ぞくっときたら・・・ | 飯塚病院 漢方診療科のブログ

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漢方診療科へようこそ♪

明けましておめでとうございます


新年最初の漢方診療科ブログは、

漢方薬のなかでおそらく一番有名だと思われる、

葛根湯についてです


「ぞくっときたら、葛根湯」なんてキャッチコピーもあったと思いますが、

葛根湯は、風邪のひき始めでよく使われる漢方方剤です。


(風邪症状に使用される漢方薬には沢山の種類があります。

風邪を引いて23日までの急性期かそれ以降か、

どんな症状や診察所見があるかによって使い分け、時には数種類を併用します。)


葛根湯を使う目標として、

①風邪のひき始め
②寒気や熱・喉の痛みなどの風邪症状がある
③首の後ろが凝った感じがする


などが特徴的です。

③により、肩こりの薬としても応用されます。

このような自覚症状を参考とする他、漢方の診察では、脈や舌やお腹を診ますが、

特に風邪のときは脈を重視します。


風邪のひき始めには上記のような症状となることが多く、

「ぞくっときたら・・・」だけで使っても当たることはありますが、

症状に注意して使うと効く確率がグッとUPします 


また、「麻黄」というエフェドリン含有生薬を含んでいるため、

不眠・胃腸虚弱・前立腺肥大などの方は注意が必要です。


ちなみに、「葛根湯医者」という落語がありまして、

これは何にでも葛根湯を出すヤブ医者のお話だそうで・・・ 


漢方薬の飲み方については、過去記事の

意外と知らない!?漢方薬の飲み方(エキス製剤)

・煎じ薬の飲み方

をご覧ください