前の記事 の続きはまた後にして)



人生の大きな転機の時には


必ず転居を伴ってきました。




離婚


そして二年前の引っ越し




離婚の時は港区の素敵なインテリアの億ションから(彼の実家から持ってきた素敵な家具多数)


下町の72,000円の1Kへ(22年前です)




離婚で、心の中にあった鉛が無くなった気がして


身も心も軽くなったので


いきなり住む環境が大きく変わることに抵抗はなかったのですが


(その前にさんざん悩んだし)


引っ越し業者さんが荷物を運び終わった時に


「今度は随分狭いところになったんですね」というようなことを何気なく言ったのね。


初めて


ハッとしたのです。




私ったら、何不自由ない一生お金の心配をしないで済む生活を捨てて


一人で、最寄駅から徒歩20分の小さいアパートで暮らすんだ。


まだ仕事も探してない無職だし、ブランクも2年半あるし、事務しかできないのに。




けれど、だからと言って急に不安になったわけでもなく


ちょっと恥ずかしくなっただけです(*´▽`*)




引っ越しやさんに、Before afterがバレて恥ずかちーーーーみたいな。(笑)



私はそんな風に、能天気と言うか


すぐに切り替えられる性分なのが


いいところ。



狭い24平米の部屋に


結婚する時にお姑さんと選んだ英国製の家具が詰まって


不似合で、でも初めての一人暮らしには素敵に感じて。





豊かな生活も好きだけれど


自分の収入だけの質素な生活にも耐えられる。


どっちもありだと思っている。


これは両親の育て方の影響と


実家の工場の影響が大きいかも。


色んな人がいて、色んな人と関わってきたから。






そして、その後、二回引っ越しして


今のところに越したのが三回目。


家賃はその前に住んでいたところの二倍以上。





山の手の高級住宅地で広くて猫も飼える。


この方 がお忙しい中探してくださった物件で


オススメしてくれたのを素直に信じて、私も気に入ってエイヤっと越しました。


すごく忙しかった時期に。(笑)


(でもその大変さもすぐに忘れるいい性格)





それまで住んでた街の


大好きな喫茶店(コロラド)


大好きな餃子があるラーメン屋さん


大好きな焼き鳥屋さん(でもご主人がその一年前に亡くなられて閉店してしまった)


大好きな焼肉屋さん


そこの大好きな常連さんたち


せっかく家の斜め前に大好きな図書館もできたのに。

その他いくつかの行きつけのなじみのお店に別れを告げて(心の中で)


引っ越しました。




二年間、全然前の街には行ってないのです。


あんなに好きで、あんなにお世話になり、あんなに家族みたいに話していた人たちなのに。


あんなにあの餃子がないとダメって思ってたのに。




いや、きっと何かがあれば駆けつけると思います。


けれど、無くてもなんとかなるものです。


なんとかしてるものです。


餃子は自分で作るしね。珈琲は自分で淹れるしね。




そして、心の中で思い出してほっこりしています。


今は、この街が大好きです。


行きつけのようなお店もあります。





愛着のある場所を捨てて


新しい街で暮らしてもなんとかなる。


生まれた街、育った街を出ても大丈夫。




自分が今いるところが「居場所」





ああ、だから私はどこに行っても


居心地がいいんだな。


今いる場所を大切にするから。





何かの折に、自分の街を出なければいけなくなった時に


それでも大丈夫。



そう思います。




何かの折に


全てを捨てて、出ていっても大丈夫。


きっとそうなんだろうな。