10年前の記事を少しリライトして

お届けします。

 

 

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「人間なんて矛盾してるわよ」

 

これは今チェンマイに住んでいらっしゃる

大先輩が言ってくれた言葉。

 

私よりたぶん16歳くらい年上

50代前半で仕事を退職されて

一人チェンマイに移り住んでしまわれた。

 

 

年金暮らしをされているのか、

貯金がおありになるかわからないけど

チェンマイが暑くなれば、近くの国のもっと涼しいビーチに移動されたり

気ままな一人暮らしを楽しんでるご様子

 

 

PCはあえて持っていないらしく、

週に一度町に食料を買い出しに行く際にネットカフェで

メールをチェックをするらしい。

 

 

年に1~2回私がメールすると

必ず長いお返事を下さるが、それ以外は特に音沙汰なし。

 

こちらが求めれば返してくれるが、

あえてご自分からは接してこない感じ。

 

 

私がチェンマイに1ヶ月間タイ式マッサージを習いに行く前には

ずいぶんメールで色んなやりとりをさせて頂いたが

こちらがメールを出さなくなるとパタリと先方もメールしなくなる。

 

「人に干渉しない」を徹底されているご様子。

 

 

日々何をしていらっしゃるのですかとお聞きすると

「海辺で絵を描いたりしてるの」との事。



 

営業の課長をされていたのだけれど、

私が入社した32歳の時

彼女は50少し手前で

 

すでにお孫さんがいらして(あまり口外していなかったけど)

(そのお孫ちゃんとソネットのモモちゃんのメールでやりとりしたな。職場で笑)

 

私が再婚したい再婚したいというと

 

「私はもう二度と結婚なんてしたくないわ」とよくおっしゃていました。

 

どうやら別れた旦那様に相当苦労させられたようだったが、

その詳細については語ることがなかった。

 

ショートカットで毅然としていて暖かい方だった。

 

会社を退職される時に、担当していた派遣スタッフの誰にも

連絡先メールアドレスを教えなかったようで、

 

後に、私が担当した派遣スタッフの方から

 

「●●さんはどうしていらっしゃいますか?私がこの仕事をしているのも●●さんの

おかげなんです」とか

 

「●●さんに言っていただいた言葉が忘れられない。連絡先ご存知ですか?」

などと

聞かれることがあった。

 

「自分が会社を辞めて担当ではなくなったら、

もうそのスタッフの方の相談には乗れないし、

自分の連絡先を教えることにより、

その後の担当者がやりにくくなるから絶対に教えないの」

 

とおっしゃていた。

潔くて好きで、それは私も真似させてもらいました。

 

 

そして、私が一番好きで尊敬している派遣スタッフの方もこの方の事が大好きで

いつか3人で会えたら・・・

というお話はしているのでそれが実現したらいいのだけど。

 

 

偉い方の秘書のお仕事をこの方が紹介したおかげで彼女のキャリアアップに

つながったので、恩人だと思っているらしい。

 

お仕事って、

紹介するだけではなくて成約させる為に

営業は陰で色んな努力をするので

その努力はわかる人にはわかるのです。

 

今思うと

派遣スタッフの方たちのキャリアアップとか

人生が良くなるようにというマインドを

持ってお仕事されていました。

 

私も常にそう思ってしていたつもりだけれど。



 

私が、母との関係をこぼした際に言ってくれた言葉が

 

「人間なんて矛盾しているわよ」

 

 

それはどんな人間関係でも心当たりがあること

何かにつけて、ふとこの言葉を思い出すのです。

 

 

人間は完璧じゃないし

いつも筋が通っているわけではないし、正しいわけでもない。

間違ったこともするし、ひねくれてる時もある。

 

 

だからね

人間関係とか、

人の言葉で今辛い思いをしている人がいたら

 

「人間なんて矛盾してるよ」

 

この言葉を思い出して欲しいな。

 

 

私のお守りです。

たぶん、私はこの言葉で

自分を許せるし人も許せるように

なったんだと思います。

 

 

お元気かしら。

今はどうされているのかしら。

ここ数年まったく連絡をしていません。


 

私が今57歳なので

あの時のあの方より歳をとりました。

今彼女はもう70代???

えーーーーー。


 

 

会いたいな。


そういえば

この会社で

私が先輩からいじめられた時(信じられないでしょ?)

会社に行けなくなって

一人暮らしのアパートにこもっていた時

この方からお手紙を頂いた。

2週間くらい行かなかったのかな。忘れたけど。



碇谷さんどうしたの?

心配してます。と。



あのお手紙があったから

私はまた会社に行けるようになったのかもしれない。今ふとそう思いました。