30年前、父が亡くなってしばらくしてから
母の自宅にお線香をあげに来てくださる方、
お花を持って来てくださる方などがいらっしゃいました。
祖母(父のお母さん)のお友達数人が
お線香をあげに来てくださった時のこと。
その後に母が言った言葉が忘れられない。
「やっぱり年の功ってあるわよね」
なんのことかと言いますと
そのおばあさま達は小さな小さな花束を一つだけお持ちに
なったのです。アレンジメントだったかもしれない。
数人見えて小さなお花。
それがとても有り難かったのです。
とても大きなアレンジメントや花束が届く中
花瓶も足りなくなるし置く場所にも困るし
失礼ながらお手入れも大変になる。
小さなお花は「これこれ」と感じられたのです。
何かひとさまに差し上げたい時、大きさで気持ちを表そうとしてしまう事があるけれど、逆に相手の立場になってみた時、小さい方が、そして「ない方」が助かったりします。
それは、たぶん、そのおばあさま達もご経験済みだったからなのかもしれないです。
今、父と母の仏壇周りを整理していると、たくさん引き出しがあって、それに驚いているのですが、中にはお線香や蝋燭がぎっしりと入っています。これも皆様にいただいたものだと思います。こんなに使えんだろう。。。くらいの量。
だからといって、さすがの私もすぐに処分したりはしませんが、お墓参りの時にお寺さんでお線香を買うのではなくて、ここから持参して、消費していこうと心に決めました。
でないと使いきれないわ〜せっかくの皆さんのお気持ち。
私も今まで処分に困るようなものを人にお贈りしてきたことがあることを、今反省と共に思い出します。
相手の方が純粋に喜んでくれたこともあるかもしれないし、そうじゃないこともあったことでしょう。
「無駄」が大切な場合もあるし
「無駄」は不要な場合もある。
今、私は「無駄」とか「不要」をできるだけ、処分する時期で、冷たいくらいにモノを処分しているところ。
その中で、それをくださった方達の気持ちには思いを馳せようと思います。
感謝してさようなら。