昨日は、思いがけないお誘いをいただき、
梅田芸術劇場メインホールに行ってまいりました。
観月ありささん主演の『悪魔と天使』。
ミュージカルではなく普通のお芝居のよう。
私の好みからすると、自分では見に行こうとは思わない作品です。
でもお声がけいただいたということは、
何か意味があるのかもしれないと思い、
喜んで出かけたんです。
出演者のお一人、高島礼子さんも拝見したかったですしね。
美しいポスター。
遠くから見て
「レスリー・キーさんの写真みたい。綺麗〜」
と思ったら、やっぱりLESLIE KEEさんでしたわ。
さて、例によって、何の予習もして行かなかった私。
一緒に見た仕事仲間から原作は手塚治虫さんらしいよ、
とだけ聞いたところで幕が開きました。
豪華列車トワイライトエクスプレスに乗り合わせた
様々な人たち。
難しい裁判を終えたばかりの女性裁判官、
父親を亡くしたばかりの青年、
引退を考えている女優、
売れない絵描き、
商売で成功した成金男……
その列車が大事故を起こし、乗客は全員死亡のはずだったが、
何名かが奇跡的に生き残った。
生き残った彼らは皆、緑色に輝く石をつかんでいた。
それは列車がぶつかった「命の山」のかけらだ。
その石のおかげで、死ぬ運命だったものが生き残ったのだ。
死神のボスは、生き残ったうちの二人に
石を取り戻してくるように命じる。
全て取り戻してきたら、二人だけは特別に生き延びさせるというのだ。
二人は石を取り戻せるのか?
列車が目的地に着けば、
そのまま別れ別れになるはずだった人々が繋がり始めて……
(舞台『悪魔と天使』公式サイトに書かれているあらすじに、
観劇後の私の言葉も入れてご紹介しました)
観月ありささんはテレビでいつも拝見していて、
そのスタイルの良さはわかっていたつもりですが、
舞台で見ると顔の小ささ、脚の美しさなどに
惚れ惚れしました。
他の人の「命の石」を取り上げればその人は死ぬかもしれない、
そうわかっていながら自分が生き延びるため、
絶対に全員から石を取り戻す、そう決意する役です。
タイトルから考えて、この人が「悪魔」なんだなと
思いつつ見ていました。
衣装も真っ黒でしたし。
ところが、二幕になると白い衣装に変わり、
役の人格も変わって見えました。
そのきっかけがわからなくて、少々混乱。
ただ、物語が
「命の山にぶつかり、そのかけらを掴んだ人だけが
生き残った」
という現実を超越したところから始まっているのだから、
理屈っぽく考えて観るべきではないのかもしれません。
このお芝居を通して訴えたいものは、
「生きることを諦めてはいけない」
「今の自分の人生を精一杯生きよう」
ということだと思います。
また、人智を超えた存在がこの世にはあるかもしれない、
それを畏れ敬う気持ちも大切である、ということも。
その人智を超えた存在「死神のボス」。
声だけの出演です。
本来は亡くなられた市原悦子さんが
キャスティングされていたんですってね。
ロビーに市原さんのお写真が飾られていました。
それはきっとピッタリだったことでしょうに。
改めて、市原さんの死を寂しく思いました。
人智を超えた存在や「奇跡」を表す照明が凝っていて、
劇場全体が神秘的な空間に見えました。
私が楽しみにしていた高島礼子さんは、
期待を裏切りませんでした。
女優役ですので、他の乗客にないオーラが必要ですが、
もちろん美しく、只者ではない感があふれていましたよ。
セリフも落ち着いていて、聞き取りやすく、
前から大好きでしたが、この舞台でより好きになりました。
ザ・ぼんちのおさむさんと、佐藤B作さんは
暗くなりがちなお芝居に笑いをもたらしていました。
特に佐藤さんは、劇団の方だけあって、
セリフの通りが全然違います。
舞台人ってすごいと思いました。
ネガティブな感想としましては、
まずは上演時間が長かったです。
公演時間3時間10分のうち、休憩時間はわずか15分。
ストレートプレイってこの長さが普通なんでしょうか。
気持ちや状況を歌やダンスで表現する
ミュージカルを見慣れているせいか、
全てセリフで表現するお芝居が
時に「説明」あるいは「説教」に聞こえましたし、
舞台転換が単調なことも気になりました。
これは私個人の問題だと思いますけど。
最後に、これこそ私個人の感想ですが、
後半の芝居のある場面で何度か流れる
河村隆一さんの『Hope』に違和感を覚えました。
主題歌なのだそうです。
歌に文句はありません。
本当にいい歌なんです。
歌詞が、この作品の主張とあっているのもわかります。
でも、あの場面にあの歌は合っていない気がしました。
くどいようですが、あくまでも私の主観です。
とはいえ、自分の観劇がとても偏っていたことに
気付かされました。
これからもっと色々な舞台を見ていきたいです。
YouTubeに舞台のダイジェストがアップされています。
興味のある方はご覧になってみて。
ところで、この作品をみて、
私の中で「あれはどうしてこうなった?」と、
消化不良な点がいくつか残りました。
限られた時間の中では
(上演時間が長いと言っておきながら)
原作全てを表現することは不可能ですものね。
ということで、手塚治虫さんの原作『ダスト8』を
読むことにしましたよ。
| ダスト8 (手塚治虫文庫全集) [ 手塚 治虫 ]
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