Gです。
新年、あけましておめでとうございます。
今年も元気を維持しつつ、漢方ライフを楽しんでいきたいと思います。
さて、昨年末からインフルエンザの患者さんが増えてきているようです。
みなさんの周囲では流行っていないでしょうか?
私の診療する範囲では、当地域では咳と咽頭痛が主症状のインフルエンザが多い印象です。
通年は悪寒、関節痛を伴う高熱タイプが多いのですが、今年は咳中心のインフルエンザ患者さんによく会います。
私自身、年末年始のお休みの時期にそれっぽい症状があり、麻黄湯→桂枝湯+越婢加朮湯(桂枝二越婢一湯の代用)で
治療したところ、2日程度で完全に回復しました。検査していないので、インフルエンザだったかどうかはわかりませんが。
毎年、悪寒戦慄+高熱は経験するのですが、適切な時期に適切な漢方薬を飲むことができているのか、
幸い、2日以上症状が続くことはありません。
その一方で、高齢患者さんが「風邪をひいたので薬局で買って葛根湯(もしくは麻黄湯)を飲んでいます」と言われることが
度々あり、ドキッとすることがあります。交感神経賦活作用が強いので心負荷が心配です。
冬といえば、感染性腸炎も増えますね。
12月に当科で研修をした研修医のある先生は嘔吐下痢症で漢方初日を迎えることができませんでした。
「途中で発症したら、苦しまずに早く良くなったのにね!」と、大幹部Y先生。
私自身はその後、生ガキを食べてちょうど2日後にひどい下痢症を発症。金曜日の午後のことでした。
炎症が強いようだったので黄ごん湯をたたみかけるように服用し、胃や腸に水が溜まって動かない症状もあったので
五苓散も併用しました。これも1日で治癒しました。
ノロウイルスなどのウイルス性腸炎では消化液分泌が亢進し、上部消化管の運動は低下するので、胃と小腸の
水の吸収を促進させるだけで機能が回復するようです。漢方的には水毒の状態で、水の分布異常を改善する五苓散
により胃と小腸の水貯留が改善され機能も回復すると考えます。
冬の様々な感染症には漢方薬がよく効きます。
自分で試すとよくわかります。
皆さま、インフルエンザと腸炎にはお気を付けください。
<お知らせ>
第48回 筑豊地域医療サポーター養成講座が開催されます。
日時:2019年1月24日 13:30~15:30
場所:イイヅカコスモスコモン2F 中ホール
「こんなときには漢方」~漢方の基礎知識、治療法~
演者:田原英一 医師
きっと「おもしろい」内容になっているはずです。
はじめて参加される方は申し込みが必要ですので、飯塚病院広報課(TEL 0948-29-8892)までご連絡ください。
申し込み締め切りは2019年1月18日(金)です。