3か月の研修を終えて | 飯塚病院 漢方診療科のブログ

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漢方診療科へようこそ♪

Hです。

春から3ヶ月研修されていた先生が、研修を終えての感想を寄せてくださいました。研修中は、入院患者さんの治療や、勉強会などなど、多方面で活躍されました。今後の診療に漢方治療を活かして、またお出でいただきたいと思います。

 

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7月1日まで3ヶ月間の漢方診療科ローテーションが終了となりました後期研修医のSです。限られた期間ではありましたが、実際に専門の先生方の漢方診療を体験させていただきましたことは、他ではできない学びの連続でした。
ローテーション中は外来に陪席させていただき、症例ごとの考え方、対応など漢方科ならではの診療を学ばせていただきました。普段の総合診療科外来とは異なる訴えや症状に対して、西洋とは違う視点、捉え方、アプローチで対応されており、驚きの毎日でした。また、医師年数を重ねるごとに自分以外の外来に関わる機会はほとんど無くなるため、外来陪席により患者様との向き合い方や接し方など各々の先生方のお人柄やこれまでの経験で培ったノウハウを側で感じることができた点も大変参考になり貴重な時間でした。
入院では担当医を任され、ご指導のもと煎じ薬の調整も経験させていただきました。この先に機会はないであろう附子や烏頭の調整にも携わらせていただき貴重な体験となりました。患者さんが困りごとを改善、軽快させて退院し、笑顔で外来を再受診される様子を拝見することで、漢方診療の奥深さや、飯塚病院漢方診療科も懐の深さを感じました。
午後は毎日のように基礎の基礎からレクチャーをしていただきました。なかなかに物覚えの悪い私でしたが、先生方は最後の最後まで優しく丁寧にご指導くださいました。
なにより、飯塚漢方科の雰囲気の良さに感動いたしました。先生方、Nsやクラークさんなど皆さんが優しく連携が取れており理想的な現場であるとも感じました。これも田原先生をはじめ漢方科の先生方の漢方を愛する心、熱意、お人柄のなせるものであると感じ、将来開業を継承を目標とする私にとっての理想のモデルとして大変興味深い想いでした。
このローテーションを通じて得たものは、その奥深さを考えますと初歩の初歩ともいえますが、それでもこれまで漢方薬の名前をみてもさっぱりでした私も、外来でこの漢方を試してみようと思えるようにまで至ることができました。患者さんから「よかった。また出して」と言われた際はとても喜ばしく感じています。
この3ヶ月間の学びは、開業を継承した際の武器として必ず役に立つ知識、経験であると確信しました。今後も漢方に関する勉強をさせていただき、自身の医院から漢方科へご紹介をするという新たな目標もできました。研修終わりに、部長先生より「またおいで。君はまた来る気がする」と温かくも優しさ溢れるお言葉を頂戴し、心より感謝の想いです。この度は、大変お世話になりました。厚くお礼を申し上げます。
長文失礼いたしました。最後に飯塚漢方診療科のますますのご活躍を祈念いたしまして、ご挨拶の言葉とさせていただきます。