こんにちは。

 

もう何を書けばいいのかわからない有馬記念。当日は小倉競馬場での観戦。長くなりそうですが、頑張ります。

 

 

  有馬記念 展望

 

ファン投票1位イクイノックス、ファン投票2位リバティアイランドは不在。ですが素晴らしいメンバーがそろい踏みです。GⅠ馬は数える事8頭。出走馬全てが重賞馬。メロディーレーンお姉ちゃんもファン投票24位だったので、出走意志さえあれば出られたんですけどね(上位10頭の枠に28位のライラックが入っているので)。万葉ステークス頑張れ。

 

引退レースと明言しているのは3頭ですが、レース後に引退を表明する可能性がある馬もいます。ここ数年の競馬界を引っ張ってきた馬たちの雄姿が見られる機会もそこまで多くない。一時代の終わりを感じる有馬記念となるかもしれません。

 

出走馬を今一度簡単に振り返り。

 

ファン投票3位、「万里の宮殿」ジャスティンパレスと横山武史騎手。今年は阪神大賞典1着、天皇賞春1着、宝塚3着、天皇賞秋2着。昨年の有馬記念は7着で、今年の出走メンバーの中では最先着しています。

 

ファン投票4位、「その名は」タイトルホルダーと横山和生騎手。今年は日経賞1着、天皇賞春競争中止、オールカマー2着、ジャパンカップ5着。GⅠ3勝、重賞6勝の実績は最上位。レックススタッドで種牡馬入りが決まっており、これが引退レースです。

 

ファン投票5位、「朝日は昇る」ソールオリエンスと川田将雅騎手。今年は京成杯1着、皐月賞1着、東京優駿2着、セントライト記念2着、菊花賞3着。武史騎手から乗り替わりとなります。イクイノックスが引退した今、キタサンブラック産駒をリードする存在としての矜持を示せるか。

 

ファン投票6位、「ファーストクラウン」タスティエーラとライアン・ムーア騎手。今年は共同通信杯4着、弥生賞1着、皐月賞2着、東京優駿1着、菊花賞2着。サトノクラウン産駒の不評をすべて薙ぎ払った孝行息子が3歳世代2強の一角として挑みます。

 

ファン投票7位、「伝説の帰還」ドウデュースと武豊騎手。今年は京都記念1着、ドバイターフ取消、天皇賞秋7着、ジャパンカップ4着。ドバイで狂った歯車は叩くごとにかみ合ってきています。名手の帰還でついに完全体に。

 

ファン投票9位、「募った悲願魅惑の漉餡ディープボンドとトム・マーカンド騎手。今年は阪神大賞典5着、天皇賞春2着、宝塚記念5着、京都大賞典3着、ジャパンカップ10着。和田竜二騎手とのコンビ継続を期待していたのですが……同一GⅠ3年連続2着の珍記録を達成した愛されホースがグランプリで悲願を叶えるか。去年みたいに雪で足止めとか食らわないように気を付けて。

 

ファン投票13位、「星継ぐ血筋」スターズオンアースとクリストフ・ルメール騎手。今年は大阪杯2着、ヴィクトリアマイル3着、ジャパンカップ3着。すっかり不幸体質となってしまった二冠牝馬ですが、抜きんでた実力で不幸に打ち勝とうと戦い続けています。

 

ファン投票19位、「夢の航路」スルーセブンシーズと池添謙一騎手。今年は初富士ステークス1着、中山牝馬ステークス1着、宝塚記念2着、凱旋門賞4着。世界最強に肉薄し、世界最高峰の舞台で健闘した飛躍の一年の締めくくりはグランプリ男との最タッグ。

 

ファン投票28位、「強靭な野花」ライラックと戸崎圭太騎手。今年は日経賞4着、目黒記念9着、宝塚記念17着、府中牝馬ステークス3着、エリザベス女王杯4着。レースの進め方も成績もムラがありますが、忘れたころに繰り出されるパワフルな末脚に一発を夢見る人も多いでしょう。

 

ファン投票32位、「透き通る音色」ハーパーと岩田望来騎手。今年はクイーンカップ1着、桜花賞4着、優駿牝馬2着、秋華賞3着、エリザベス女王杯3着。同期に何頭も怪物牝馬がいるせいでGⅠこそ手が届かないものの、大崩れもない。

 

ファン投票35位、「緑色の夏風」プラダリアとバウイルジャン・ムルザバエフ騎手。今年は日経新春杯3着、京都記念3着、目黒記念5着、宝塚記念6着、新潟記念4着、京都大賞典1着。二つ目の重賞タイトルを獲得し、その後はここ一本を目標に調整。他のどの馬より仕上げは抜群でしょう。

 

ファン投票36位、「美女の終演」ウインマリリンとルーク・モリス騎手。今年はドバイシーマクラシック6着、札幌記念9着、オールカマー9着、BCフィリーアンドメアターフ4着。国内外のターフを彩り続けたブロンドの美女もいよいよラストラン。前走のレベルはかなり高いため、復活気配とみてもよさそうです。

 

ファン投票46位、「大帝」シャフリヤールと松山弘平騎手。今年はドバイシーマクラシック5着、札幌記念11着、BCターフ3着。香港で門前払いを食らってまさかの方針転換。彼のおかげで3世代ダービー馬の共演が実現しました。調整過程の問題はあれど、前走のレベルは高い。

 

ファン投票72位、「リズムに乗って」ヒートオンビートと坂井瑠星騎手。今年は日経賞6着、目黒記念1着、京都大賞典9着、アルゼンチン共和国杯3着。適性距離が2400~2500みたいな使われかたをしています。良血の力は侮れない。

 

ファン投票82位、「巧者の笑み」ホウオウエミーズと田辺裕信騎手。今年は小倉大賞典5着、福島牝馬ステークス12着、マーメイドステークス3着、七夕賞3着、新潟牝馬ステークス2着、福島記念1着。これがラストランで、初GI。一気のメンバー強化にどこまで対応できるかというところですが、初重賞制覇の成長力と中山3-4-0-5(21年以降は2-3-0-1)の隠れた中山巧者だったりします。

 

ファン投票85位、「鋼鉄の長距離砲」アイアンバローズと石橋脩騎手。今年は東海ステークス10着、阪神大賞典7着、天皇賞春13着、京都大賞典11着、ステイヤーズステークス1着。前走の競馬が鞍上も相まって春天のビートブラックみたいな趣をあらわしています。弟に2連敗中なのも兄のプライドが許さない。

 

有馬記念こそ、まともに予想するレースではないですから、楽しんでいきましょう。

 

大谷翔平馬券なら1-7か、藤井聡太馬券なら8か、ARE馬券なら枠連2-5か、それとも社台の勝負服か。世相馬券もいっぱい楽しみたい。

 

枠順抽選会で池添騎手とルメール騎手のやりとりがおもしろかったですね。四コマ漫画みたいでした。

 

新世代が古馬と有馬で初対決というのも、古き良き時代という感じがしてとても良いです。ドゥレッツァ出られないのは仕方がないのですが、もし出ていたら三冠レースの勝ち馬すべてが出走していたということで。そんな有馬記念いつ以来になったことやら。でも皐月賞馬とダービー馬が出てくれるだけで、しかも菊花賞から来てくれるだけで私はとても嬉しいのです。

 

サイアーで見ても面白い。有馬で強いステゴ系となれば今回ドリジャ・オルフェ産駒の3頭に注目です。オルフェ産駒は4枠に仲良く収まりました。

 

リーディングサイアー争いもキングマンボ系の一騎打ちの様相をきたしています。11年にわたるディープインパクトの天下も最終世代が3歳になったことでやっと終わり(と言っても今年4位なんですけど)、次世代を担うサイアーの争い。3位のキズナを大きく引き離している2頭はどちらもキングカメハメハの子供。

 

1位ロードカナロアは38億8300万。2位ドゥラメンテは37億7200万。有馬の入着賞金は1着本賞金5億円、以下2億円、1億2500万円、7500万円、5000万円。この1レースでひっくり返る可能性は十分あります。ドゥラ産駒はタイトルホルダーとスターズオンアース、ローカナ産駒はホウオウエミーズが出走。もちろんホープフルまで分かりませんが。

 

さて、それでは私の予想、というか夢をお話しさせていただきます。

 

私の大本命はタイトルホルダーです。これほど心を掴まれる馬にこれから先出会うことができるかどうか。3年半もの間、私のテンションをジェットコースター状態にしてくれた特別な馬も、もうあと1回しか走る姿を見ることはできません。次代にドゥラメンテの夢をつなぐために、多くのファンの声援に応え、皆に希望を与える引退レースにしてほしい。この馬が出走するたびに、私が抱く思いはただ一つ。まずは無事に走り切ること、そして全力の走りを見せてきてください。

 

対抗はスターズオンアース。右に寄れる癖で勝利を逃し続け、桜花賞勝利しても川田騎手が他の馬を選び、オークス勝利の瞬間をフジテレビに映されず、骨折し、ぶっつけの秋華賞ではゲートでトラブり、また故障し、復帰した後はその路線のスペシャリストに挑み続け、コースや距離が合わないといわれながら複勝圏は外さず、同じレースに世界一の馬がいたことでルメールを失い、ミルコが乗ってくれる秋天直前にまた怪我をし、ジャパンカップは外枠を引きながら世界最強と三冠牝馬に追いすがる。こんな不運続きな馬ほかにいますか。

 

そして、まあ、大外引くのも何となく予想はしていたのでダメージはそんなになかったです。その不幸体質も含めて彼女のパーソナリティに思えてきました。でも、こんなに頑張っている彼女に、すこしくらい神様はプレゼントをあげてもいいと思うんです。大外枠のジンクスを崩す最初の馬という栄誉とか。

 

その他、応援したいのはシャフリヤールディープボンドウインマリリン

 

シャフリヤールとタイトルホルダーは2年前のダービー以来の顔合わせ。同期の引退レースにクラシックのライバルがいてくれるの胸熱。後輩ダービー馬ドウデュースとタスティエーラには特に負けられません。皐月賞馬エフフォーリアの悲しい引退があった今シーズンですが、最後に21世代の意地をダービー馬と菊花賞馬が見せてくれることを期待したい。

 

ディープボンドは春天の騎手コメントが泣けました。「直線を向いたときに目標がなくなってしまった」と。なんか去年のリベンジに燃え、正攻法でタイトルホルダーを倒そうとしたディープボンド自身の言葉に聞こえてきて、涙が出てきてしまいました(あの時の精神状態がやばかったのもありますが)。タイトルホルダーが出走するすべての古馬GⅠにいてくれた頼りがいのある先輩は、もちろんラストランも一緒に出走です。

 

シャフリとプボ君の進退ってまだ情報出てないと思いますが、2頭ともここが引退でもおかしくない。しっかりとその走りを目に焼き付けたい。

 

ウインマリリンもラストラン。キートスが引退し、マイティ―が引退し、20世代ウイン三人娘もいよいよ全頭がお母さんになってしまうのだなあ、と感傷的な気分が湧いてきます。ウインウインや念願の香港ヴァーズ制覇など、この馬のキャリアもドラマチック。目を引かれる綺麗な栗毛とおなじみの手塚メンコの愛らしさ。メロディーレーンの可愛さとはまた違う可愛さが彼女にはありました。

 

ああもう、楽しみすぎる。復活でも悲願でも世代交代でも有終の美でも大波乱でも楽しい。どんな結末になってもいいレースだったなあと思えるレースであってほしい。まずは全馬無事に。

 

タイトルホルダーがゼンノロブロイのレコードを破ってGⅠ4勝目を成し遂げる姿を夢想しつつ、有馬展望はひとまず終わりにします。

 

競馬の全てがつまったグランプリを共に楽しみましょう。

 

それではまた。