いい映画です。映画らしい映画。
終わった後に議論を呼ぶ、そんな映画らしさがいっぱいで。ストーリー中の伏線もすべてが絡み
あってまとまって。主人公の存在感(さすがクリント・イーストウッド!)も十分、最初のどアップ
で引き込まれてしまいます。年輪が刻み込まれた、シブいじいさんの苦虫噛み潰す表情が。
グラン・トリノとは車の名前です。
フォードの車種、この映画の主人公が50年間自動車工として働いてきたフォード社。
主人公はグラン・トリノをとても大切にしています。
詳しいあらすじはネットなどでご覧ください…。
とにかく、男くさい映画。コレを見て何も感じないヤツは、男じゃねえ!!と。
主人公はクリント・イーストウッド演じる老人、ウォルト。妻を亡くして一人、息子2人とも
うまくコミュニケーションを取れない朝鮮戦争へ参加した経験をもつバリバリの偏屈じいさんです。
舞台はアメリカの地方都市。さびれた風景、移民だらけの町はそこはかとなく人心も荒んでいます。
女の子と町を歩いていればチンピラにからまれる。ウォルトはそんな街で、世の中の何もかもが
気にくわないようです。周囲の人には毒づき、誰からも嫌われる。死んだ妻と、犬以外には…。
しかしそれは、戦争体験からくる“自分を許せない気持ち”からだったのだと分かります。
14人の朝鮮人を殺した、と。そんな自分を許すことが出来ないのです。自分を許せないような
世の中を憎むしかない。そんな状況、孤独ですね。
しかし銃を突きつけて殺すぞと凄み、チンピラにすら嫌われるウォルトは裏を返せば正義の人。
ひょんなことから隣家のモン族の一家と仲良くなり、彼の心は解きほぐされていきます。それは
朝鮮人に似たモン族との付き合いが贖罪になり得たからなのか、それともただ誰かを求めていた
だけだったのか…。ウォルトが注目したのはしかし、モン族の男の子でした。名前はタウ。
この少年、頭は良いのですが周囲の環境に打ち勝てずに悶々として鬱屈とした日々を送っています。
その彼に仕事を与え、人生の楽しみ方と人間との向き合い方を徹底的に教え込んでいきます。
それはささいなことで、父親が男の子を教育するそれのよう。ウォルトも活き活きしてくるのが
描かれ、そのウォルトの微妙な心の変化と比例して、映画の中の風景も明るくなっていくようでした。
しかし、世界は彼らの幸せさえも押しつぶそうと試練を与えます。いや、世界というより、敵は
やはり人間でした。その圧倒的な悪意と暴力、虚無から、ウォルトはタウと家族を守るために、
命をかけることになるのです(もっとも、彼の性格が禍となってしまう面もあり…)。
悪に打ち勝つためには命をかけよ、むしろ己の正義のためには命も捨てろ。
最後にはそんな強烈なメッセージが伝わってきます。それこそ男の生きる様。劇中の会話ひとつ
とってもシビれっぱなし。ハードボイルド、男の世界。
最後にライターが手から転がり落ちるとかもう…言葉がないっす。
80点/100点中。
終わった後に議論を呼ぶ、そんな映画らしさがいっぱいで。ストーリー中の伏線もすべてが絡み
あってまとまって。主人公の存在感(さすがクリント・イーストウッド!)も十分、最初のどアップ
で引き込まれてしまいます。年輪が刻み込まれた、シブいじいさんの苦虫噛み潰す表情が。
グラン・トリノとは車の名前です。
フォードの車種、この映画の主人公が50年間自動車工として働いてきたフォード社。
主人公はグラン・トリノをとても大切にしています。
詳しいあらすじはネットなどでご覧ください…。
とにかく、男くさい映画。コレを見て何も感じないヤツは、男じゃねえ!!と。
主人公はクリント・イーストウッド演じる老人、ウォルト。妻を亡くして一人、息子2人とも
うまくコミュニケーションを取れない朝鮮戦争へ参加した経験をもつバリバリの偏屈じいさんです。
舞台はアメリカの地方都市。さびれた風景、移民だらけの町はそこはかとなく人心も荒んでいます。
女の子と町を歩いていればチンピラにからまれる。ウォルトはそんな街で、世の中の何もかもが
気にくわないようです。周囲の人には毒づき、誰からも嫌われる。死んだ妻と、犬以外には…。
しかしそれは、戦争体験からくる“自分を許せない気持ち”からだったのだと分かります。
14人の朝鮮人を殺した、と。そんな自分を許すことが出来ないのです。自分を許せないような
世の中を憎むしかない。そんな状況、孤独ですね。
しかし銃を突きつけて殺すぞと凄み、チンピラにすら嫌われるウォルトは裏を返せば正義の人。
ひょんなことから隣家のモン族の一家と仲良くなり、彼の心は解きほぐされていきます。それは
朝鮮人に似たモン族との付き合いが贖罪になり得たからなのか、それともただ誰かを求めていた
だけだったのか…。ウォルトが注目したのはしかし、モン族の男の子でした。名前はタウ。
この少年、頭は良いのですが周囲の環境に打ち勝てずに悶々として鬱屈とした日々を送っています。
その彼に仕事を与え、人生の楽しみ方と人間との向き合い方を徹底的に教え込んでいきます。
それはささいなことで、父親が男の子を教育するそれのよう。ウォルトも活き活きしてくるのが
描かれ、そのウォルトの微妙な心の変化と比例して、映画の中の風景も明るくなっていくようでした。
しかし、世界は彼らの幸せさえも押しつぶそうと試練を与えます。いや、世界というより、敵は
やはり人間でした。その圧倒的な悪意と暴力、虚無から、ウォルトはタウと家族を守るために、
命をかけることになるのです(もっとも、彼の性格が禍となってしまう面もあり…)。
悪に打ち勝つためには命をかけよ、むしろ己の正義のためには命も捨てろ。
最後にはそんな強烈なメッセージが伝わってきます。それこそ男の生きる様。劇中の会話ひとつ
とってもシビれっぱなし。ハードボイルド、男の世界。
最後にライターが手から転がり落ちるとかもう…言葉がないっす。
80点/100点中。