こんにちは。血液内科スタッフKです。

 

先日、当科からウェブセミナーで情報発信をする機会がありましたので、報告させていただきます!

 

多分今までほとんどなかった「医師の働き方改革」に関するセミナーです。

 

医師に限らずですが、スタッフのボランティア精神に大きく依存するシステムで成り立っている医療・介護の現状と、それでも充分なサービスが提供出来ていないという話や報道を見聞きすると、何ともやるせない気持ちになります。

 

これからの日本社会の高齢化や人口減少に伴い、医療制度、特に地方の地域医療の維持はますます厳しいものになっていくでしょう。希望者の少ない血液内科はその最たるものです。

 

「今と同じ働き方で、自分はこれからも働き続けることができるのだろうか?」

「今の過酷な労働環境を、次の世代の医師にも引き継いでいくしかないんだろうか?」

 

みたいなことをここ何年かずっと考えていて。

 

それで、何か行動を起こしてみようと思って、当科では私が中心になって「働き方改革」という言葉が今のように一般化する以前より、少ないスタッフ医師数でも業務を効率化して有給休暇を取得する工夫を少しずつ構築してきました。

 

それにより、2018年度から当科ではスタッフ全員が有休取得率100%を達成しています。以前のブログ記事でも工夫の一部をご紹介したことがありますので、よければご覧下さい(記事は→こちら)。

 

今回、偶然が色々と重なって、この取り組みを発表してみませんか?というお話をいただいて、当院からウェブセミナーという形で全国10ヶ所ほどの病院に情報発信させていただきました。申し込みしていただいたご施設には、この場を借りて御礼申し上げます。

 

飯塚病院における働き方改革の推進
4名の医師で有休消化率100%を実現するために

 

というタイトルで、当院の施設紹介から始まり、今後のがん医療の動向、医師の働き方改革に関する行政の動向、そして当院での業務効率化・有給休暇取得の工夫についてのノウハウを40分という短い時間ではありましたが、私の思いを詰め込んだスライドを発表しました。
 

 

発表にあたり、私が尊敬する九州がんセンターのC先生に飯塚まで来ていただき、さらに恐れ多いことに一般演題の発表をしていただいちゃいました(内容は骨髄線維症に関するものでした)。事前にスライドチェックするC先生です。

 

発表がどのように受け取られたのかは分からないのですが、その後反響がとても大きかったと伺って安心しました。医師って負けず嫌いが多いのか、責任の大きい仕事の性質がそうさせるのか、「仕事が辛い」とか「この業務って非効率じゃない?」とか、医学そのもの以外の仕事のあり方みたいなことを何となく話しにくいような、それどころじゃないような、そういうことを皆で話し合う場があまりない気がするんです。

 

今回の発表が、他の施設の先生方の、今後の働き方改革のヒントになれば嬉しく思います。そして、それがより良い医療・介護サービスにつながっていって、患者さんにも還元できれば・・・と願っています。

 

 

発表の後で食したねぎロースです。たっぷりの万能ねぎの小口切りを豚ロースの薄切りで巻いて、卵の衣で焼いたものです。いつ食べてもうまい!です。