紙の本と電子書籍の一番の違いは「所有権」。
紙の本は購入すれば、自分が手放したりしない限り、ずっと自分の本として所有できます。
しかし、電子書籍を購入しても、それは「読む権利」を得ただけ。
「読む権利」だけですから、電子書籍の代金として支払った先が電子書籍サービスを終えたり、電子書籍を読むためのビューアーの配布をしなくなれば、ダウンロードしたスマホやタブレットで読み続けることは可能ですが、サービス終了後に電子書籍を新しいスマホやタブレットで読むことは基本できません。
AmazonだとKindle、楽天だと楽天Koboなどが電子書籍サービスですね。
私はAmazonや楽天であれば、大手企業ですからもしサービス終了することになっても、電子書籍事業を他社に引き継ぎしたりすることで何かしらの保証がある可能性が高いかなと思ってサービスを利用しています。
何かしらの保証と言うのは、例えば過去に電子書籍サービスを終了した大手企業はいくつもありますが、だいたい電子書籍の購入金額をポイントで返金とか、電子書籍サービスを引き継ぎした運営の方でまた読めるようになったところがほとんど。
しかし、今回「AmazonのKindleは電子書籍を購入後、1年以上経過して再ダウンロードは保証されない」という情報が流れてきたんですね。
例えばスマホやタブレットにKindleの電子書籍を購入したとします。
それから1年以上経過して、スマホやタブレットから何らかの不具合でも発生して、電子書籍データを削除した場合に再ダウンロードして読めるようにできない。
また、スマホやタブレットを新規購入したり買い増しした場合に、新しい端末でも電子書籍を読めるようにしようとしても新しい端末にはダウンロードできないということになる訳ですね。
本でお気に入りでも一度読んだ本を何度も読み返す人もいるようですが、私は何かのきっかけでまた読みたいなと思う間隔はやっぱり数年に1度くらいのペースとかなので、読みたいと思ったら買ってたのに読めないなんてコワすぎです。
これ実家の本棚に並べて置いた漫画全巻が読みたくなって、数年ぶりに実家に帰ったら本棚からゴッソリ無くなっていて親に「捨てたわよ」と言われるのと同じ感じでしょう。
電子書籍って再配布とか違法ダウンロードとかの対策とかで「読む権利」しか買えないという仕組みなんでしょうけど、それだったら電子書籍の代金って高すぎると思うんですけどね。
電子書籍は紙の本って価格はほぼ変わらないとか数円から数十円安いくらいとか、ポイント還元がちょっと多いとかくらいで、どんなに安くても最低でも6割くらいの価格とかじゃないですか。
「読む権利だけ」だったらもっと安くて良くないですかね。
私とかはこれが嫌で基本的には紙の本を買うわけですが、CDは購入すればiTuneでデジタル変換してくれてスマホとかタブレットでも聴くことも出来るじゃないですか。
CDさえ持っていればいつでも電子データにできるから、スマホやタブレットを新しくしてもまた電子データにできます。
紙の本を買ったら電子書籍でも読めるようにってなぜならないんだろうってずっと不思議。
紙の本は自分のモノになるって分かっているから迷わず買えるんですよ。
本を買う人なら分かってくれる人もいると思いますけど、例えば漫画コミック本1冊700円で買って、同じ漫画の電子書籍版も1冊650円とかで買うのってかなり億劫じゃないですか。
好きだった漫画とか好きな作家さんの小説を電子書籍でも全巻揃えようとすると、巻数が多いほど結構な出費になるから、「読む権利」しなない電子書籍もそれだけ出費して購入するのは二の足を踏む訳ですね。
電子書籍はスマホやタブレットでちょっとした時間とかに読むことができるのが一番の利点で、本当に便利なんですけどね。
私が電子書籍で購入した額なんてまだ数万円レベルですが、やっぱり紙の本の購入をやめて電子書籍1本にするというのは無理だなと改めて感じた情報でした。
ただ、ブログを書いて改めてチェックしてみると「X（旧Twitter）」でポスト（旧ツイート）された方はその後どうやら再ダウンロードできたとかで、Amazonのサポートの勘違いの可能性もあるとかないとか。
公式からはこの件に関して2024年1月16日（火）12時の時点では正式に発表がありません。
スマホやタブレットを新しくしても再ダウンロードできるという保証があるのとないのとでは、安心感は随分違いますよね。
追記：Xにポストされた方が起承転結で今回の件を書かれています。どうやら購入後に問題が発生してもちゃんと保証はされるし、サポートは最後まで解決を手伝ってくれるとのこと。
