新宿の新しい映画館、東南口のマルハン隣、飲み屋が入った複合ビルの地下、シネマカリテで
インド映画『きっと、うまくいく』を観賞しました。インド映画久々…映画館で見るのは、実に『ムトゥ~踊る
マハラジャ』以来でした。というと、1998年頃ですよね…。映画館でたまに公開があっても、上映時間の
長さからつい敬遠してしまいます…。
 
この作品、良かったです。笑いに、涙に、う~ん…と考えさせられるところ、映画の要素が全部つまっていて
盛りだくさんです。ムトゥよりも歌と踊りは少ないのですが、その点、ドラマとしてのストーリー性が充実して
いて、テンポがいいです。舞台も現代の大学=キャンパスもので、より洗練された感じがありました。
 
舞台は、インドの理工系大学の最高峰、超難関大学ICE。そこに集まった3人の学生が主人公です。
試験の順位は下から1・2位の常連、ファルハーンとラージュー。それに対して、得点をとることを教える大学
の方針に真っ向から反発し、型破りで自由を貫く首席のランチョ―。ランチョーは、2人を勇気づけ、励まし、
熱い友情の中で、その後の成功へとつながる大切な時間をはぐくみます。10年後、姿を消したランチョーを
探して旅に出る2人、学生時代の物語が並行して語られて、やがて過去のヒミツが明らかに…というものです。
 
主演のアーミル・カーンは、1965年生まれで大学生を演じていますが、インド人のイメージとはかけ離れた
まるでユアン・マクレガーのような顔立ち。若々しくて違和感ないのがすごいです。他の主役の2人も、
いかにもインド人っぽい顔立ちながら、キャラ立ちが素晴らしく、印象的な演技でした。ストーリーも、様々な
エピソードが詰め込まれ、メリハリがクッキリ突き始めていて、飽きさせません。超難関大学で成功を
おさめるために、学生たちが直面するプレッシャーは、時に学生たちに自殺を選択させるほど、過酷なもの
なのです。そういった悩みに答えを提案するのですから、ストーリーも深くならざるを得ません。また、
与えられる回答のポジティビティ、明るさも、ひときわクッキリしていて、すがすがしいです。
 
インド映画初心者の方にも、オススメ、ハリウッドのキャンパス・コメディよりも、ずっとずっと、深いですよ。
インドの若者も、悩んでいるんですね。宗教に基づく独自の倫理や価値観がある社会の中で、学歴競争が
持ち込まれ、いだく葛藤。日本に似ている気がします。是非、一度お試しください。
 
75点/100点中