こんにちは。血液内科スタッフKです。

 

もうすっかり年末ムードですね。今回は、来年から始まる飯塚病院血液内科の新しい取り組みをご紹介したいと思います。

 

以前に「血液内科ローテートは血液内科医を増やさない?」という記事を書きました。血液腫瘍内科をローテートした後の研修医は、精神的に様々な負担を受けて、その結果、血液腫瘍内科を将来の仕事にしようとする気持ちが低下してしまう、というアメリカからの報告を紹介させていただきました。

 

当時多くの方に読んでいただけた記事なのですが、その後この論文のことがずっと個人的に気になっていて。

 

多くの血液腫瘍内科医はそれぞれにやりがいを持って診療にあたっていると思うのですが、それをローテーターが体験すると、同じ仕事に就く気持ちが低下してしまうというのが本当に事実だとすると、自分たちの仕事というのは一体何なのだろうか?

 

自分なりの一つの答えとして、来年からローテーター教育の標準化に取り組むことにしました。その一つがレクチャーです。今までは、受け持った症例を通じて学んでもらうというスタンスだったのですが、レクチャーをプラスして、血液学を横断的に学習してもらう機会を全員に作ります。さらに、内科専門医試験受験のための受け持ち症例に偏りが生じないように、チェックリストを作成してまんべんなく症例が受け持てるように工夫を加えました。その他にも、研修の前後でアンケート調査を行い、改善点をリアルタイムで反映できるようにしました。まだアイデアが形になっていないことも多いのですが、より充実した研修になるように継続していきたいと思います。

 

そして、この取り組みが、ローテーターの職業的ストレスや血液腫瘍学への興味にどのような変化が生じるかを検討するための臨床研究を立ち上げました。研究計画書やレクチャースライドなど、年度はじめころからずっと一人で準備をしてきたのですが、途中でスタッフY先生という心強い味方も得て、先日無事に当院の倫理委員会で承認をいただくことができました。

 

今年度から新しい内科専門医制度がはじまり、血液内科に限らず多くの病院の内科で少なからず変化があったことと思います。学会だったり、大学医局だったり、地域医療だったり、病院経営だったり・・・それぞれの立場の思惑もあると思いますが、研修医の目線に立った、研修医のための制度であって欲しいと願っています。

 

医療全体からすると、ほんの小さな取り組みではありますが、いつか形になって一石を投じるものになれれば・・・と期待しています。

 

今週のうどん

 

 

年休のときに、冷やしぶっかけうどん食べてきました!讃岐うどんって何故かレモンが乗っているところが多いんですよね。由来は知らないのですが、夏場は爽やかでいいですね。私はネギと生姜さえあればOKです。