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2015シーズンの開幕戦。東京は、アウェーで前年の三冠王者、ガンバに挑みました。
2月の日程発表以来、この日に照準を合わせチーム、サポーターも気持ちを練ってきたのです。なにしろ
いきなりの決戦ムード。まして今季から2ステージ制に移行して1試合の重みも増しています。この試合を
「獲る」と「落とす」とでは、チームに関わる人たちの気持ちや、その後の展開が大きく違ってくると、誰もが
その重要性を認識していたのでした。結果は、2点のビハインドを追いつく劇的ドロー、好ゲームでした。
【王者に対するマッシモ采配も、不運な形で2失点】
東京のフォーメーションは、新しい試みを交えつつ、ガンバ対策を万全に施したものでした。昨年のベース
4-3-3を、4-4-2に変更したのが違いのひとつ。武藤と、新戦力ジュビロから移籍してきた前田を
組ませた2トップにトップ下は河野。左右のインサイドハーフは米本と羽生(渋い!!)、ボランチは梶山を
起用してきました。昨シーズン終盤、対戦相手にも研究され苦しくなっていた3人での中盤構成に一人を
加えたのはとても好感が持てました。これも、前線の前田の運動量と、ストライカーとしてのポリバレントな
能力があればこそでしょうか。梶山のボランチも、高橋秀人と比較したときの展開力を重視した意図が
透けて見えるというものです。
また対ガンバということで見れば、それぞれの選手が対峙する相手の持ち味を殺す役割を担います。
すなわち梶山は宇佐美、河野は遠藤という、両キーマンをつかまえることが重要でした。
さらにガンバと言えば最前線のパトリック。ヘディングの強い吉本かと思いきや、森重とコンビを組んだのは
カニーニでした。この点も、一応最後まで破綻しないで
ディフェンスは計算できても、攻撃が未消化と評価される最近の東京。昨シーズン後半、武藤が影を潜めて
しまった印象がこういう評価に直結しています。前田を獲得し、プレシーズンの福岡戦で「太田のクロス
からの得点」という形は見えてきていましたが、布陣も変えて初の実戦となるとさすがにそんなに綺麗な
格好ですぐに成果が表れる、とはいきませんでした。まして相手はガンバ。まずは相手の持ち味を消す
ことに意識がいったとしても、仕方のないところです。
先制はガンバ。いったんラインを割ったように見えたボールを宇佐美がクロス、東京の選手たちが足を
止めていたところ、パトリックが難なく合わせてゴールを奪って見せました。このときの審判のジェスチャー
が非常にあいまいで、選手たちは猛抗議しましたが、判定は翻らず。後でTVで流れたリプレイを見ても、
ボールがゴールラインを割っているのは確かです。審判は手を上げた後、笛を吹く前に副審に確認し、
インプレーの判断をしたと言いますが、きわどい判定に東京の選手たちが足を止めてしまいました。
後半もパスミスから奪われたボールを持ち込む宇佐美をペナルティエリア内で梶山が倒したとの判定から
相手にPKが与えられてしまいます。これを決められて2-0、不利な状況に追い込まれてしまいました。
【2-0は危険な点差?武藤の会心2ゴールで劇的ドロー!!】
チャンピオンチームに2点のビハインド、もうこれ以上相手にゴールを許すことはできません。
雨の中「あきらめるな!」と声援を送り続けたサポーターの声が届いたのか、ここから東京が反抗に
転じました。交代枠はハーフタイムに太田に代えて丸山を投入していましたが、2点差になったところで
2枚目のカード。守備におわれていた河野に代えて、FWの林を投入。林はピッチに入ると積極的に
ボールを追いかけ、チームに「いくぞ!」とメッセージを発信しました。サポーターも背中を押します。
ここから東京が互角以上に押し込む場面も見られるようになり、65分には3枚目の交代。羽生アウト、
東慶悟が入りました。運動量を取り戻した東京、反撃のゴールは75分。東のクロスをファーで前田が
落とし、武藤が後ろ向きでトラップしたかと思うと反転、足でこすったボールは相手のまたの間をするりと
抜けて、ゴール反対側のサイドネットにするすると滑り込んでいきました。間髪入れない切り返し、
おそらく事前にイメージしていた武藤のインテリジェンスあふれる仕掛けが光りました。2-1です。
ガンバも手を打ってきます。存在感の落ちてきた宇佐美に代えてリンスを投入。逃げ切りを図る中でも
攻撃の選手を入れ替えるのが、長谷川監督の嗜好なのでしょう。前への圧力をかけてもう一点を狙いに
きます。チームが分断されそうな相手の圧力に残り少ない試合時間、東京のギリギリの勝負が続きます。
迎えたロスタイム。あきらめない東京に千載一遇のチャンスがこぼれてきました。攻撃に出る東京の
パスがカットされ、こぼれ球が武藤に渡りました。武藤はこのボールを軽くトラップすると、またもや
間髪いれずに右足を振り抜きます。シュート回転&ドライブがかった美しいボレーシュートが、ガンバの
ゴールネットに収まり、東京ゴール裏は喜びで爆発!!試合はそこまで、ドロー決着となりました。
【自信につながる王者とのドロー。次節は勝たなければいけない。】
ガンバを相手に2点ビハインドまで追い込まれながら、そこから2発ブチ込んでのドローというのは、
非常に価値があると思います。粘り強さを見せた上、最高の武器が威力を発揮できたわけです。結果は
ドローながら、今後の相手にも同様の展開で好勝負に持ち込むことができるということの証左になります。
起用した選手の是非は、判断するにはまだ尚早だと思います。それでも、ひとまず「結果は出た」と。
今後メンバーを入れ替えてくることも予想されますが、相手と展開を考えたときにこの結果というのは
大きな自信になるでしょう。特に武藤、エースとして注目される中でもきちんと結果を残したこと、昨年
からのゴール欠乏症を払拭した感のある鮮やかな2ゴールは印象的でした。吹っ切れたような、
思い切りの良いファイン・ゴールだったからです。
この勝ち点1を無駄にしないためにも、次のゲームは落とせません。滑り出しは、まずまず。余裕はない
ですが、希望はあるという状況です。希望の光を大きくしていくために、勝つことが必要というわけです。
疑惑の判定で2失点しながら負けなかったのは、運も使ってしまっています。次は、自分たちだけの力で
勝つしかないのです。勝て、勝つんだトーキョー!!
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2015年3月7日(土)14時00分キックオフ @大阪・万博記念競技場
東京 2 - 2 ガンバ 得点:武藤(2)
スタメン:権田、徳永・森重・カニーニ・太田、梶山・米本・羽生・河野、武藤・前田
交代は太田→丸山、河野→林、羽生→東慶悟。
魂の同点劇!!盛り上がれ東京!!