私は、某所の総合診療プログラムに所属しておりますが、このたび、麻生飯塚病院の漢方診療科をローテートさせていただくことになりました。
漢方とは不思議な縁があって、普段の診療でも時折、漢方エキス剤を使用しますが、その処方が合っていたのかどうなのかもわからないまま過ごしていました。 漢方診療科の研修では、外来の陪席で実際に患者さんの診察をさせていただき、上級医の先生と所見のすりあわせができるので、机上の勉強では得られない診察の技術向上になります。また、午後は系統的な講義を受けて知識を得られます。入院患者さんの診療では、標準治療を拒否された患者さんに漢方の古典『傷寒論』、『金匱要略』に記載のある煎じ薬を処方し、その効果に専門科の先生が「驚いていた」と患者さんから聞くことができ、煎じ薬の効果を実感しました。江戸時代のある漢方医が、書物を学んで、実践したら、また書物を勉強せよといっていたようですが、それが実践できる大変有意義なローテートです。
追記)A先生は2020年7月から約2ヶ月間、当科で学ばれました。