こんにちは。

 

国内GⅠも一区切りを迎え放牧中の皆さんも、夏競馬こそが俺の戦場だと燃えている皆さんも、各々に合うスタイルで競馬ライフを楽しんでほしいな、と思う私なのですが、それじゃあ私自身はどういうスタンスなのか。

 

言葉にしづらい、非常にぼんやりとしたスタンスなんですよね。レースはチェックしますし、ローカル重賞楽しみだし、2歳から期待馬を見つけるのもワクワクできるし、そもそもPOG指名馬が走ってくれるのを心待ちにしていますし、海外競馬はここからGⅠラッシュですし。

 

まあ、広く浅く楽しむのが私のスタイルなのかなと。オープン戦にでるドゥラ産駒の単勝くらいは買ってエンジョイできればと考えています。

 

宝塚記念以後色々トピックはあるのですが、今回は思いついたものを時系列順につらつらと語っていきます。

 

7月1日

白川郷ステークス(中京11R 芝1600)

はい、なんと最初に取り扱うのが3勝クラスのレースです。条件戦にて3歳の古馬挑戦が見られるのが夏競馬の醍醐味ですが、このレースはクルゼイロドスルが参戦しました。人気を集めていたNHKマイルカップを風邪ひいて出走取り消し。エエヤンとの2択でこの馬を選んだミルコにとっては辛い出来事だったでしょうから、また乗ってほしいと思っていましたが、このレースは坂井騎手騎乗で仕切り直しの一戦です。3歳馬はもう一頭、逃げて強いペースセッティング。自分のペースに持ち込む的な馬名とあったレース振りに注目です。

 

迎え撃つ古馬勢は強敵相手に3連続連対をかましたアスクコンナモンダ。名前が一周回ってカッコいいですね。伝説の新馬戦を演出した未完のままの大器アサヒなど。でも私の本命はもちろんドゥラっ子、ベルクレスタ。桜花賞とオークスで本命にして悶絶した1頭です。しまった、スターズだったああああああ!

 

結果はアスクコンナモンダが無理やり進路をこじ開けクビ差差し切り。やっぱり逃げて強いペースセッティングが粘りに粘って2着でした。重馬場が響いたのかクルゼイロドスルは5着、アサヒは8着、ベルクレスタは11着敗戦。ベルクレスタアアアアアアアアア

 

アスクコンナモンダはサマーマイル参戦かな?関屋記念あたりいかがでしょうか。

 

GⅠプリティポリーステークス(カラ2000)

アイルランドにて古馬牝馬中距離戦線の重要レースが行われました。勝ったのはヴィアシスティーナ(ジェイミー・スペンサー騎手)。ただ最終直線で内に刺さりまくって他の馬にぶつかっているようにも見えました。2着馬ステイアラート(ロナン・ウィーラン騎手)陣営はご立腹。馬名も「警戒を怠るな」ですしね。

 

結局降着処分はなかったもののスペンサー騎手は6日の騎乗停止処分(上に貼った動画タイトルにてgiven six-day banとありますね。なんか!マークがbanにかかっているように見えて少し面白い。騎乗停止だあ!みたいなノリに見えてしまった)が下されました。ステイアラートの調教師は膨れてましたけど、まあ次当たった時に正攻法で勝利すればいいんです。どうせ路線被るし。

 

そんなひと悶着合ったワンツーの馬はどちらもオーストラリアの名種牡馬ファストネットロックの娘です。オーストラリアにおいてデインヒル系を見かけたらほぼ間違いなくファストネットロックと思って間違いない。成功しすぎてアイルランドにシャトルされてるみたいですね。欧州でもその血は裏切らない。

 

7月2日

GⅢラジオNIKKEI賞(中京11R 芝1600)

1着エルトンバローズおめでとうございます。西村淳也騎手の騎乗が完璧でしたね。2着シルトホルンも実力はしっかり出せたと思います。グラニットが思ったよりペース上げなかったのも奏功した感じ。いやまあ、それでも速いんですけどね。

 

でもごめんなさい。このレースは本命のあまりに悲しい敗戦に絶句してしまいました。

 

レーベンスティール3着………

 

うせやろ、戸崎さん!あんなにソングラインの騎乗完璧だったのに!

 

操縦性が悪いのか何なのか分かりませんけど、それにしたって福島の直線をあの位置で入ると絶望しかない。無理やりこじ開けて3着までこれたのは馬の能力の高さの証明でしょうけど、賞金加算に大失敗。条件戦を少なくとも一つは走らないと、菊花賞の前哨戦にすら出られるかどうか。前哨戦使わないならあと2勝はマストです。ローテ詰まるなあ……。

 

それでも私は夢見ています。菊花賞の舞台で2015クラシック4強の子供たちが勢ぞろいすることを。

 

ドゥラメンテ産駒ドゥラエレーデ、キタサンブラック産駒ソールオリエンス、サトノクラウン産駒タスティエーラ、そしてリアルスティール産駒レーベンスティール

 

まあ、ドゥラエレーデはどこ走るか分からない(どうやら凱旋門賞はあきらめるみたいですが)ので、ブレイヴロッカーあたりにも期待を乗せていますが。

 

レーベンスティールは母系血統もロマンの塊。なんせ母父トウカイテイオー。去年から母父トウカイテイオーのディープレイヤーという馬を浪漫要素だけで応援し続けている(今年2勝目を挙げました!)私にとって、マイナー血統はそれだけで好きになる要素満載なのに、それがリアルスティールの息子ともなれば応援しないわけにはいかない。リアルスティール産駒ももう一つステップアップしてほしいですから。

 

夏はまだまだこれから。菊への道は少し遠回りになりましたが、着実に歩んでほしいものです。

 

GⅠアイルランドダービー(カラ2400)

 

オーギュストロダンの衝撃、再び。英愛ダービー制覇となりまして、7月末のキングジョージを視野に入れれば、夏の三冠、”High Summer Treble”達成もありえるかもしれません。

 

プイ「さすがに6頭じゃあ、クラシック制覇難しいなあ……せや、海外で獲ったろ」

 

みたいなトンデモ理論を地で行く日本の至宝には死後も慄かされてばかりです。

 

とはいえメンバーは英ダービーの焼き直し+馬場のコンディションも良好で勝てる条件が揃っていたのも確か。その真価が問われるのは古馬との勝負となります。キングジョージ出てほしいなあ。名伯楽のエイダン・オブライエン師は「1週間ほど様子を見てから、厩務員に状態を確認する」そうです。はてさて。

 

あ、ごめんなさい。時系列順に振り返っていこうとしてたんですけど、そういえば海外競馬にばかりかまけてダートの大レースの話をスキップしていたのでその話をします。帝王賞&ジャパンダートダービー、すごかったですから。

 

国内ダートGⅠ振り返り

6/28 JpnⅠ帝王賞(大井2000)

ダート上半期の総決算にふさわしい、ハイレベルな3強決戦に大盛り上がりでした。

 

5連勝中プロミストウォリアと地方馬の威信を背負ったライトウォーリア、2頭のマジェスティックウォリアー産駒が淀みなく引き締まったペースを作り出す中、いつもの競馬を信じる3頭。

 

4コーナーを回り、先頭走るプロミストウォリアを最内からあっという間に抜き去った善戦マンクラウンプライド

4コーナーを回り、ライトウォーリアを交わすのに少し手間取るも立て直ししぶとく伸びるGⅠ3勝テーオーケインズ

4コーナーを大外で回り、いつもの後方待機策で溜め込んだ鬼脚を爆発させる昨年の覇者メイショウハリオ

 

誰が勝ってもおかしくなかった。1着2着はハナ差、2着3着はアタマ差。3頭とも同タイム。2分1秒9は史上2番目に速い時計です。

 

1着はメイショウハリオ。帝王賞史上初の連覇達成となりました。GⅠフェブラリーSで派手に出遅れながら最後の鬼脚ですっかり魅せられた私にとっては、JpnⅠかしわ記念とあわせてその強さを存分に証明してくれて大満足です。

 

2着はクラウンプライド。層の厚い6歳世代に跳ね返され続ける4歳馬は今回もビッグタイトルをわずかな差で逃しました。スペシャルウィーク直系を残すために、GⅠ/JpnⅠのタイトルは欲しい。奮わない同世代(そういえば5歳の方々ってどこでなにしてますか)をしり目に孤軍奮闘しているイメージで、ぜひとも応援したい。いやでも、ノットゥルノは思ったより頑張ってる感じしますけども。とはいえこの調子を維持すれば自ずからタイトルは転がり込んでくると思いますけれども。

 

3着はテーオーケインズ。2年前のチャンピオンズカップ、去年のJBCクラシックで感じた圧倒的強さがいよいよ戻ってきた感じがあります。なんか去年の帝王賞とチャンピオンズカップが大分淡白な負け方に見えたので心配だったのですが、「ダートの帝王」の風格が漂う激走を今年は見せてくれています。

 

それにしても、2分1秒台で帝王賞を駆け抜けたもう一頭の馬のすごさが今更ながらにひしひしと分かります。だって勝ちタイムが2分1秒1、しかも逃げて上がり最速9馬身差とかもうどうすればいいんですか。エスポワールシチー、君は何も悪くない。悪いのは相手だったんだ。ほんとにもう、しゃい☆とか言うとる場合じゃないですよ、砂の隼さん。

 

JpnⅠジャパンダートダービー(大井2000)

猛威を振るう6歳世代、ひたすら影の薄い5歳世代、孤軍奮闘の4歳世代、それに続く新星の誕生を見届けるレースです。

 

そんな3歳世代はとんでもなく層が厚いかもしれません。

 

ダート大国アメリカ合衆国に何度でも殴り込みをかけるデルマソトガケ

世界の矢作厩舎で揉まれた経験を糧にレパードSに参戦するコンティノアール

大井の夢を、地方の夢を背負い最高の2分間を駆け抜けたマンダリンヒーロー

ドバイ四天王が一人、ユニコーンSを圧勝した優等生ペリエール

鬼脚一本を磨き続けて3戦3勝のセラフィックコ―ル

雲取賞にてマンダリンを破った南関二冠連続2着のヒーローコール

歴史的な4.3秒差勝利を記録し負傷明けの1戦も格の違いを見せた大器ヤマニンウルス

ドゥラエレーデってここに並べてもいいですかね?

 

中央馬に劣らず魅力的な地方馬(上だとマンダリンヒーロー、ヒーローコールの2頭)もたくさんいますね。マンダリンヒーローはGⅠサンタアニタダービー2着だったんですが、そのときの6着馬がのちにアメリカ三冠第2戦のGⅠプリークネスステークスを制しているナショナルトレジャーなので、本当にすごいんですよ。

 

でもすごいのはこれらの馬がジャパンダートダービーには一頭も出なかったのに、ダートダービーがニュースになっていることなんです。

 

他に回避した馬のなかだと金沢最強のショウガタップリ、登録がなかったですが高知最強のユメノホノオなど、それぞれの地区に最強馬がでてきているのも興味深いところ。いつか交流重賞とかで名前が見られたりすると嬉しいな。

 

しかしまあ、そんな回避する馬の話題を全て吹っ飛ばした今回の主役はなんといってもこの方でしょう。

 

「南関無敗三冠馬」ミックファイア

 

南関無敗三冠はトーシンブリザード以来。トーシンブリザードは今は無き東京王冠賞を勝利しているので俗に四冠馬と言われたりもしますね。

 

それにしても、勝ち方がえげつなかった。すべての馬がミックファイア対策を強いてきた中で、今までに経験したことのないペースの中を外目追走という苦しい競馬。自分の脚を削りながら全力で三冠を阻止しに来た中央馬ミトノオーと武豊の胆力に震えが出ました。4コーナーで突き放した時点で勝負アリだなと、そう思いました。

 

そうしたら一番外から星の描かれたメンコを煌かせて、最強の地方馬が飛んできたと。一完歩ごとにグングン差を詰めて最後は余裕の2馬身半差。地元の英雄が中央の刺客を跳ねのけたとあっては、大井競馬場の観衆が盛り上がらないはずがない。最後の直線の大歓声は、今シーズンで一番心に残りました。

 

レース体系の大幅な見直しにより、今年が最後の開催となったジャパンダートダービー。よりによって最後の年にこんなドラマがあるなんて。大井所属の馬がジャパンダートダービーを勝利したのは第1回と今回の2回だけ。ハナとトリを地元が〆る素晴らしい競走史を編み、その歴史を終えました。

 

来年からのダート三冠を盛り上げるには十分すぎる今季の大盤振る舞いぶり。むしろ今年が凄すぎて来年大丈夫か?という感じですらあります。

 

なんにしろ、これからの期待が広がりまくるダートダービーでした。ミックファイアと同世代の馬との対決、そして3歳世代と先達との対決も下半期にはたくさん見られるでしょう。ああもう、楽しみすぎる。

 

東京大賞典でウシュバテソーロ、メイショウハリオ、テーオーケインズ、クラウンプライド、デルマソトガケ、ミックファイアの対決とか見たいなあ。パンサラッサ、ジオグリフ、ヴェラアズール、カフェファラオあたりも記念出走してくれたりしないかな。

 

ということで、一旦ここで区切りといたします。次回はエクリプスSや七夕賞の話ができたらな、と。

 

名実況列伝はやっと再び動き出しました。はるか昔に投稿された前回のものを下に貼っておきますが、次回予告が載っていますので、どのレースが取り上げられるのか予想してみてください。

 

 

レース名を伏せてタイトルを予告しておきます。

「名実況列伝#8 ●●●●年●●●● ~記憶の重なり、熱狂の広がり、世界へ羽ばたく一撃~」

 

今週末には投稿できる……はず。

 

それではまた。