本日2回目の更新です。

 

星組を見てまいりました。

『ベルリン、わが愛』は1920年代から30年代のドイツベルリンが舞台。

サイレントからトーキーへの転換と、

映画がナチスのプロパガンダになるかどうかといった時代背景に

映画にかける若者の夢や、恋愛をからめた物語です。

 

⚫︎テオ・ヴェーグマン:紅ゆずる

諸所の事情から、助監督から監督に、

そしてヨーロッパで初めてのトーキー映画を撮影するテオ。

これまでの紅さんのキャリアからすると、

いたって普通の青年で、ある種 物足りない気がするのでした。

 

⚫︎ジル・クライン:綺咲愛里
レビューガールから銀幕のスターへ転身するジル。
綺咲さんの声質の問題かもしれませんが、
高音、とくに感情が高ぶって「星?!」のように叫ぶ時
セリフが潰れてしまって
「キャッ」というような音にしか聞こえないのが残念。
自信なさげな女性が徐々に綺麗なスターに変身する部分は
とても似合っていると思いました。
 
⚫︎エーリッヒ・ケストナー:礼真琴
絵本作家で、のちに映画脚本家になる。
テオの友人。
紅さん、綺咲さん、礼さんそろって
まっすぐな性格設定なのです。
先にも書きましたが、それがミョーに物足りないのは
私がスレている証拠だと思います。
 
⚫︎ヨーゼフ・ゲッベルス:凪七瑠海
ナチス広報官(?)。
あ、そういえばカチャが星組に来たのだった、と
とても新鮮でした。
ニコリともしない黒い役。
私はカチャが王子様をしているときより
こっちのほうが好きです。やりがいありそう。
 

⚫︎ゲルダ:万里柚美

カフェの女将。セリフが聞き取りやすいです。

意外にも、ロマンスもあり、おいしい役だと思いました。

 

⚫︎アフルレート・フーゲンベルク:壱城あずさ

大実業家で、映画を「儲かる」という観点で見ている人。

カチャとともに、敵役です。

もともと美しいお顔立ちのしーらんが、

櫛目の通った金髪でにこりともせず

小憎らしいことをいうのが、私にはツボで。

この公演で今回一番の好みでした。

この公演で卒業なんですって?!

寂しくなります。

 

⚫︎二クラス・カウフマン:七海ひろき

映画プロデューサー。テオ側の人。

つまり良い人。

くどいですけど、良い人すぎてつまんない!!

かいちゃんにも悪い人をしてほしい!

あ、要するに私が悪役が好きなだけなんですけどね。

それにそんなこと言い出すと、

全員がワル、収拾がつかなくなりますね。

 

⚫︎マグダ・ゲッベルス:白妙なつ

ヨーゼフ・ゲッベルスの妻。

白妙さん、出番が少ない割に強烈な印象を残します。

滑舌が良くて、嫌味なセリフが全部伝わるのも良い。

こんな怖い奥さんだったらゲッベルスも息抜きしたくなるわ、と

多分お客様全員が感じたのでは。

 

⚫︎ヴィクトール・ライマン:天寿光希

サイレント映画のベテラン俳優。

私、舞台を観終わってからキャスト表を見てびっくり。

天寿さんだったんだ!!

ヒゲが濃すぎてよくわからなかった。

でも役自体はすごく良い役です。

サイレンス時代のスターで、

途中まではテオたちに反発していたのに、

やっぱり映画を愛しているというヴィクトール。

楽屋でのお茶目な面や、若い頃のロマンスのエピソードもあり。

最初から最後まで良い人より、

こういう曲折がある人物のほうが面白いのよね。

 

⚫︎レーニ・リーフェンシュタール:音波みのり

この役も良い!!

トーキー映画を作成することを聞きつけ、

自分を売り込みまくり主役をゲット!

と思ったのに、ついでに誘った友人のほうが売れてしまい、

怒り心頭……

いるいる、こういう人いるよね!と

手を叩きたいような役でした。

私、音波さんが好きなんです。

 

⚫︎ジョセフィン・ベイカー:夏樹れい

歌うまさんの夏樹さん。

今回は女性シンガーとして登場しました。

私は男役さんとしての夏樹さんが好きなのだけど、

褐色の肌、大きな目、人種差別にも負けない強さ、

全てが似合っていたので、満足。

劇中のショーは見応えがありました。

 

⚫︎ロルフ・シェレンベルク:瀬央ゆりあ

サイレント映画では鳴かず飛ばずだった若手俳優が

トーキー映画では声の良さ、歌のうまさが生かされるという役。

劇中映画で、大劇場いっぱいに せおっちの顔が映し出されます。

ファンの方、楽しかったかも。

 

ストーリーには関係ない部分では、

ナチス親衛隊が足を上げて行進する部分が生ぬるく見えて。

その理由は簡単。

最近ニュースで北朝鮮の軍事パレードを見る機会が多く、

信じられないほどビシーッと揃った足上げを見慣れてしまったから。

それについては観劇仲間のアイリスさんは

「宝塚で あまりリアルにすると怖いから

 きれいめに抑えているのでは?」

と分析しておられます。

なるほど、そうかも。

リアルなら良いというものではないですもんね。

 

幕間休憩、フェリエおすすめ公演ドリンク「リーベ」を飲んで一息。

アイスココアです。

 
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『Bouquet de TAKARAZUKA』は酒井澄夫先生の作品。
衣装がエレガントで素敵でした。
宝塚歌劇での懐かしい歌が満載で、
私は楽しめました。
若い世代の方はいかがだったのかしら?
娘役さんのコーラスがとても美しかったのも印象的でした。
 
一番驚いたのは、フィナーレのデュエットダンス。
最後まで男女ペア三組で踊るんですねぇ。
そして曲が『花夢幻』!!
カチャの歌う『花夢幻』に、
ターコさん(麻実れい)が、イチロさん(一路真輝)が、
オーバーラップして懐かしくて泣きそうでした。
まさか洋物のフィナーレで
和物の主題歌が使われるとは思わなかったけど、
私は嫌いじゃなかったわ。
 
正直なところ、
歌にしろダンスにしろ、
息を詰めて見入ってしまうとか、
圧倒されて思わず手を叩いてしまう……
といった場面はなかったのですが、
宝塚歌劇らしく美しい作品だなと感じました。
せっかく個性的な紅さんがトップなのだから、
もう少しパンチの効いた作品も見てみたいな。
 
私が星組で応援している隼玲央くんは、
ますます男役さんらしくなっています。
ダンスの位置もセンター寄りになっているし、
成長を見守る親戚のおばさん目線ですみません。
ブギ・ウギ・パリの場面の観光客役、
キャップを後前にかぶって、
隙間からリーゼント(?)を出しているヘアスタイルが面白い!!
舞台のセンターで劇中劇っぽいダンスをしている
カイちゃん(七海ひろき)を見たいし、
サイドで見ている隼くんもチェックしておきたいし、
目がもっと欲しかったです。
 
一つ「これはなんとかしてくれぃ!!」と思ったのは
ロケット(ラインダンス)の衣装。
背中(腰?)に結構大きな羽を背負っているのです。
一列で踊る場面は見栄えがしていいけれど、
三列に分かれて踊ると、
1階席からは最前列の人のお顔しか見えないの!
羽が邪魔で。
後ろの列に隼くんがいて、元気に踊っているのが
羽と羽の間からチラッと見えるだけ。
もちろん隼くんだけじゃないですよ、見えないのは。
殺生ですわ。ワヤですわ。
本当になんとかしてくださいましよ。
 
 
もう一度、今度は二階から見てみたいです。
見られるかなぁ。

 

 

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