多摩川クラシコは後付けの企画なわけですが、本物の「エル・クラシコ」、スペイン、ラ・リーガ(リーガ・
エスパニョーラより短くて便利なフレーズですね・笑)の二強、レアル・マドリーとバルセロナの対決が、
先週末にマドリードのサンティアゴ・ベルナベウで行われました。昨日録画を観直したのですが…。
・・・素晴らしかったです!!
どこから語り始めて良いか、切り取ることが出来ないほど、濃密な90分のストーリーとして、なかなか
見られないような極上の一戦となりました。クラシコの醍醐味というのは決着がつくことにもあると思うの
ですが、そういう意味でも後半アディショナルタイム97分のメッシの決勝点には価値があると思います。
前半はどちらかというとバルサのペース。それでも先制はレアル。マルセロのクロスをセルヒオ・ラモスが
シュートし、ポストに跳ね返ったボールを反対側にいたカゼミーロが押しこんだもの。カゼミーロはその前
のシーンでメッシを倒し、イエローカードを貰ったばかりで、何とも言えない勝負運を感じました。
先制されたバルサはまったく焦らず、相手ゴール前で一瞬のパス交換からメッシが高速ドリブルを開始
しており、そのまま相手DF陣をかわしてゴール。わずかな体の傾き、タイミングで置いていかれるレアル
DF陣、メッシの巧みさが際立ちました。この時、メッシはマルセロの肘打ちを喰らい、口から出血しており、
ティッシュ?か何かで口を押さえ、時にティッシュをくわえながらプレー(笑)。見たことのないシーンでした。
前半のアクシデントで言うと、ベイルが負傷交代して、21歳のスペイン代表、アセンシオと代わったこと
があります。ともあれ、両チーム譲らず1-1でハーフタイムを折り返します。
後半に入るとレアルがやや攻勢を強めます。しかしバルサGKテア・シュテーゲンがゴールを許しません。
ベンゼマのドンピシャヘッダーを足で止めたシーンなどは本当に驚きました。しかしそのテア・シュテーゲン
よりも凄かったのがレアルのGK、ケイロス・ナバス。再三のシュートをセーブして、こちらも失点を
許しません。両GKの素晴らしいセービングが、試合を引き締め、ゴールの価値を上げたと思います。
均衡を敗ったのはバルサ。ラキティッチがこぼれ球を拾い、一歩持ちだしたところから左足で相手の選手
越しに巻いたシュートでゴールを奪いました。このシュートもまた見事。試合時間も残り少なくなってくる
最終局面、レアルの猛反撃が始まりました。サイドから中から、再三持ちこんでバルサを押し込みます。
しかしそのレアルに思いがけないアクシデント。メッシを倒した(この日のメッシは、どの選手もファウルなし
では止められませんでした)セルヒオ・ラモスに審判は迷わず一発レッドカードの提示。
退場してしまいます。その前のシーンで、審判に思い切り顔を近づけて挑発的に抗議を行っていたラモス
の姿を思い出しました。きっと必要以上にレフェリーの心証を損ねていたのでしょう。
隠して追い込まれた絶体絶命のレアルでしたが、息を吹き返します。ベンゼマに代えてハメス・ロドリゲス
を投入すると、そのハメスが同点弾をたたき込みます。サイドに出たロングボールを拾ったマルセロが
中央クロスを入れると、ファーサイドからバルサDF陣の後ろを悠然と駆け込んできたハメスがニア一閃。
86分での同点劇でした。ベルナベウの8万人の観客が一気に勢いづき、バルサに容赦ないブーイング、
レアルには歓声で後押しします。ものすごい雰囲気の中、アディショナルタイム2分が経過。
最後のドラマはここからでした。自陣深い位置で繋いだボールを持ちだし、バルサのセルジ・ロベルトが
猛然とレアル陣内にボールを運びました。前に当て、さらに左サイドにオーバーラップした選手。パスが
出る、マイナス方向に折り返したところに待っていたのは、メッシ!!ゴール前中央、バイタルエリアほぼ
中央で、得意の左足を振りぬきボールをネットに突き刺しました。直後に、試合終了の笛。沈黙する
スタジアム、8万人の観客。歓喜にあふれるバルサの選手たち。その静寂との対比が、何とも言えません
でした。美しかったです。
試合全体を見ると、レアルが非常に心打たれるような懸命さを見せたと思います。エモーショナルに見れば、
やはりレアルに軍配を上げたくなります。ところが、です。バルサが、メッシが久々に、そんなレアルの必死
を上回る凄みを見せました。メッシのドリブルはこの日、レアルの誰もがついて行けませんでした。久々に
モンスターぶりを目の当たりにした気がします。MSNで勝ってきた近年のバルサ以前の、メッシの圧倒的な
存在感、あれです。また、バルサの選手たちの冷静にパスを回す姿、どんな相手でも自分たちのサッカー
をして、まるで簡単だろ?と言わんばかりに最後は勝利をさらっていく、あの静かな凄み。それを久々に
見ました。恐ろしいほど強いのですが、大舞台でも大したことをしていないような「普通感」でプレーする
あのバルサです。世界最強の。
これぞ、世界最高の一戦。堪能しました。凄かったです!!!