映画『祈りの幕が下りる時』を見てきました。

 

原作は東野圭吾さんの同名小説で、

私は2013年、単行本の初版出版時に読んでいます。

 

 

先に映画化されている『新参者』『麒麟の翼』同様、

刑事 加賀恭一郎が主人公の小説。

 

あらすじ・内容については、ほとんど書かないことにしますね。

ある殺人事件の究明が、

加賀恭一郎の過去につながる物語、とだけ明かしておきます。

 

加賀恭一郎役、阿部寛さんをはじめ、

松嶋菜々子さん、小日向文世さん、伊藤蘭さん、

溝端淳平さん、山崎努さん、田中麗奈さん、及川光博さんなど

そうそうたるメンバーが出演されていて、

原作もしっかりしているのだから、はずしようがありません。

面白かったです。

 

ただ、大きなスクリーンで見ているというのに、

映画というよりは、テレビを見ているような感覚がしました。

 

その原因の一つはテロップの多用。

ちょっとした説明がすぐにテロップで出てくるのが

まるでワイドショーの事件解説みたい。

もう一つの原因は、キャスト。

TBSが製作した映画だからでしょう、

あの人もこの人も日曜夜9時の「日曜劇場」を連想させる……

 

また、加賀刑事が頭の中で考えていることを

モノローグとしてお客様に聞かせてしまうのが

私にはなんだか安直に感じられてなりませんでした。

 

一緒に見に行った夫は、

「なにせ2時間に収めようと思ったら、

 どうしても観客にわかりやすいように、

 説明が必要になってくるのかもね」

という意見。

なるほど。

 

それにしても、原作を読んだ時にも感じたことなのですが、

この物語に登場する人物たちのほとんどが寂しいのです。

あの人も、この人も寂しい。

 

寂しいと言えば、親子が逃避行している映像は、

1974年の映画『砂の器』(原作:松本清張)を思い出させました。

母と二人で映画館の中、あの場面でどれだけ泣いたか。

その後、ドラマ化もされたけれど、

私にとっては加藤剛主演の『砂の器』こそ『砂の器』ですわ!!

 

話が逸れて申し訳ないです。

ともかく、複雑な人間関係や時間の経過がわかりやすくまとめられていて、

幅広い世代の方が楽しめる映画だと思いました。

原作を読んでいなくても大丈夫。

 

この映画はエンドロールを全部見たくなるような工夫がされていました。

スタッフや撮影協力者の名前が流れる中、

TBSの番組やドラマでよく見る、あの人この人が

セリフもないチョイ役で登場してくるのです。

次は誰が出てくるだろうと思うと最後まで席を立てません。

エンディングの歌がJUJUの『東京』なのも良いですしね。

機嫌よく見ていて、最後の最後、加賀刑事のワンショットになって

「ああ、終わったな」と席を立とうとしたら、

またまた加賀刑事のモノローグが!!

まだ暗いままの劇場で

「え?ここでもモノローグ?」

と思わずつぶやく私でした。


これは蛇足じゃないかしら。

そんなこと(どんなことかは映画をご覧になって実際のセリフを聞いてください)

映画を見た一人一人が思い思いに感じ取ればいいのであって、

いちいち主人公に言わせるべきことかなぁ。

ひねくれ者の私は、ここまでご丁寧に説明されてしまうと、

「観客の感受性をバカにしているのか!」と思ってしまうのでした。

映画館を出る時、一人一人が違う余韻に浸るのが醍醐味だと思うのに、

若干押し付けがましい気がする。

と、これはあくまでも私の個人的な感想。

しかも矛盾するようだけど、

映画のなかみは面白かったんですよ。

 

 

【以下おまけ。ネタバレあり】

ここから先、ネタバレがありますので、

これからご覧になる方で、

ひとつも内容を知りたくない方は読まないでくださいまし。

 

夫と二人で「どうしても納得できない」と、

首を捻ったことがありました。

時間の経過がおかしく感じられる部分があったんですヨ。

ミッチーこと及川光博さんの役に関してなのですが、

事件に関係する人を洗い出している際、発見された写真には、

シミだらけの顔をした老けたミッチーが写っているのです。

ところがですね、ミッチーが殺されるシーンでは、

(ええ、殺されちゃうんです、ミッチーは)

ミッチーの顔にシミなんか見当たらないのです。

(少なくとも私たち夫婦の目にはそう見えた)

おかしくないですか?

あの写真は何?

殺される直前は若々しいのに、

それ以前に撮った写真にはとても老けた状態で写っているなんて。

ここだけはツッコミ入れさせてほしいと思いました。

 


 

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