(2014年にアッシジに行く。)
私の親しくしていた友人の一人に親子3代クリスチャンという人がいます。彼女との出会いは大学受験の日の朝でしたが、それ以来の長い付き合いでした。
二人とも無事に合格して、喜び合い、それからの長い付き合いが始まりました。愛知出身の彼女は大学の授業が始まると、私を古本屋街の洋書の店に連れていってくれというのです。そこで、神田の古本屋が並ぶ場所に連れて行き、彼女はそこで、聖フランシスコという洋書を見つけて喜んで買い求めていました。無神論者の私には、はじめて聞く名前でした。英語、フランス語は話せるという彼女でしたが、すぐにイタリヤ語も習い始めたのです。そして、卒業後はお金を貯めるとイタリヤへ留学しました。
(道端の秋の花たち)
帰国後、私に「イタリヤへ行くときはぜひアッシジを訪ねて、聖フランシスコの瞑想した山の中で瞑想してみてね。イタリヤではキリストよりも人気がある聖人よ。」と言いました。それで、私も聖フランシスコについて詳しく調べたのです。
その頃にアイイスで17才の若い男性がヒーリングを受けに来ました。彼はヒーリングが目的ではなくて、相談したかったようです。「聖フランシスコは光を見て自分の役目が分かったと本で読みました。実は自分も光を見たのです。彼のような役目があると思うのです。今スピリチュアリストでテレビで活躍しているE氏のようになりたいのです。直接E氏の事務所にいったのですが、相手にしてもらえません。アイイスの会長はE氏の友人と聞いているので、会長から紹介してもらえませんか?」とのことです。そして自分が光を見たという体験談を延々と話しだしたのです。約束の40分をはるかに超えて1時間ぐらい話し続けました。かなりの勘違いだと思いました。光の存在を間違えている様子でした。アイイスの会長はH氏への取次はしていないと伝えて、初級クラスからきちんと学ぶように薦めるしか返事のしようがありませんでした。彼はそれ以後アイイスには現れませんでした。
聖フランシスコの人生は、裕福な毛織物商人の家に生まれ、若い時は享楽的な生活を楽しんでいたのですが、面白半分に参加した内戦で捕虜となり、いろいろと体験して、光を見て、その後、祈りと瞑想を続けることで、キリストの声を聴くことが出来たのです。若者はただ光を見ただけで聖人になったのだと思ったようです。スピリチュアリスト達は瞑想や祈りを毎日続けることで、長い時間をへて、光の世界と繋がることができるのです。繋がることは、人により違うのですが決して簡単ではないのです。若者は自分の都合の良いように解釈していたようです。時々アイイスにも似たような勘違いをして自分には強力な神様がついていると自慢する人がいます。そのような人はすぐに資格がもらえないとアイイスを辞めて、外でアイイスの悪口を言っているようです。光の世界の住人達は残念に思っていることでしょう。
(朝の山はオーラがはっきりと視える。)