本日2回目の更新です。
今日は宝塚大劇場で、
星組『恋する天動説 -The Wond’rin Stars-』
『DYNAMIC NOVA』を観劇しました。
先月に続き、二度目の観劇です。
私の理想は、ひと公演を複数回観ること。
初見ではストーリーやショーの流れを追うだけで必死になってしまい、
一人一人を細かく味わう余裕がありません。
公演全体の感想を一言でいうと、お芝居はお正月公演にふさわしい、
明るくて分かりやすい作品。
老若男女、どの年代の方でも楽しめる内容だと思いました。
ショーは、お芝居の「天動説」に呼応するかのように、
惑星をモチーフにした場面が連なり、公演全体のバランスがとても良いと感じました。
では今回はそれぞれの役について、個別の感想を。
恋する天動説 ーThe Wond'rin Starsー
芸名には敬称略で失礼します。
⚫︎ アレックス[モッズのリーダー格]:暁 千星
まず、若々しい役柄が今のありちゃん(暁千星)にぴったり。
改造したスクーター型バイクに乗り、モッズチームのリーダーをしています。
実は亡き父と同じく、レーシングカーのメカニックを目指していたものの、
とある事故がきっかけでその道を諦めた青年であることが、
物語が進むにつれて明らかになっていきます。
一体、今はどうやって生計を立てているのかしら?
オバチャマとしてはそこが気になりましたが、
まあ、そんなことはどうでもいいのよね。
チームを率いるだけあって、皆に好かれる性格のアレックス。
ライバルチームのレスリーと張り合うガッツもあります。
とはいえ、心底憎み合っているわけではなく、
根っこは幼馴染の喧嘩友達……。
絵に描いたような青春の主人公を、等身大で演じているのが好印象でした。
恋愛要素はやや控えめ。
ホテル王の孫で、将来ホテル業を継ぐかもしれないシンシアと、
徐々に惹かれ合っていく中でも、収入格差を強調したり
卑下したりする設定がないのが爽やかです。
レーサーを目指すシンシアを応援し、
いつかメカニックとして支えたいという思い、
そこに恋心も重なっていく——
前向きな関係性が気持ちよく感じられました。
もしかするとこの作品は、
アレックスとシンシアよりも、アレックスとレスリーの関係性の方が
より濃く描かれているのかもしれません。
それほど恋愛要素は薄め。
次は『RRR』。
こちらも男女の恋愛より、男性同士の友情が軸になりそうですし、
何より身体能力対決が見どころ。
濃い愛憎劇は、来年に期待すればいいのかな?
ちなみに、ホテルで飲み物を飲むシーンでのアドリブ。今日は
「侍タイムスリッパー、面白かったなぁ。
俺も雷に打たれてタイムスリップしたいなぁ〜。無理か?」
(正確ではないかもしれませんが、そんなニュアンス)
前日が千秋楽だった『侍タイムスリッパー』の出演者の方々が
多数ご観劇だったそうです。
1階で観た友人は、風間柚乃さんの近くの席だったとか。
羨ましすぎます。(私は2階でした)
⚫︎ シンシア[ホテルグループ社長の孫娘]:詩 ちづる
ホテル王の孫として、何不自由なく育ったシンシア。
父の影響でレーサーを目指すものの、祖母からは反対されています。
アレックスと出会って、彼女が最初に取り組んだ自己改革は、
「ごきげんよう」以外の挨拶をすること。
それまで挨拶はすべて「ごきげんよう」しか許されていなかったのですね。
ただ、イギリス貴族のお嬢さんというわけではなく、
あくまでビジネスで成功した“お金持ちの家の娘”である点が、
物語上のポイントなのだと感じました。
これが貴族設定だと、「身分違いの恋」という
別の物語になってしまいますものね。
恋愛経験が皆無なせいか、出会ってすぐアレックスを好きになるや、
「体が震えてきた」「熱があるかもしれない」などと大騒ぎ。
このあたりは『阿修羅城の瞳』の桜姫とキャラクターが少し重なる印象でした。
私は詩ちづるちゃんが大好きなので、次はまた違ったイメージの役も見てみたい。
『RRR』の次は、ぜひ悲恋ものをお願いしたいところです。
⚫︎ レスリー[ロッカーズのリーダー格]:瑠風 輝
最初の登場シーンは、下手花道からバイクに乗っての登場。
どのような動力で動いているのかは分かりませんが、
速度は遅いものの、本物のバイクが走ってきたように見えるのです。
大型バイクにまたがる瑠風さんの、なんとカッコいいこと。
私はバイクに詳しくありませんが、
ロイヤルエンフィールドという車種だそうですね。
あまりにもサマになっていて、もしかしたら
「瑠風さんをバイクに乗せたい」その一点からこの物語が生まれたのでは、
と思ってしまうほどでした。
アレックスがどうやって生計を立てているのか謎なのに対し、
レスリーは遊園地で店を経営している様子。
粋がってカッコをつけながらも地に足がついていて、
チームの面倒をきちんと見ている。
同じ年頃のはずなのに、
見た目も行動もどこか大人びていて、
それが瑠風さんにとてもよく似合っていました。
⚫︎ ドロシー[ホテルグループ社長]:万里 柚美
オックスフォード大学創設以来、最初の女性博士号取得者という設定。
頑固で初志貫徹をモットーに、夫亡きあとホテル経営に邁進し、
世界的な事業展開に成功した凄腕の女性です。
ただ、「頑固で初志貫徹」は「思い込みが激しい」と紙一重でもあり、
この物語は彼女の思い込みから始まった、と言っても過言ではないでしょう。
回想シーンも含め、ドロシーの登場場面は印象的なものばかり。
万里柚美さん、大活躍でした。
⚫︎ ゴードン[シンシアの叔父]:輝咲 玲央
ドロシーの次男(たぶん)。
本来ホテル業を継ぐはずだった兄が亡くなり、
自分が後継者になるつもりでいたものの、
経営手腕がなく、各地のホテルを赤字倒産させた過去を持つ人物。
そのため、母親からは仕事に関してまったく期待されていません。
とはいえ野心は捨てておらず、悪巧みをするのですが、どこか間が抜けている。
裕福な環境で育ったせいか、
本物のワルになりきれていないところが可笑しいのです。
輝咲さんはビジュアルが立派なので、ともすると「本気で怖い悪役」になりがち。
それをコミカルでお間抜けな人物として演じておられて、後味が良かったです。
⚫︎ ピート・ダグラス[王立天文台所長]:朝水 りょう
イケオジ!!
最近の私は、若手男役さんよりも中堅の、渋〜い男役さんに惹かれがちです。
星組では、断然 朝水りょう氏。
細身で、品があって、綺麗なんですもの。
ぜひこのまま、イケオジ道をまっすぐ突き進んでいただきたいです。
⚫︎ モーガン[観光協会の協会長]:蒼舞 咲歩
長年、地域振興に心を砕いてきた協会長さん。
ノリのいい一面もあり、みんなが踊っている場面では
ニコニコしながら一緒に踊っていたり。
きっと地域住民から愛されている人なのだろうな、と思わせる演技でした。
この公演でご退団なのですね。惜しいです。
⚫︎ ティモシー[シンシアの兄]:碧海 さりお
祖母譲りの天文学好き。
その道に進みたがっている割に、どこかちゃっかりしているのは、
ホテル業という客商売の家に育ったからかもしれません。
「ええしの子」ではあるけれど、嫌味のないキャラクターで、とても可愛らしい。
特に、アレックスの話を盗み聞きする場面はお茶目で、
なんだかお得な役だなと感じました。
⚫︎ ロビン[アレックスの弟分]:天飛 華音
⚫︎ バート[アレックスの弟分]:稀惺 かずと
昨年のバウホール公演『アレクサンダー』で親友であり、
主従関係でもあった二人が、今回はアレックスの弟分として、
常にニコイチで登場。
天飛さんは血の気が多いタイプ、稀惺さんはやや穏健派、
という対比も分かりやすく、後半には恋愛要素もちょっぴりあって、
美味しい役どころでした。
個人的には、モッズの衣裳にえんじ色のベレー帽姿の稀惺さんが
とても好みでした。
⚫︎ ロレイン[ゴードンの妻]:天愛 るりあ
義母を引退させ、夫と共にホテル事業を乗っ取ろうとするも、
ツメが甘くてうまくいかない——
いわゆる「似たもの夫婦」ですね。
ボディコンシャスなスーツに身を包んだ色っぽい美女が、
悪巧みをしては間抜けに失敗する……
あれ?誰かに似ているな、と思ったら、タイムボカンシリーズのドロンジョ様!
私の中では、ロレインは完全にドロンジョ様です。
(もちろん、褒め言葉です)
⚫︎ カイト[ギャング]:鳳真 斗愛
この作品は、大きく分けるとモッズ、ロッカーズ、ホテル関係者という
三つのグループで構成されています。
カイトはそのいずれにも属さない人物。
登場するなり「やばいやばいやばい!!」と叫び、
説明がないまま物語が進んでいくので、
「一体なんなんだ?」と思わせておいて……
後半で、ようやく正体が明かされます。
出番やセリフは多くありませんが、強く印象に残る役でした。
⚫︎ レイチェル[ドロシーの秘書]:瑠璃 花夏
ドロシーの秘書でありながら、ゴードン夫妻の企みに加担し、
成功すれば相応の報酬を望む野心家。
もしかすると、この物語で一番「ワルイ人」かもしれません。
企みは露見したものの、この秘書を雇い続けて大丈夫なのか?
と、心配になる人物でした。
可愛らしい風貌の瑠璃さんが演じることで、
中身のワルさとのギャップが際立っていました。
⚫︎ ミケーレ[レスリーの恋人]:綾音 美蘭
黒い革の衣装に、特徴的なヘアスタイル、真っ赤なルージュのメイク。
ダンスが上手く、さばけた性格…
1980年代、私が大学生の頃に観た『アウトサイダー』などのアメリカ映画に
出てきそうな「いいオンナ」そのものでした。
⚫︎ アレックス・ニュートン[ブライトンFCのファン]:大希 颯
登場した瞬間から、「この人は物語に関わってくる」と分かる、おいしい役。
この作品の新人公演で主役を務められたそうですね。
私には元宙組 大空祐飛さんに似ているように思えてなりません。
今後、要注目ですわ。
⚫︎ キアラ[シンシアの妹]:乙華 菜乃
ホテル王ドロシーの孫の一人。
兄・ティモシーは祖母譲りで天文学好き。
姉・シンシアは父譲りでレーサーの才能。
そしてキアラにも、一族の長所がしっかり受け継がれています。
それがよく表れているのが、モッズの若者たち(天飛華音・稀惺かずと)を
上品に脅す場面。
自分がお金持ちの娘であること、地元有力者とのコネをちらつかせ、
「あなたたちなんか全力で潰せます」と言い切る度胸。
物おじしない交渉力の持ち主で、
最終的にはホテル事業の後継に名乗り出るのですから、
彼女は一族の商才を確実に受け継いでいるのでしょう。
この物語の根底には、
「親や祖先から受け継いだものを、自分なりに発展させ、
自分自身の人生を充実させていく」
そんなテーマが流れているように感じました。
他にも、モッズの若者の中で、飛翠 真凜さん、世奈 未蘭さんが
強く印象に残りました。
DYNAMIC NOVA
木星、火星、冥王星……
星々を巡る構成のショー。
プロローグの元気な振り付けが大好きです。
元・月組の若央りささんの振り付けなのですね。
今回は2階席からの観劇だったので、
あの長い客席降りの時間は、少し寂しく感じました。
置いてけぼり……
前回とても惹かれた海王星の場面は、すでに登場人物が誰かわかっているので、
最初からじっくり鑑賞できました。
NOVA・暁千星と、海王星の女王・稀惺かずとのタンゴ、
そして瑠風輝さんの歌声……。
ずっとずっと見ていたい場面です。
全体として、
「あっという間に終わった」という印象でした。
今日は2階B席が高校生の団体客で埋まっていました。
幕間や帰り際にすれ違った彼らは、概ねとても楽しそうでしたよ。
一人一人、どんな感想を持ったのか、聞いてみたくなりました。
初見の感想&初日映像
初見の感想はこちら。
作品全体の感想を述べています。
茶々吉24時(2026年1月23日)
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