にいはお!幡野ですニコニコ

 

スタッフ山口の春節イベントレポート、ご覧になりましたか? 初体験の切り絵、やや厳(おごそ)か、且つとても楽しい漢詩かるた大会、そしてその後の食事会、とても楽しいひと時でしたラブラブ

 

そしてその日は別のビッグイベントがありましたウインク

 

作家の温又柔さんをお招きし、今年度1回目の「シゴトの中国語'SALON'」を開催したのです。

 

 

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温さんのプロフィールはこちらをご覧下さい。

 

温さんが一躍有名になったのは、小説『真ん中の子どもたち』が、昨年の芥川賞候補になったときですが、中華圏ウォッチャーの人々の間では、すでに刊行されていたエッセイ集『台湾生まれ、日本語育ち』が話題になっていました。

 

その、『台湾生まれ、日本語育ち』は、当校の黄耀進先生により中国語(繁体字)に翻訳され、台湾で出版されたのですが(『我住在日语』)、そんなご縁があり、当校での講演をお願いするに至りました。

 

「名は体を表す」……と言いますが、温さんはとにかく、明るく、温かく、にこやか! 和やかな雰囲気で講演が開始。

 

 

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台湾の複雑な歴史、そして日台両国のはざまで悩んでいた青春期……そんな話題も分かりやすく明るく……を心掛けて話してくださいました。いろんな葛藤を日記に書いていたことが、文筆業に自然と進む流れに繋がったそうですが、その過程は、きっと悶々とされたり、お辛い時期もあったのだろうな、と想像しました。

 

温さんに影響を与えたという映画、『恋する惑星』、『スワロウテイル』、『ジョイ・ラック・クラブ』……それぞれどんな気持ちで観たか、どんなところに影響を受けたかなどのお話は興味深かったです。これらに自身の青春時代を写す方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

また、温さんがとても影響を受けたという、在日韓国人作家の故・李良枝(イ・ヤンジ)さんについても触れられました。

 

李良枝(イ・ヤンジ)さんは1989年に芥川賞を受賞し、1992年に37歳の若さで急逝した在日韓国人二世の小説家です。李良枝さんの通われた中学、高校は、わたくし幡野の母校で、芥川賞を受賞されたとき、私は高校に在学していました。受賞後に来校され、市民ホールで幻想的な韓国舞踊を披露してくださいました。小説を書くだけでなく、こんなこともできるんだ、ということに単純に驚きを覚えました。

 

その後時を経て、こうして温さんの講演を聞いているというご縁を不思議とも、有難いとも思いました。

 

そして、温さんの作品がどのように生まれたか、その想いやきっかけなどを一つ一つ、丁寧に話してくださいました。今後出版されるかもしれない新作についても。とても楽しみです。

 

 

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参加者の皆さんのお声を一部、ご紹介させていただきます。拝見すると、どんなお話をしていただけたのか、よくお分かりいただけると思います。

 

宝石緑二か国間の文化・言語の間で生じる違和感やとまどいが小説になる、それをしている作家がいるということを初めて知ったので新鮮だった。外国語を学ぶということ、母語を持つということが、その人に与える影響が大きいことを改めて感じた。

 

宝石白小説を読んで講座を聞かせていただくと、その小説のバックグラウンドが分かり、また小説を読み直してみたくなりました。

 

宝石ブルー自分と日本語の関係、自分と台湾の関係、また自分がなぜ中国語を勉強したいと思ったのかなどを振り返る機会にもなりました。勉強のモチベーションが上がりました!

 

宝石赤言語と国との間で迷子になったというお話を聞き、そういう思いをしている人も多いのだろうと、今までに知り合った在日コリアンの人たちのことも思い出しました。

 

宝石紫さまざまな映画や小説作品が、ご自身の人生にどう影響を与えたかなど紹介くださり、読んだり見たりしたものと合わせて温さんの世界が浮かび上がってくる感じがエキサイティングでした。とても楽しかったです!

 

宝石緑こうした講座を聞ける語学教室って素敵だと思います。これからもこういう機会があると嬉しいです。


 

おねがいありがとうございますビックリマーク

 

 

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左から、私、温さん、白水社の温さん担当編集者・杉本さん、当校講師兼翻訳者の黄先生。

 

また学習者の皆さんのためになるようなサロンをまた企画したいと思います。

講演をしてくださった温さん、ご参加くださった皆さん、どうもありがとうございました!

 

次回SALONは2月17日(土)、「接客中国語~おもてなし中国語」講座です! 原田夏季先生が「通じる中国語」を伝授してくれますよ。

 

中国留学、中国語講師というご経歴の原田先生はなんと舞台演劇のご経験もあり、授業は引き込まれます。

 

多くの方のご参加を心よりお待ちしております!(講座詳細 お申込み