
新年最初の漢方診療科ブログは、
漢方薬のなかでおそらく一番有名だと思われる、
葛根湯についてです

「ぞくっときたら、葛根湯」なんてキャッチコピーもあったと思いますが、
葛根湯は、風邪のひき始めでよく使われる漢方方剤です。
(風邪症状に使用される漢方薬には沢山の種類があります。
風邪を引いて2~3日までの急性期かそれ以降か、
どんな症状や診察所見があるかによって使い分け、時には数種類を併用します。)
葛根湯を使う目標として、
①風邪のひき始め
②寒気や熱・喉の痛みなどの風邪症状がある
③首の後ろが凝った感じがする
などが特徴的です。
③により、肩こりの薬としても応用されます。
このような自覚症状を参考とする他、漢方の診察では、脈や舌やお腹を診ますが、
特に風邪のときは脈を重視します。
風邪のひき始めには上記のような症状となることが多く、
「ぞくっときたら・・・」だけで使っても当たることはありますが、
症状に注意して使うと効く確率がグッとUPします

また、「麻黄」というエフェドリン含有生薬を含んでいるため、
不眠・胃腸虚弱・前立腺肥大などの方は注意が必要です。
ちなみに、「葛根湯医者」という落語がありまして、
これは何にでも葛根湯を出すヤブ医者のお話だそうで・・・

漢方薬の飲み方については、過去記事の
・意外と知らない!?漢方薬の飲み方(エキス製剤)
・煎じ薬の飲み方
をご覧ください
