「六月病」はうつ病の入り口 

1.「五月病」とは深刻さが違う 責任感や大人の付き合い…ため込んだストレスで「伸びきって戻らないバネ」に。ここ数年、6月頃に心身に不調をきたす「六月病」が増えている。4月に入社や異動などで環境が変わることが原因だが、昔からよく聞く「五月病」とは、似ているようで異なる。 職場のメンタルヘルスに詳しい「人形町メンタルクリニック」の勝久寿院長に、「六月病」の症状や予防法について聞く。

 

2.「五月病」と「六月病」は似ているようで、違うもの。「五月病」は、新入社員に多くみられる症状で、医学的には「適応障害」と診断される。4月からの環境変化によるストレスが、5月の連休明けぐらいから不調として出てくる。仮に、ストレスを「おもり」に例える。社会人になり「こんなに重いおもりを持つとは思わなかった」と思いながらも頑張っていたけれど、連休でいったんおもりを下ろしたら、「もう持ちたくない。無理だ」というのが五月病。

 

3.「六月病」は、中堅社員…中間管理職といった立場の人に多くみられる症状で、重くなると医学的には「うつ病」と診断され「うつ病の入り口」という状態。4月に異動や昇進などで環境が変わり、それがストレスの原因となるのは五月病と同じだが、違いは「長く我慢してしまう」こと。中堅社員は、それまでの仕事の付き合いや責任があり、簡単には投げだせない。重いおもりを我慢して持ち続ける…我慢に我慢を重ねた結果、次第に症状が悪化してしまう。 五月病は急性の病気、六月病は慢性の病気とも言える。

 

4.五月病も六月病も、ストレス(おもり)によってバネが伸びた状態。症状としては、どちらも、憂鬱になったり、不安になったり、やる気がなくなったり、体の調子が悪かったりする。しかし決定的な違いがある。五月病は、おもりを外すとバネが元に戻ることが多いが、六月病は進行するとバネが伸び切ってしまい、おもりを外しても元には戻らない。五月病と六月病の分かりやすい目安として、「おもりを外した時にどう変わるか」、つまり、休みの日の過ごし方で判断できる。五月病(適応障害)でとどまっている人は、休みの日に活動できる。おもり(ストレス=仕事)を外すとバネが元に戻り、友達と会ったり運動したりと、外出できる。

 

5.しかし、六月病(うつ病)の方に休日の過ごし方を聞くと、皆さん、「一日中、横になっています」と返ってくる。おもりが取れても、体が思うように動かない、何かをやろうという気持ちになれない。そうなったら赤信号だ。バネが元に戻っていない。 また、六月病の場合、意欲の低下や集中力の低下が、自分でも分かるようになる。人の話が頭に入らないとか、本を読んでも内容が頭に入ってこないといった状態だ。 よく、「六月病になったらどうすればいいのか?」と聞かれるが、休日に外出できないぐらいまでになっているなら、「病院に行った方がいい」という返答になる。だからこそ、六月病は早期に見つけることだ。以下、

https://news.yahoo.co.jp/.../89f9a3d4e1a753df464988d8862e...

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