Gです。
症例をもとにした記事をご紹介することになりました。
今回はI先生の担当です。
症例は5歳、男児です。いたって健康で大きな病気をしたことはありません。しかし「おねしょ」がなかなか止まらず毎晩紙おむつが必要とのことで受診されました。漢方医学的所見で、脈はやや弱い印象がありましたが、按圧に対するお腹の反発力は普通で腹直筋の張りを認めました(子供によくあるお腹の漢方所見です)。問診ではご飯はあまり食べず、お菓子ばかり食べているとのことです(東洋医学では甘いものを好む人は消化吸収能が弱いと考えます)。以上の所見より小建中湯(しょうけんちゅうとう)が適当だと考えました。投与翌日、彼は「今日はおしっこが出なかった!!」という歓喜の声と共に起床してきたそうです。こんなに即効性があるのかとお母様も驚いたそうですが、その翌日はまた「おねしょ」が復活してしまいました。その後1日おきの「おねしょ」が続いたのですが、我慢強く内服を継続させていると2週間ほどで完全におむつ離れをすることができました。