
.

.

天皇杯2回戦はブラウブリッツ秋田が相手でしたが、3回戦となるとグレードもひとつ上がってJ2に。
史上初、松本山雅との公式戦となりました。J2でも昇格圏内である2位の位置を固めつつある松本、
しかし結果から言えば、東京が格の差を見せつけ、ほとんど松本にいいところを出させず完勝しました。
松本山雅といえば、松田直樹のことでもそうですが、映画にもなったりしてなんとなく「有名」なクラブ。
しかし、実際に語られるべきはサポーターです。アルウィンで一度でも試合を観たことがある人は、
松本サポーターの応援に胸打たれるのではないでしょうか。数、声、チャント、いずれもなかなかの迫力。
東京ファンにも好感を抱いている人が多く、かく言う私も、大学の先輩が松本に住んでいるのを機に、
山雅の試合に何度も足を運んだことがあります。アウェーでも多くのサポーターが駆けつけ、すでに
サポーターはJ1レベルにあると言われます。今回はしかし平日夜の試合。さすがにサポーターも、今季
ヴェルディ戦で記録したという8,000人を超えるようなことはないだろうと思いました。実際、その通り
ではあったのですが、それでもバス7台を含む2,000人以上が集まったのは、やはりさすがです。
【序盤こそパスを回される(回させた!?)が、落ち着いた試合運びで先制点】
試合は、序盤に松本が息の合ったパス交換でチャンスを作りました。強力な外国人頼みだったり、
縦にポンとロングパスを蹴っていちかばちか、みたいな短絡的な戦術ではなく、しっかりとパスを
しながら組み立てようとするサッカーは好感が持てます。さすが経験豊富な反町監督です。
東京も、ここ数試合の勝因となっている「早い時間帯での先制点」を狙うべく、するどいカウンターや
マイ・ボールになったときの縦への意識に加え、ミドルシュートもと多彩な対応を見せていました。
あわや、という場面はしかし、松本守備陣が何とか踏ん張り、なかなかゴールを与えませんでした。
サポーターは焦っていたかもしれませんが、ピッチ上の選手たちは冷静だったと思います。
過密日程をものともしない?集中力を見せて、試合をこわすことはありませんでした。
カギとなる先制点は前半41分。米本のミドルシュートがバーに当たったのを、エドゥーが追いかけて
拾い、放ったシュートが中央を流れて逆サイドへ。走りこんだ河野がゴールに蹴りこんで決めました。
相手の選手たちはオフサイドをアピールしていましたが、直前で一気に走りこんだ河野の思い切りが
見事なゴールを生みました。攻撃の意識の高さを感じさせましたが、これと言うのも守備がいいから
であり、その好循環が、今の東京の強さの理由というわけです。
【後半はさらに余裕の試合運び。追加点を奪い、松本に付け入らせる隙を与えず完勝】
後半も、東京は落ち着いた試合運びで坦々と時計の針を進めます。松本にはJ1で怖さを感じさせる
ようなストライカーはおらず、きちんと守っていれば大丈夫、という感じだったんだと思います。
両チームの出来がよりクッキリと表れる契機になったのが、追加点です。52分にエドゥーを早々に
下げ、平山を投入しました。鳥栖でも何度か惜しいシュートを外し、また仲の良い渡辺千真のゴール
に、内心燃える平山相太が、投入直後すぐに結果を出します。左サイドにパス交換しながら
抜け出した太田(来場していたアギーレ監督の前でアピールもしたかったでしょう!)の折り返しに、
ニアで平山が合わせて2点目を獲りました。
2点差となり、東京にはさらに余裕が出て、松本には焦りが出ました。完全に東京がゲームを
コントロールするようになっていきました。途中出場で石川が入り、勢いを落としませんでした。
大きなピンチもなく、つつがなく試合終了。足を痛めた(軽症)森重が松田陸と代わった交代が
3人目の交代で、あとは米本も高橋秀人もフル出場。調子の良さをうかがわせました。
※しかし、週末の浦和戦を加味すれば、先に交代で出して、温存するのも手だったと思いますが。
【守備・攻撃で磐石の勝利。選手層も厚み増し、一体感もって首位決戦へ。】
松本山雅に対してJ1クラブの貫禄を見せ付けて勝った東京、無失点も継続しており試合運びも一貫
していて、まったくぶれていません。はっきり言って、「好調」です。チーム全体の手ごたえが個人と、
チーム全体に波及していくような充実した選手たちの表情が見て取れます。やるべきことも明確に
なっているようで、どの選手に聞いても「このチームで優勝したい」、「次の浦和戦には絶対勝ちたい」と
同じ答えで、全員で同じ方向を向けていることがうかがい知れます。吉本が言う、「一体感」です。
この「一体感」というのはとても重要なキーワードです。ワールドカップで優勝したドイツにあったと
言われるのが、まさにこの「一体感」です。ピッチの中で誰かがファウルを受けたら、ベンチにいる
選手たちもみんなで立ち上がって、審判にアピール・抗議するといったような、あれです。
誰が出ても遜色ない活躍ができる、チームのプレーレベルを維持できる、それが「一体感」です。
選手たちがそんな好循環を生んでいるとしたら、これほど頼もしいことはないです。事実、それを
感じさせるような試合が出来ているので、今東京は相当良い状態にあると信じることが出来ます。
石川の復帰に加え、この日はベンチに2年ぶりに梶山陽平が入りました。東慶悟の負傷なども
ありますが、復帰する戦力がチームにすぐに馴染み(もっとも、以前から東京の中心選手たちですが)
チームの力が落ちないとすれば、どんな相手にも負ける気がしない、という感じになるでしょう。
唯一懸案があるとすれば、5試合連続の無失点を続けていることでの、失点したときの「修正」
というのが考えられますが、今の守備陣であればすぐに落ち着きを取り戻してくれるような気もします。
東京、負けません。強い相手とやりたいです。ということで、週末の浦和。相手に不足なしですね。
---
2014年8月20(水)19時キックオフ @味の素スタジアム
東京 2 - 0 松本山雅 得点:河野、平山
スタメン:権田、徳永・吉本・森重・太田、高橋秀人・米本・三田、河野・渡邉千真・エドゥー。
交代はエドゥー→平山、河野→石川、森重→松田陸。
交代はエドゥー→平山、河野→石川、森重→松田陸。
充実の一体感!!ドイツと同じく、頂点へ!!浦和に勝つ!!