その本気加減が怖いよ 『ゾンビサバイバルガイド』 | 茶々吉24時 ー着物と歌劇とわんにゃんとー

私がパーソナリティを担当している

大阪府箕面市のコミュニティFM みのおエフエムの「デイライトタッキー」。

その中の”図書館だより”は箕面市立図書館の司書さんが選んだ本を

ご紹介するコーナー。

私は司書さんのコメントの代読をし、そのあと自分の感想も付け加えます。

 

今日ご紹介したのは、マックス・ブルックスさんの『ゾンビサバイバルガイド』。

 

 

初めてタイトルを見た時には、カタカナが並び過ぎていて読み取りにくく、

何かの呪文かと思いましたよ。単語で切ってくれなくちゃ。

ゾンビ サバイバル ガイド。

ゾンビから身を守り生き残るための知識をまとめた本なのです。

 

最初は、何かの冗談だろうと思って読み始めたのですが、なんのなんの。

真面目も真面目、大真面目。

まずはゾンビについて「いるのか、いないのか」なんて議論はありません。

「ゾンビはいる」という前提で、

ゾンビの生態(妙な言葉だけど)や、

ゾンビに立ち向かうにあたって有効な武器、

対ゾンビにふさわしい服装や髪型、

武器以外に用意しておいたほうがいいグッズ、

ゾンビからの逃亡方法などなど、本当に真剣に語っています。

 

ゾンビなんて、てっきり映画の中だけのお話だと思っていたのに、

この本を読んでいると、なんだか本当にいるような気がして来ますよ。

そういえば先日、ブラッド・ピット主演の『World War Z』を見て、

大量のゾンビがものすごい速さで迫ってくるのに怖気立っていたところでした。

 

私なんか絶対、怖くて泣きながら逃げる途中、

よせばいいのに何度も何度も振り向いて、

そのたびにゾンビとの距離が縮まっていることにおののき、

余計に足がもつれてこけて、立ち上がろうとするところを

ゾンビに襲われるタイプですわ。

 

が、ご安心あれ。

この本によると、本物のゾンビは映画の中のゾンビとは違うんですって。

何せ、体は「死んでいる」わけなので、足はさほど速くないし、動作も鈍い。

だからこの本をよく読んで逃げ方などの対策を練っておけば、

生き延びるチャンスはあるはず……。

あら、いつの間にか私まで「ゾンビはいる」前提になっちゃっているじゃないの。

 

この本は七章からなっているのですが、第七章は『ゾンビ襲撃記録』と銘打ち、

世界各地に残るゾンビ襲撃の記録を集めております。

紀元前のアフリカ、エジプト、中国から始まり、

2002年のアメリカ領ヴァージン諸島、セント・トーマス島まで、なんと61事例も!

その中に「1611年 日本、江戸」があることにビックリしました。

日本にもゾンビが居たのか?!キャーッ。

 

もう一つ怖いのは、この本のどこにも

「これはフィクションです」と明記されていないこと。

徹頭徹尾、本気なのか?!この著者は!

ある意味それこそが怖いよ。

 

ま、私は結楽しんで読みましたけれども、

人によっては眉毛がずいぶんツバ臭くなるんじゃないかと思います。

お気をつけて。

 

ちなみに、この本は全世界で200万部突破しているそうです。

ゾンビなんているわけないと思いながら、居たら怖い!!

そして怖いものを見たい、というのは洋の東西を問わない心理なのかもしれません。

 

 

ブログランキングに挑戦しています。

もし記事を気に入っていただけたなら、

ポチッとクリックよろしくお願いします。


人気ブログランキングへ