花立も設置することになりました。
こんな感じです。

 

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こういう花立や線香立、水鉢が一体型のものを、「切り出し水鉢」ともいいます。
野立てですと、地面に差し込んでいるところにどうしてもちょっとした隙間ができて、そこから雑草が入りこみやすいので、雑草対策としてもこの方が格段に優れていると思います。
野立ては野立てで趣きや風情はあるんですけどね……。
ともあれ、切り出し水鉢を据え付けると、あとは草の生えにくい土を施工し、玉砂利を敷くばかり。

 

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これで完成となります。
西日が眩しいですね。
今はまだ古い石塔と新しい水鉢、苔むした延べ石と新品の玉砂利とが馴染まないようにも見えますが、すぐに落ち着いてくると思います。
何より、これでお墓参りごとの雑草対策が格段に楽になるのは間違いありません。
もう年末までもあと少しですが、年明けを新しくなったお墓で迎えていただけるのは、われわれにとっても嬉しいことです。