観てまいりました。結構前に。

アカデミー賞監督作品ということで、あらすじはご存知の方も多いと思います。
舞台は1963年のアメリカから始まります。主人公はカウボーイ、イニスとジャックの二人。
ブロークバックマウンテンで夏~冬までの間、山でキャンプしながら羊の放牧を管理する仕事に
就きます。テントをはって食料は定期的な補給のみ、自炊しながら馬で放牧地とベースキャンプを
行き来して…。そんな毎日の中、友情が高まって一線を超えたのか彼らの動物的な何かが目覚めたのか
(判断は観客にゆだねられるのですが)、肉体関係を結んでしまいます。
しかし関係を重ね続けたブロークバックマウンテンでの日々もやがて終わり、二人はそれぞれの町に
戻り、日々の生活に戻っていくものの、数年後にジャックがイニスを訪ねて再び再会、その関係も再燃し
年に数度の逢瀬を重ねるような関係へ戻っていくことになります。家族にすら隠さなくてはならない
秘密を抱きながら日々葛藤しながら生きていく二人の男の人生の結末やいかに!?そういう映画です。

主人公のカウボーイ、イニスは少年のときにホモセクシャルが理由で処刑された男の死体を、父親に
よって見せられたことからこの関係に激しく葛藤をします。
もともと生きることに不器用な彼にとって、自分の中のタブーを破ったという罪悪感は重くのしかかり、
もう一人の主人公ジャックが彼を再訪することで、抑えていた心のタガが外れてしまいます。
妻にもバレ、仕事も失い、転落していくイニス。激しい後悔に溺れることになります。
ジャックは、イニスを再びブロークバックマウンテンへ引き込んだ彼は、人生に対して貪欲で、その分
抑えがきかない感情的な性格でした。自分の欲望に負け、世間に秘密が漏れ命を落とすことになります。

主人公が葛藤していくなかで、何らかの解決を見るのかと思いきや、ラストは大変破滅的なもの。
すっきりしません。
彼らの失敗は一線を超えて肉体関係を結んでしまったことだと思います。男の友情には、男女の仲よりも
濃い絆というのは確かにあると思います。それがブロークバックマウンテンという特異な環境下であった
がゆえに、一線を超えてすべてを失った。
イニス。彼にはその器はなかったのです。それはジャックのせいなのかもしれないですが。
人生に失敗があって、そこから抜け出せなかった男の話。不幸といえば不幸、自分のせいだといえば
それまでであって。怖いですね。
人生に取り返しのつかない失敗っていうのがあって…みんななんとかそれを乗り越えてやってるのかな、
とか。いろいろ考えちゃいましたけど。
『ミスティック・リバー』みたいな感じなんですが、サスペンスじゃないのでもっとウジウジしてて。
なんか、期待外れでした。でも、よく出来ています。よっぽど。

で、60点/100点