学部時代の親友との
待ち合わせで横浜・馬車道へ。
彼女の定時より
あえて少し早めに着くように
自宅を出てみた。
馬車道駅から地上へ出る。
待ち合わせの前に
久しぶりにあの店を訪れたくて。
横浜で暮らしてた頃は
馬車道あたりなら
関内駅で下車して徒歩か
呑み仲間とタクシーに乗った。
そんなわけで
馬車道駅からのアクセスには
ちょいと不慣れな私。
目当ての店の
オープン時間よりほんの少し
早めに着いてしまったから
せっかくだし
しばし近隣の散策など。
写真をちょっと加工。
昔、朝まで飲んで
早朝によく見てた景色は
こんな感じの記憶。
手前に映ってるのは
高校時代バンドのコンテストで
初めて横浜に来たとき
手配してもらったビジネスホテル。
「こんな位置関係だったんだ・・・」
と、思わず独り言。
歩いてるうちに
店の看板や扉といっしょに
いろんな記憶が甦ってくる。
この20〜30年あまりにも
いろんなことあり過ぎたせいか
細かいことまでは
実はあんまり覚えていない。
長い歳月が過ぎた今はただ
”懐かしい”
その情感だけが胸の真ん中に
じんわり沁みていくような気がする。
オープン時間を待って、
一軒目の目当ての店へ。
扉を開ける前にガラス越し
すぐ私に気づいた現オーナーが
一瞬、驚いた表情をして
昔と同じように迎えてくれた。
どこから何を話せばいいのか
誰もがわからないくらい
この数年ですらいろいろあったけど
気づけばいつの間にか
久々に会う旧友と会話するような
昔とは少し違う距離感が
不思議とどこか居心地良くて。
一従業員だった頃の
現オーナーはたしか私とは
同世代か同い年と記憶してるけど
私と会話を交わすとき
昔はあくまで敬語だったから。
話す言葉や内容に
長い歳月を感じながら
静やかな時間が流れてゆく。
お互い大人になった。
店に着いて30分ほど経った頃
仕事を終えた親友から
待ち合わせ場所に向かうと
メッセージが届く。
「ありがと。またくるね。」
もうしばらく
あの空間を堪能したい
名残惜しさをバッグに仕舞って
一人店を出る。
いいバーテンダーだな・・・
昔から
見知った間柄だけどあらためて
心からそう思った。
親友との待ち合わせは
彼女の仕事先からもほど近い
関内ホール前で。
一軒目の目当ての店と
実はほんの目と鼻の先にある
二軒目の目当ての店。
横浜の夜の社交場は
それぞれのエリア同士の距離が
割と近いからたいてい
少し酔い冷ましがてら
わざと歩いて次の店まで歩く
なんてこともよくある。
酒にまつわる情報知識に
抜群に精通しているオーナーとも
この店のオープンの時から
今や15年ものお付き合いになった。
オバさんもたまには可愛らしく
季節のフルーツを使った
カクテルでもいただこうかしら？笑
と、カウンターに座る前は
毎度思ったりするけど
結局オーダーするのは
ビールとか透明なスピリッツのロック
またはステアリキュール。
カンパリは昔
何が美味しいのか分からない
と思っていたけど
強い酸味が入ると
とたんにバランス良くなって
何杯も飲みたいお酒に変わる。
親友が途中で頼んだのは
オーナーからオススメされた
マスカットのリキュール。
ボトルが美しい。
そういえば味見
させてもらえばよかったな。
次がいつになるか
まったく分からないけど
今度は私も試してみよう。
ピンとくるものが
あったら読んでおいてほしい
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