先日他界された伯母ちゃんから

22年前に頂いたお手紙を探して読みました。

あのね。

達筆じゃないという印象があったけど

達筆だった。

私の父母があまりにも達筆なのでそれと比べてしまったようです。

私が70歳を過ぎた時に

人にこんな言葉を言える人でありたいと思いました。

今辛くて、

人生が思うようにならない誰かが読まれたら

少しは励みになるのではないかと思い

ここに公開します。

伯母ちゃん、いいよね。





いつもお手紙ありがとう。

この暑さで少し体調が悪く返事が遅れてごめんなさい。



第二の人生初めての圭子ちゃんに、おばちゃんは五十年も体験し

歩んだ人生を何一つ力になれず残念です。



人生とは苦。

何一つ思うようにならなくて当然、

親子兄弟でも自分が一番大切と云う現実を見つめて

生きることも大切ですね。



圭子ちゃんしかできない苦しみを三年も体験し

乗り越えてきた事を後悔なんかしないで下さい。


過去は悔いてももどりません。

この体験はこれからの人生に圭子ちゃんの大切な宝物として

生かして行くことをおばちゃんは信じてお願いします。


人の痛みのわかる人間になるには

多くの苦しみを体験する事が大切と思います。


幸せな事に圭ちゃんは、お母さんの立派な生き様を見てるから

おばちゃんは安心しています。


永い人生をあせらず、アジサイの花のように

その時その時色を変えて美しい花を咲かせて下さい


人それぞれ自由な人生、

圭ちゃんにしかだせない色の人生を歩み後悔せず。


苦しい体験こそ人に上げる事のできぬ大切な財産、宝物となります。



七十才を超えても母が元気でいてくれる事が一番幸せです。

これはおばちゃんの体験です。


先日、お母さんよりお心使いを戴きありがとうございました。

よろしく伝えて下さい。


いろいろと思うままに書いてしまいました。

悪しからずね。

元気で頑張ってね。



おばちゃんより





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そして、

奇遇なことに

私の家の洗面台には

一年中アジサイの造花が飾ってある。



実はアジサイは大好きな花で

満開の時の美しさはことより

散り際の茶色くみすぼらしい様子も好きなのです。

まさに人生を感じさせる。

華やかでありながら、汚く散るところも見せて

そして開花が待ち遠しい花です。



離婚したのが22年前の6月で

このお手紙は7月にいただきました。

今ごろの時期です。





このお手紙を20年ぶりに読み返し

私の人生は

おばちゃんの言う通り、あの辛く悲しかった経験が

実は一番の宝物であり、財産で

しかも、今思い出すとあの結婚していた2年半すら

とても幸せで愛されていたんだと思えています。



自慢になりますが

こんなおばちゃんがいる私って

本当に本当に幸福者。




おばちゃんへ

ママからの突然のメールが届いたあの日から

なぜか松田聖子の

「あなたに会いたくて」を聴いています。



ありがとうございました。

大好きです。



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