オリンピック招致以来すっかり定着した「おもてなし」という言葉。
日本の文化である、くらいの扱われ方ですが、サッカーマガジンの後継誌である「サカマガZONE」に
FC東京の記事が出ていて、阿久根社長が首都東京のクラブとしてのビジョンについて語っています。
 
そこでFC東京のファンサービスについて振り返ってみると、ファンとの対話の中で試行錯誤を繰り返しながら、
少しずつ良くなってきているな、と実感します。首都のクラブと言うにはまだまだ規模も実績も十分とは
言い切れないFC東京ですが、FC東京なりに自分たちのやっていることを高めていますよね。
 
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たとえば、スタジアムフード。味スタには、2001年のホーム移転当時しばらくの間は、販売している食べ物に
関してはひどいものでした。もちろん観戦がメインなんだから食いもんの話はあと!というのも分かりますが、
それを差し引いてもひどかったです。ケンタッキーがあって、ポテトとドリンクを出すファストフード風のお店が
数軒のみといった状態だったのではないでしょうか。「スタジアムめし」といった、名物と呼べるものはFC東京の
グッズ売り場にある「VAMOSせんべい」…ただの袋詰めのおせんべいなのですが、真剣にそうとしか言えない
ような状況がしばらく続いていました。
 
原因に、会場である味スタを管轄する消防署の指導による制限が相当厳しかったと言う話を当時クラブから
聞いたような気がしますが、これを話し合いで少しずつ改善、ケータリングカ―による移動販売などから
いまではスタジアム周辺の毎回決まった場所で展開するフードコート、スタジアム内コンコースでの売店増設、
さらにはシーズン通じて何度か行われる「青赤横丁」という、スタジアム横のスペースを大きく使用しての
イベント開催まで。大きく進化しました。いまではスタジアムでお気に入りの「スタジアムめし」が楽しめます。
 
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また「味スタを満員にし隊」といって、誰でもクラブに申し出て登録すれば、自宅や職場に試合告知のポスター
を貼ることができます。これは個人の楽しみのためのポスター掲示ではなく、あくまで「チケット販促および
試合開催の告知」を目的としたものではありますが、このポスターの掲示についても、以前はクラブから、
「直接顔が見える方だけにお願いしたいので、配布は一切しない」という方針が打ち出されていた頃からすると
スタンスが大きく変わったと感じるところです。これに関しては、オープンになったことは評価できると思います。
 
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また東京はファン、サポーターとの対話についても形を変えながら取り組んできました。もとよりサポーターから
盛り上げて出来たようなクラブですが(笑)、Jリーグに上がってファンが増える中で、それに伴って増える
リクエストをどう拾い上げ、受け止め、処理するかは、他のクラブと同じなのでしょうが、苦労を重ねてきました。
ご意見箱を作って、やめて?また再開して(笑)…Twitterやブログ等、ネット上でファンもいろいろ言い始めて、
2007シーズンオフにはファンミーティングを開いて直接の対話を試みたり、前社長の村林さんが、ある意味
ワンマンで責任を背負いこんで、クラブを育ててきたわけです。それらが阿久根社長に引き継がれています。
 
阿久根社長は、「自立」という思想をクラブに持ち込みました。東京ガスのトップマネジメントから学んだ、
企業理念のような立派な標語だと思います。スポーツマンならではの清潔感、明るさ・フレッシュさというのは
とても良いと思っています。経理部長の不正を潔く開示し、謝罪したのもあるべき姿として評価できます。
 
強い指導力でクラブを引っ張っていって欲しいのですが、少し近思うのは、少しファンに迎合しすぎじゃない?
ということです。小平のファンサービス(練習後、選手たちは必ずファンと触れ合う時間があります。写真や
サインは、時間が許す限り自由です)は東京の伝統ですが、社長はやらなくてもいいんじゃないの!?という
気がしています。話してみると腰が低くて、気を遣っているんだな~と、ちょっとこっちが引いてしまうくらいです。
ファンにそんなに気を遣わなくていいですよ。全員の話なんて、聞けないんですから…。そのへん、心配です。