私がパーソナリティを務めさせていただいている

エフエムあまがさきの番組

「昭和通二丁目ラジオ」木曜日。

昭和の歌をお送りする番組です。

 

今この歳になって聞くと面白い「昭和の歌詞」を

番組内で深堀りするコーナー。

 

 

昨日は、C-C-Bの『Romanticが止まらない 』をご紹介しました。

 

 

1977年からアマチュアバンドとして活動していた彼らが

1982年にデビューした時のバンド名はCoconut Boysなんですってね。

ココナッツボーイズ……微妙。

 

デビュー曲も、その次に出した曲も、

CM曲に起用されるものの、ヒットに結びつかず。

 

デビュー3年目の1985年にバンド名をC-C-Bに変更し、

これで売れなかったらバンド解散だ!

ぐらいの勢いで出したのが

3枚目のシングル『Romanticが止まらない』です。

 

彼らの気合十分なところに持ってきて、

作詞が松本隆さん、作曲が筒美京平さん、

両天才が手がけて売れないということがありましょうか!

しかも編曲はジュリー『勝手にしやがれ』をアレンジした

船山基紀さん。

これで売れないんだったら、バンド解散は当然だったでしょうね。

 

結果としてはもちろんヒットしたわけです。

ドラマの主題歌になったというのも大きかったでしょうが、

あのイントロ、C-C-Bのビジュアル、

それなのに覚えやすい歌詞とメロディ、

おそらく多くの人が、

初めて見た時(聞いた時)に衝撃を受けたのではないでしょうか。

 

特にドラムの笠くんのインパクトが凄かったわ。

あの時代に、前髪をショッキングピンクにしている男子って!

しかもドラマーがボーカルやっているし、

あの六角形のドラムは何?!

ヘッドセットのマイク使ってるよ!!

って感じです。

 

よく考えたら、稲垣潤一さんもドラマーなんですけど、

歌うときには大抵普通にボーカルとして、

マイク持って歌っていましたもんね。

 

C-C-Bもそれまではごく普通の髪型、髪色だったらしいのですが、

とにかくこの曲をヒットさせるためにと、変身したわけです。

 

よくよく見れば、C-C-Bにはイケメンはいません。

(私は関口くんが好きでしたけども、

 イケメンかどうかは微妙なところ。

 自分のことは棚に上げて、スミマセン)

もし彼らが全員普通のカッコして歌ったら、

この歌の世界に負けていたかもしれませんね。

 

 

では、歌詞を見ていきましょう。

気分が乗ってくると呼び捨てになったり、

乱暴な言葉遣いになってしまうかも。

その辺りはご容赦ください。

 

Romanticが止まらない 

 (作詞:松本隆  作曲:筒美京平 編曲:船山基紀)

 

長いキスの途中で[Fu-Fu さりげなく]

首飾りを外した[Fu-Fu 指さきで]

友達の領域から

はみだした君の青いハイヒール

 

誰か Romantic 止めて Romantic

胸が胸が苦しくなる

 

惑う瞳に甘く溺れて

Hold me tight せつなさは止まらない

 

 

壁のラジオ絞って[Fu-Fu しどけなく]

遊びなのと聞いたね[Fu-Fu ささやいて]

言葉では答えない

抱いた手に力こめる Tonight

 

誰か Romantic 止めて Romantic

息が息が燃えるようさ

 

同じ孤独を抱いて生きたね

今夜一人では眠れない

 

誰か Romantic 止めて Romantic

胸が胸が苦しくなる

 

走る涙に背中押されて

Hold me tight せつなさは止まらない

 

 

私はこの曲が大好きなのです。

友達だった二人が、恋愛関係になっていく、

その過程でしか味わえない、

胸の高まりや切なさ、高揚する気分、

全てが詰まっていると思うんです。

 

ですが、歌に登場する主人公たちの行動を

実際に思い描いてみると、

どうも人物像がしっかり描けないのです。

 

例えば、

長いキス(キッスと聞こえますが)の途中で、

さりげなくネックレスを外すことができますか?!

 

この歌詞に主語がないので、

ネックレスを外したのが彼か、彼女か、

どちらにも取れるわけですが、

どちらが外すにしても、キスしながらは無理だろう!!

もしできるのだったら、どれだけ手慣れた人なんだ!

 

それから、よくわからないのが場所です。

友達から恋人への関係の変化を象徴する青いハイヒールは

キスしているときどこにあるのでしょう?

履いたままキスしているわけじゃないと思うんですね。

だとしたら、ハイヒールは玄関にあるんでしょ?

彼からそのハイヒールが見えていて、

「ああ、友達のエリアからはみ出しちゃったな」と。

ここが彼のお家なのだとしたら、ワンルームマンションなの?

それとも玄関入るなり、盛り上がっちゃったのかなあ?

 

そして彼女の人物像。

歌の世界によく出てくるのは、赤い靴です。

だけど、彼女は青いハイヒールを履いているんですね。

松本隆さんのセンスが光るところだと思います。

私は青いハイヒールを履いている人を

あまり見かけた記憶がありません。

もしかしたら森高千里さんが履いているのを

見たことがあるかもしれない。

でも、この歌の中の彼女は森高さんより

年上のクールな感じの美女、な気がするワ。

 

じゃあ、彼はどんなタイプの人なんでしょうか。

美女が「遊びなの?」って聞くくらいですから、

クールビューティーにふさわしいイケメンでないと、

話が成立しませんもんね。

 

そしてイケメンは「遊びじゃないさ」なんて

言葉で答えたりはしないのでありました。

 

ところで私がもう一つ戸惑うのは、

「壁のラジオ絞って」の部分。

ラジオってどこかに置いてあるものではないのですか?

壁掛けラジオってありましたっけ?

 

1980年代に、壁掛け式の縦長のレコードプレーヤーが

発売されたことがありましたが、

あれにラジオ機能がついていたのかなぁ?

 

 

このように、主人公二人の詳細な人物像や

(タレントで言えば誰だろうとか)

場所、道具立てなどが、

私には具体的に思い描けません。

 

ですが、最初に書いたように、

恋愛が始まったばかりの若い男女の

気持ちの高まりや切なさが感じられるし、

ボーカル、演奏などトータルで大好きな歌です。

 

2005年にテレビドラマ『電車男』で

この曲を再び聞いたときは、本当に嬉しかったし、

気分が盛り上がりました。

 

では、聞いてください。

YouTubeアップ主様、お借りしますね。

ありがとうございます。

 

 

それにしても”Romanticを止める”という言い回しは

すごいですね。

初めて聞いた時も、今も、新鮮な気持ちになる表現です。

 

 

 

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