


【こんなに弱い、ガンバと当たるとは…】
リーグ戦は折り返し。この試合で半分を終えました。東京の最後の相手は、因縁のガンバ大阪です。
昨季オフに、チームの主力であったセンターバックの今野を引き抜かれています。それだけではなく、
かつて同じ経路で移籍したルーカス。今は東京に戻ってきていて、この日は逆にガンバと相対しました。
さらに古くは、東京初戴冠、2004ナビスコチャンピオン時のこちらも代表不動のスタメンだった、右SBの加地。
とにかく…東京は、ガンバ大阪にはイヤな目を見せられてばかりなのでした。
ところが今年のガンバとくればもう…絶不調なのであります。チームはこの時点で16位に沈み、ACLに出場
しながら文句ナシの降格圏内。特に失点の多さが目立ち、格下と思われるような相手にもあえなく失点を
喫して、その後反抗もままならずに敗れる試合が続いています。ここまで、上向いてくる気配がありません。
不調の原因は、チームの生まれ変わりを狙った選手・監督の入れ替えによる失敗です。これについて書くのは
試合には関係ないので割愛…ですが、その混乱から立ち上がる気配すらない、弱々しいガンバなのでした。
【4分に先制、ルーカス追加点…予想通りの優位な前半!】
試合はいきなり動きます。相手ゴール前のミスを拾った中村北斗、この日は左サイドバックでスタメン出場
でしたが、期待に応えて角度のないゴール左側から逆サイドのネットへ、丁寧に流し込んで東京があっさりと
先制してしまいます。驚きました。一番褒められるべきは北斗の勇気です。いきなりやってやろう、という
その心意気です。おかげで試合はずいぶん楽になったはずです。北斗自身もこれでノったかな、と。
東京にとって、ポジティブな先制点。さらにスタジアムを、やっぱりガンバが負けるのか…という空気が覆った
瞬間でもありました。ガンバは、そういう空気とも戦わなければならないのです。
懸念された試合運びですが、序盤で早くもリードを奪ったことで東京にとっては落ち着いた展開になります。
久々にオーレ!オーレ!の大合唱。サポーターも早めに勝利のチャントで盛り上げます。もっともそうでも
しないと濡れたまま立っているのが少々つらいくらいの雨、雨…。前半途中はピッチ上空が白くなるほどの
雨が降っていました。味スタの芝はしかし、水たまりができたり、ボールが止まったりするでもなく、割合
良好な状態を保っていたようでした。追加点は17分。こうして見ると早い時間での追加点ですが、実際に
イケイケになっていたサポーターにとっては、少し遅いくらいに感じられました。
ボールを受けたルーカスが、思い切って右足を振り抜くと…反対側のゴール裏から見ていた感じでは、
急にボールが落ちて、ゴールキーパーの脇の下というか身体の横というか、タテにすり抜けながら
ゴールに突き刺さった印象です。リプレイで見ると、やはり無回転のブレ球。ルーカスの思い切りの良い
一発で、ガンバを突き放しました。
【追いすがるガンバを突き放す、草民のキラーパスと、ルーコン!】
2-0となってこのまま何点!?とはやっていた気持ちを冷ましたのが、ガンバの追撃弾でした。中盤からの
ロングボールに抜けだした相手選手へ、ゴールキーパー権田は一対一で迎え討ちながら、ペナルティエリア
内でコースを切るように滑りこんで相手の進路に身体を寄せていきました。相手が権田と接触したか?
というその時、審判の笛。ガンバにPKが与えられました。権田、危ないよ!!実際にファウルかどうか、体に
触れたかはわかりませんが、気をつけなければならない場面です。PKを取られてしまった結果が全てです。
EUROでは、ブッフォンが飛び出していったところでまるでフィールドプレイヤーのように、足でボールを奪い
クリアするシーンがありましたね。もっともこの場面、相手選手との距離はもう少しあったので、足で行くのが
ベストかは難しいところですが、結果として最悪の形になってしまったことは、省みられるべきでしょう。
東京ゴール裏に向かって、遠藤が蹴るPK。東京サポーターの「コ~ロコロ!」とコロコロPKを要求するチャント
を無視して、遠藤が落ち着いてPKをキーパーが飛んだ逆の方向に蹴って突き刺します。スコアは2-1です。
ガンバは勢いに乗りたいところでしたがそこはアウェー&低迷中、勢いが出ません。逆に東京、前半のうちに
なんともう一点を追加して、ガンバを突き放しました。中盤からルーカスに、絶妙の浮き球アシストは田邉。
草民は、タテのパスを狙っています。ジュビロ戦でもそうでしたが、ルーカスならばパスを収めてシュートまで
完璧な流れでゴールへと結び付けてくれました。前半44分、3-1。強い展開です。
【後半、雨の日らしい?不思議なゴールで1点差も、猛攻しのぎ勝利つかむ!】
雨はあがり、後半はクリアな視界での観戦ができました。選手たちもだいぶラクだったのではないでしょうか。
東京はなおもパスをつないでゲームを支配しますが、62分、ガンバに一点を返されてしまいます。左サイド
からアーリー気味に入ったボールを、前にいた選手が触ったかどうか…?権田の手をすり抜けたボールは、
ゴールネットの反対側にすべるように突き刺さりました。雨の日ならではのボールの速い回転でした。
一点差となり、ここから先はガンバの猛攻を受けることになりました。ガンバは布陣を変え、今野をサイドに出し、
遠藤がフォアリベロともいうべき後方中央でゲームをつかさどりました。まさに縦横無尽。さらに落ち着き払った
独特の間。中村憲剛も同じような『間』をもつのですが、この日後半のガンバの巻き返しには、そんな隠された
スパイスがあったことは特筆モノです。EUROのイタリアも、後方に構えたデロッシのビルドアップがあればこそ。
そのような、最先端のサッカーを再現するような、ガンバのサッカーでした(堅守ぶりはイタリアには遠く及びません
でしたが…)。
東京はゴールを奪えないまま、相手の反撃をしのぐ展開。それでも、不思議と負ける気はしませんでした。
勝ち癖のついた東京と、“なぜか勝てない”ガンバ。両チームの置かれているチーム状態が、結局は流れを
作ってくれたのではないかと思います。勝ってもおかしくなかった、負けたけれども悪くなかった…。それこそ、
東京が降格を味わった2010シーズン、散々聞かされてきた呪いのコメントなのです。それはチーム・クラブ・
サポーターからもそうですし、マスコミはじめ周囲からも出ていました。危機感がないまま、取り返しがつかない
ところへいってしまうのです。
【今野はデジャブ?勝ち癖・負け癖の妙も?東京辛くも復活の勝利。】
味スタで「どうして勝てないんだろう…」というモヤモヤ感を抱えて負けるあの感じ。
今野は思い出していたでしょうか。まして、味スタはもう敵地。サポーターも、味方してくれません。「帰りたい…」
なんて思わせることができたならば、ザマアミロ、と思います。あ、明るい言い方で、ですが。今野には、頑張って
ほしいですけれども…まだまだ厳しいようです。
東京は、結局なんとか勝ちを拾った格好です。ガンバのボロボロの守備のおかげということはあったと思います。
ゴールを決めた北斗、そしてルーカスは素晴らしかったです。ここのところパスがつながらず、また前線で
孤立して狙われて起点になり得なかったルーカスがハマったときの、ありがたさを感じました。難しいですね…
サポーターは(笑)。
そして個人的に見逃せないと思ったのは、アシストをした田邉草民です。先週のジュビロ戦でも一人で
パスで仕掛けようとしていましたし、ルーカスとタイミングがあえば、この日の3点目のようなゴールを量産できる
と思います。昨年もまったく同じだったのですが、田邉の余人に代え難いセンスが、東京をもう一度
救ってくれるのではないかと思います。湘南戦で光を観て、京都戦で爆発したあの流れ。夏にストライカーが
来て、優勝を勝ち取ったあの流れを、もう一度再現してくれるような気がしています。まずは次の鳥栖戦。
大量得点で、勝ち切りましょう!!やれるはず!!
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2012年7月7日(土)18時30分 キックオフ @味の素スタジアム
東京 3 - 2 ガンバ 前半3-1 【得点】中村北斗、ルーカス(2)
スタメン:権田、徳永・森重・加賀・中村北斗、高橋秀人・米本・アーリア・谷澤・田邉、ルーカス。
交代は田邉→渡邉千真、谷澤→椋原、中村北斗→幸野。
交代は田邉→渡邉千真、谷澤→椋原、中村北斗→幸野。
P.S 加賀も、いいっすよ!!でもとりあえず草民!!次の鳥栖、いくで~!!