月組 次期副組長 夏月都さんトークショー | 茶々吉24時 ー着物と歌劇とわんにゃんとー

本日2回目の更新です。

 

昨日は月組の娘役 夏月都さんのトークショーに行ってきました。

憧花ゆりのさんの退団に伴い、現在副組長の光月るう さんが組長になられます。

そして副組長に任命されたのが 夏月都さん。

光月さんと同期の娘役さんです。

 

普通、宝塚歌劇団の生徒さんが公演中に行うのは「お茶会」

あるいは「Tea Party」ですが、

夏月都さんは「トークショー」。

どんな内容なのか、興味津々で出かけましたよ。

 

会場は旧音楽学校校舎である宝塚文化創造館。

トークショーが始まる前に、おいしいお弁当をいただきました。

 

驚いたことに、昨日はフランツ・ヨーゼフ役の美弥るりかさんが休演し、

代役公演だったのですね。

2回公演ともに15分遅れで開演したのだとのこと。

代役の人も大変でしょうが、

支える周りもさぞ大変だったことでしょう。

ただ、ご覧になった方の感想をお聞きすると、

災い転じて福となすような、

月組一丸となった素晴らしい舞台だったそうです。

ともかく波乱の公演を終えて、

夏月都さんはお越しになったのでした。

 

私は初の体験ですが、

夏月都さんのトークショーは今回で5回目なんですって。

徹子の部屋ふうのしつらえで、

司会者と夏月さんお二人の対談形式で、

いろいろなお話をしてくださいました。

 

 

 

開演前に参加者からの質問を受け付け、

それを巧みに交えながらのお話。

夏月さんが宝塚音楽学校を目指されたきっかけや、

副組長をお受けするまでのご自身の心の変化、

現在公演中の『エリザベート』の世界観、

ご自身の役であるルドヴィカの役作り、

副組長に就任後の抱負など、

いろいろなお話をお聞きすることができました。

 

私は宝塚歌劇ファン歴43年。

これまでいろいろなスターさんのお茶会に参加してきました。

昔はお茶会は必須ではなかったように思います。

また、内容や形式についても決まりごとはなかったように思うのに、

最近は型にはまったお茶会が多い気がしていました。

良いように言えば、スタンダード化した「お茶会」。

 夏月さんの「トークショー」は、型にはまらないもので、

とても新鮮な感じ。

ご自分の言葉で、率直に語っておられるのがよくわかります。

役作りへの真摯な思いなどは、

聞いていて背筋が伸びる思いでした。

 

たとえば現在公演中の『エリザベート』について。

夏月さんは3回目のご出演なんだそうです。

それでもなお、どんな視点で演技をするか、

改めていろいろと考えたのだそうです。

 

歴史ものとして演じてみようか、とか、

「死」とエリザベートの愛の物語として演じようか、などなど。

そのために参考文献を何冊も読まれたのだとか。

そして考えついたのがルキーニの存在。

夏月さんは、『エリザベート』のすべては、

ルキーニの中のファンタジーかもしれないという解釈にたどり着いたのですって。

 

言われてみれば、

幕開きすぐに登場するルキーニは、煉獄で尋問されています。

そして、すでに眠りについている主要人物達に

エリザベートについて語ってくれ、と呼びかけていますよね。

 

ということは、そのあと展開されるすべては、

ルキーニの問いかけに答えた亡霊達の物語。

全ては霊廟の中で繰り広げられる一種の「劇中劇」だと、

夏月さんはおっしゃいました。

 

私は初演からこれまですべての『エリザベート』を見ていますが、

すべてを流れのままにぼーっと見ていたので、

夏月さんのお話に、目から鱗がボロボロ落ちました。

 

恥ずかしながら私は、夜のボートの場面の後の

「すべての証言終える時がきた まだ答え見えぬエリザベートの愛🎶」

という舞台展開を、いままでは少々唐突に思っていたのです。

 

夏月さんのおっしゃる通り、

すべてが煉獄で行われているルキーニ尋問の終わりだと思うと、

自然な流れなのだなと、深く納得ができたのでした。

 

夏月さんは、ご自身の役・ルドヴィカの生い立ちなども深く掘り下げ、

冒頭霊廟で歌う「エリザベートのためにしたことよ🎶」

に込められた意味についても詳しくお話をしてくださいました。

深い!

 

夏月さんはたいへんな読書家でいらっしゃり、

これまで出演された作品や役柄に関して、

多くの文献を読んでおられるようです。

それらは全然違う年代だったり、違う国のことのはずなのに、

不思議なことに、以前勉強した内容がいまの役柄に通じることがあり、

「すべての物事は繋がっているのだと感じます」

とおっしゃっていました。

私はそこに、一つの役に取り組む役者魂を感じました。

その姿勢の美しいこと!

私はそこに感動しました。

 

もう一つ感動したのは、

夏月さんとファンの間の信頼関係です。

タカラジェンヌとしては異色の「トークショー」。

夏月さんが真摯に語り、

それを聞いたファンの方は、

これまで以上に応援したくなる、

ステキな関係だなぁと感じたのでした。

 

 

トークを本業とする私としては、

司会者のかたの愛ある進行とフォローが

とても勉強になりました。

 

 

私は来週『エリザベート』を拝見するのですが、

その前にこのトークショーに参加できたことを

心から良かったと思っています。

 

組長・副組長が同期コンビになる月組。

これまで以上に素晴らしい組になりますように。

 

 

【追伸】

質問コーナーで、面白い質問と認定された人には、

夏月都さんの生サインがプレゼントされたのですが、

思いがけず私の質問も選んでいただけました!

 

その場でサインをしていただき、

おまけにハグまでしていただいたのですが、

近くで拝見する夏月さんのお肌の綺麗なこと!!

白い!!

すべすべ!!

美しー!!

 

ちなみに私からの質問は

「今年の夏は地震や台風などで大変でしたね。

 夏月さんはご自身のサバイバル能力をどう思っておられますか?

 危機的状況の時に生き残れそうですか?」。

 

公演や、副組長就任に関しては多くの質問があるだろうと思い、

あえて関係のないことをお聞きしたんです。

それに対するお答えは

「生き残れると思います」

司会者「水や食料を備蓄していらっしゃるんですか?」

夏月さん「うーん、そうでもないんですけど、なんとなく」

司会者「根拠はないけど、精神的に生き残れると思っておられるんですね?」

ナイスフォローありがとうございました。

 

 

 

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