ワールドカップ予選、日本はヨルダンを相手に本田がハットトリックを決めるなど、6ゴールで圧勝。
その試合を観ることができなかったもので…。表題のとおり、EUROの開幕戦をじっくりと観戦した。
ポーランドvsギリシャという、玄人好みのシブいカード。試合展開もなんともシブい。
 
ホームの大声援を受けて、前評判通りの速さ・うまさでポーランドが優位に立つ。サイドから惜しいクロスを
何本か上げるうちに、ついにエースのレヴァンドフスキ(ご存知、ドルトムント香川のチームメイト!)が
ヘッドで先制点を奪い取る!ギリシャも荒っぽいサッカーで対抗するがイライラしているように見えて
今ひとつ決定的なチャンスを作れない。それどころか、センターバックのパパトブロスが不運にも負傷交代
した後、もう一枚のセンターバック、パパスタトプロスが2枚目の警告を受けて退場。前線では192cmのFW
セルティック所属のサマラスが孤軍奮闘。なんとか0-1で前半を終えた。ポーランドも決定的な2点目を
奪えなかったことが、後に響くことになる。
 
後半、一人少ないギリシャはハーフラインまでしか出ず、自陣に敵が入ってくると猛然と間合いを詰めて
ボールを奪うカウンターサッカーに切り替えて、やることが明確になった。そのギリシャがすぐに結果を
出しました。右サイド抜けだしたクロスをニアでゲカスがつぶれて、転がってルーズになっていたボールに
先に追い付いたサルピンギディスが蹴り込んで同点!引いてしたたかな、ギリシャの持ち味が出た。
 
さらにギリシャは監督が勝負の采配。あっという間に残り2枚のカードを切って勝負に出る。どんどん
動いてくるギリシャに対して、ポーランドは動けず、動かず?交代枠は使わず我慢するものの、さっぱり
チャンスを作れなくなる。ギリシャ陣内で激しいボールの奪い合い、インターセプトの応酬となるが、中盤
からのパスにうまく抜けだした、先制点のサルピンギディスがポーランドのGK、アーセナルの正GKである
シュチェスニーと交錯!完全に1対1で抜け出したところをひっかけたシュチェスニーが一発退場。
果敢に動いたギリシャに幸運の女神が微笑んで、PKが与えられた。
 
PKのキッカーは10番の、ギリシャの精神的支柱でもあるカラグニス。2004年のEURO優勝を知る一人、
身長も低くて顔はオヤジ(35歳)、うるさい感じはオーストラリアのケーヒルみたい。そのカラグニスだったが、
実はこのシーンの前に無駄なハンドでイエローカードをもらっていた。そんな選手に蹴らせるのか!
こりゃ外すぞ…と思ったのはカラグニスがなんとなく相手GKに対して小さかったから直感的にそう思った
のかもれないが、とにかくこのPKが交代出場したばかりのポーランド2人目のGK、ティトン(PSV所属)に
完全にコースを読まれてストップされてしまう。もっともコースも甘い甘い。
 
せっかく手繰り寄せた幸運を、自らのミスで落としてしまったギリシャに、勝利の女神もそっぽを向く。
ポーランドも結局交代枠は一人しか使わないという我慢強すぎて消極的にすら見える采配でチャンスを
作れず、終盤のチャンスもことごとくつぶして試合は1-1のドローで終了となった。
 
ギリシャは交代枠を3枚使って得たチャンスをPK失敗で逃し、ポーランドは我慢しすぎた。リスクを冒さない
采配はホスト国のオープニングゲームとしてはなんとも物足りない。それでも、試合展開に文脈があった
このゲーム、十分楽しめた。驚くべきことはなかったが…。レヴァンドフスキが1点しか取れなかったことも
結局各国リーグの実績なんて意味がないことを表している。このカードでこの内容。この後の面白さに
期待がもてそうなオープニングゲームではあった。やはり、EUROは南アより、面白いかもしれない。