こんにちは![]()
愛群生殖医療センターです![]()
今日は、体外受精や顕微授精(ICSI)を検討されている方はもちろん、卵子提供治療を行われる方にも知っていただきたい「精子の選別方法」であるPICSI(ピクシー)について、できるだけわかりやすくご紹介します。
卵子提供治療では「卵子の質」が注目されがちですが、受精・着床・妊娠の成立には精子の質も非常に重要です![]()
精液検査の結果が気になっている方や、これまでの治療でなかなか結果につながらなかった方にとって、PICSIは一つの選択肢になるかもしれません。
今日は、そんなPICSIについて、順を追ってお話ししていきます![]()
精子は「動いていればOK」じゃない?
一般的に精液検査では、
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動いているか
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形がきれいか
といった点が重視されます。
でも実はそれだけでは不十分な場合があります![]()
研究によると、精液の質があまり良くない場合、見た目や動きは問題なくても
👉 精子の中のDNA(染色体)が傷ついている
「未成熟な精子」が多く含まれていることがあるのです。
このような精子で受精すると、
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胚の質が上がりにくい
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着床しにくい
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妊娠しても流産しやすい
といった影響が出ることがあります![]()
自然妊娠では「精子は選ばれている」
私たちの体は本来、とてもよくできています。
卵子は、成熟していて健康な精子だけを選び取る仕組みを持っています。
そのカギになるのが🧬 玻尿酸(ヒアルロン酸)。
成熟した精子の表面には、卵子と結合するためのヒアルロン酸受容体 が現れます。
✔ 成熟・正常な精子 → 玻尿酸と結合できる
✖ 未成熟・DNA損傷のある精子 → 結合できない
つまりこれは、体の中で自然に行われている「精子の選別」 なのです。
その仕組みを治療に応用したのが「PICSI」
PICSIとは、ヒアルロン酸と結合できる精子だけを選んで顕微授精する方法。
顕微授精(ICSI)では、どうしても「人の目」で精子を選びますが、
PICSIでは👉 精子の成熟度まで確認できるというメリットがあります![]()
研究結果からわかっていること
約800周期以上の顕微授精を対象とした研究では、
🔹 ヒアルロン酸と結合しにくい精子が多い方 では
PICSIを使うことで
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妊娠率が大きく上昇
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流産率が大きく低下
という結果が報告されています。
一方で、
🔹 もともと精子の質が良好な方では
着床率は上がるものの、妊娠率や流産率の改善は限定的というデータもあり、すべての方に必要とは限らない と考えられています。
PICSIが向かないケースもあります
PICSIは
✔ 精子が「動いて」
✔ ヒアルロン酸と結合できること
が前提となります。
そのため、
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精子の運動率が極端に低い場合
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精巣・精巣上体から採取した精子
では、PICSIが使えないこともあります。
大切なのは「その方に合った選択」
PICSIは
✔ 誰にでも必要な方法ではありません
✔ でも、合う方には大きな力になる技術です
愛群生殖医療センターでは、精液検査・治療歴・年齢・これまでの経過を総合的に見て、本当に必要な治療だけをご提案しています![]()
「なぜうまくいかなかったのか
」
「次は何を変えればいいのか
」
そんな疑問を一緒に整理しながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう🌷
気になる方は、どうぞお気軽にご相談くださいね。
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