ブックパークの飾り棚、今年になって読んだ本 | ike-masa-55のブログ

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北の地で、民族舞踊(コロナで停滞)と、読書に親しんでいます。

読書関連の記事、今年初。

まずは、新年にちなんだ

ブックパークの飾り棚 「紅白本」

 

 

今年は、短歌集から読書スタート

 

俵万智 「アボカドの種」



最新の短歌集。2023年10月刊行。
NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」の
ドキュメンタリー取材を契機に
最新の作品をまとめた。


<私の感性に響いた作品>
心には管制官がいないから
着陸の場所を自分で探す

ちょうどいい死に時なんてないだろう
「もう」と思うか「まだ」と思うか

「知らんけど」は
ツッコミ防御するための便利な言葉です、
知らんけど

言葉とは心の翼と思うとき
ことばのこばこのこばとをとばす

つかうほど増えてゆくもの 
かけるほど子が育つもの
答えは言葉


ちょうど北海道新聞1月3日の
新春対談に俵さんと
作家・言語学者の川添愛さんの
言葉・日本語・コミュニケーションの
記事をタイムリーに読みました。





中野信子、デーブ・スペクター 「ニッポンの闇」



脳科学者とTVプロデューサー。
異端の二人の対談。
現代日本の問題点と
目指すべき未来を論ずる。

第1章 メディアとタブー
第2章 炎上とリベンジの遺伝子
第3章 カルトの罠
第4章 ニッポンの分岐点

<気になった>
中野 iPhoneが日本で発売されたのが2008年

デーブ 日本を悪くしたのは
    スティーブ・ジョブズだよ。

    みんなどこでも話もしないで
    一人でスマホ覗きこんでさ。

    ネットに悪口はいっぱい書き込むのに。


中野 もしかしたら、
   日本人がコンプライアンス好きなのは
   自分の知らないところで
   不当に得している誰かを
   引きずり下ろす口実を
   見つけたいからかもしれない。
   
   これこそ「闇」ですよね。


深い問題を語っている中で、
時々登場する
デーブの駄洒落が面白かった。



朝井リョウ 「正欲」



先に、新垣結衣・稲垣吾郎主演の映画を観ました。
ようやく原作を読みました。

特殊な性癖を持ち
生き延びるために手を組もうとする者たち

被疑者を起訴する仕事と
家庭内での家族との繋がりを失う検事

時系列に展開される群像劇で
衝撃的な作品です。



映画と、設定は異なる点があったが
映画は、よくこの原作のテーマを
捉えていたと感じました。

小説は、読みごたえがありました。


<心に刺さった>
多様性、という言葉が
生んだものの一つに、
おめでたさがあると
感じています。



ヤマザキマリ 「扉の向こう側」



著者が、偶然の中で知り合った
地球の片隅で凛と生きる人たち

人気連載エッセイで
著者のカラー挿画を全ての話に入れた。


<なるほどね>
母に、イタリアの婦人から
エミリオ・ブッチの
華やかな大判のストールが贈られた。
母「私みたいな年寄りには勿体ない」
婦人「違います。こういうものは
   私たちくらいの年齢になってから
   映えるんです。
   勿体ないのは、こういうものを
   わかっていない若い人が
   持つことですよ」
(イタリア人のおしゃれ意識)の話


<心に残った話>
白いヴィオラ(フィレンツェで)
像の灰皿(キューバで)


FM番組「山下達郎のサンデーソングブック」の
年忘れ夫婦放談の中で
竹内まりやさんのオススメ本。

心がほっこりする話が多くありました。



東野圭吾 「ある閉ざされた雪の山荘で」



現在この原作の同名映画が公開中。
室蘭では上映されておらず
観る機会がないかもしれません。

映像を観てしまう前に
東野圭吾の世界を知りたく
書店で購入し読みました。

早春の高原のペンションに
舞台のオーディションに合格した
7人の男女が集まり
演じるのは、孤立した山荘での殺人劇。

こんな結末だったのか!
結末を知ってしまったが
どんな映像で表現されるのだろう。