イヌが新型インフル感染 米で初、飼い主も罹患歴
同通信によると、米国内でイヌから同ウイルスが検出されたのは初めてで、飼い主も以前、新型インフルエンザにかかったことがあるという。飼い主から感染したかどうかは不明。
11月末には中国農業省が、病気のイヌから同ウイルスの陽性反応が出たと発表している。
同通信によると、同州東南部ウエストチェスター郡の飼い犬は13歳の雄で雑種。呼吸障害があったが、現在は快方に向かっているという。
新型ウイルスはこれまで人以外にブタや鳥、フェレット、ネコから検出されている。
米疾病対策センター(CDC)によると、米国内における新型インフルエンザの人への感染は下火の傾向にある。(共同)
コメント:
イヌも、罹ったか。
このクリスマスの時期に、以前に罹ったと報道された「七面鳥」の件は、どうなったのか調べたけれど、まあ、その後、たいしたことにはなっていない。
さあ、これから、季節+(下火の)新型インフルとのバトルだね。
皆様、お気をつけあそばせ。
高病原性ウイルスにも効果 インフルの新治療薬
H5N1型は東南アジアやアフリカで鳥から人への感染が続き、死者も出ている。T―705はタミフルなどとは作用の仕組みが異なり、ウイルスの複製で中心的な役割を担う酵素「RNAポリメラーゼ」の働きを妨げて、ウイルスの増殖を抑制する。
グループは、ベトナムの死亡者と重症患者から分離したH5N1型ウイルスを使い実験。致死量をマウスに感染させ、1日2回、T―705を投与して生存率を調べた。投与しなかったマウスは10日で大半が死んだが、体重1キロ当たり300ミリグラムを8日間投与すると、すべてのマウスで症状が現れず生存。
タミフル耐性のH5N1型ウイルスに対しては、投与量を増やすに従い生存率が上がった。
コメント:
この薬も、新薬の1つ。あと、もう1つあるし、既存の医薬品でも有効なのは、あと2種類は、ある。そして、場合によっては「併用戦略」もある。
これで、少なくとも「第2ないし3波」までは、乗り切れる。
(その後の、新薬の開発情況は、ちょっと、しんどいけれど、どうにかなる。)
だから、こういうこともあって、今の「第1波」ワクチンなんぞ、敢えていらないと言うわけです。
タバコ値上げ:1本5円アゲ
ほう、一挙に1本5円値上げか・・・タバコ。
思い切ったな。
12月4日の記事で「たばこ1箱の「値段」だと、どうなんだろう、ざっと、60から70円くらいは、上げそうだな。このくらいの中途半端さなら、あんまり、何の効果もないけどな。まあ、少々、財務官僚達が喜ぶだけのことだ。」と書いたのを気にされたらしい(笑)。たばこ1箱100円上げが実現する。
まあ、このくらいが妥当でしょう。
まだ将来、1箱1000円と言ってる人もいるけどね・・・。
たばこ税「日本に引き上げ余地」 WHO報告
世界保健機関(WHO)が9日発表した2009年版の「世界たばこ報告」によると、
日本のたばこの小売価格に占める税金の比率は63%で、高所得国の平均と同値だった。
欧州諸国などでは同比率を75%以上に引き上げる動きが広がっており、
WHOのたばこ対策の責任者であるペルーガ氏は「日本も引き上げ余地があり、
増税が必要だ」と訴えている。
調査対象国で最も税金の比率が高いのはポーランドの94%。
日本のたばこの08年時点の小売価格(1箱当たり)は主要先進7カ国で最低だった。
WHOはたばこ消費を抑制するために増税を促しており、この1年間でフィンランドや
オランダ、チェコなど6カ国が新たに税金の比率を75%以上に引き上げた。
ペルーガ氏によると「最近は金融・経済危機で財政が悪化した国で増税の動きが目立つ」という。(日経)
・・・ということで・・・
たばこ1本3円値上げ、政府税調調整 与党内に5円案も
政府税制調査会は2010年度税制改正で増税を検討しているたばこ税について、
税額を1本あたり2円程度引き上げる調整に入った。
たばこ本体の値上げを含めた価格の上昇は1本3円程度になる見通し。
ただ与党内には1本あたりの価格を5円引き上げる案も浮上。
今後は3~5円の上げ幅で与党との調整が進む見通しだ。
紙巻きたばこには現在、1本当たり約8.7円のたばこ関連税がかかっている。
仮に価格が1本当たり3円上がれば、一般的な紙巻きたばこは1箱で現在の300円から360円に上がる。
5円なら400円に上がる計算だ。政府税調はひとまず3円の引き上げにとどめ、
段階的に5円上げを目指すことで、与党と折り合いをつけたい考えだ。
(日経)
コメント:
本件では、12月4日に、まず、どのくらい上げるか書いたけど、これも、また「当たり」だな。そこらのMediaの報道よりは、ここで私が書くことを信用したほうがいいよ(笑)。このあたりの医学・科学がらみや政治(霞ヶ関)がらみのネタについてはね。
だいたい、大マスコミの皆様には、私が情報などなどを公式・非公式に教えていることが多いし・・・(笑)。
ただ、激務の中、時間を見つけて書いても、何にも、張り合いがないのはな・・・。
まあ、ここで書いたこと・約束したことは、プロとしての責任をもって実行しているけれど・・・。
なんか疲れちまったよ・・・。
年越しそば値上げ:年越しラーメンか、年越しパスタか、年越しフォーか・・・
信州そばで知られる長野県で、県産そば粉の価格が高騰している。ソバの種をまく夏場の長雨の影響で、県産ソバの収穫が例年より3~4割程度減ったのが原因。書き入れ時となる年末を控え、県産にこだわるそば店では年越しそばの値上げを検討する店も出てきた。
農林水産省の統計によると、長野県の過去5年のソバ収穫量は2千トン前後で推移。しかし長野県は今年の収穫量を1200トン程度と見込む。湿気に弱いソバの種をまく時期に長雨が続き、農家が種をまく時期を逸したり、うまく生育しなかったりしたのが不作につながった。
国内で流通するそば粉のうち国産は2割程度。このうち1割が長野県産で、高級そば粉として取引されている。
県内の製粉業者によると、そば粉の原料となるソバの実の仕入れ値は例年だと45キロで約1万5千円だが、今年は約2万2千円に値上がり。〔共同〕
コメント:
それでは、私は、年越しラーメンか、年越しパスタか、年越しフォーかのいずれかだな・・・。
ヒトiPS細胞研究:えっ?Science誌のブレイクスルー オブ ザ イヤーは、なんと「圏外」
米科学誌ネイチャー・メソッズは、今年最も注目される生命科学分野の研究法に贈られる「メソッド・オブ・ザ・イヤー2009」に、山中伸弥・京都大教授らが開発した人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製法を選んだ。患者の細胞を使った病因解明や細胞のがん化、老化のしくみを解明する基礎研究など、発展をみせる新たな研究手法として役割が認められた。20日付の同誌電子版で発表する。
山中教授らは2006年にマウスの皮膚細胞から、07年にはヒト皮膚細胞からiPS細胞の作製に成功した。
同誌は、体細胞にわずか3~4遺伝子を入れるだけで、体内の様々な組織や臓器になる能力を持つ細胞ができるため、熱狂的な勢いで世界に広がったiPS細胞が、研究手法としても着実に進歩し、新たな発見が近づく段階に入ったと解説。
09年以降、脊髄(せきずい)性筋萎縮(いしゅく)症やパーキンソン病など、患者から作ったiPS細胞で、発症原因の解明や治療法の開発研究が進み、新薬開発で必要な薬剤の有効性や副作用を調べる研究分野でも貢献を評価している。 (朝日新聞)
コメント:
iPS細胞は、記事のように、Nature Methods誌(ネイチャー・メソッズ)の「メソッド・オブ・ザ・イヤー2009」に選ばれたが、Science誌のブレイクスルー オブ ザ イヤーは、圏外(10位までにも入っていない)。
後者の方が、権威・歴史はずっと上で、昨年は、その堂々の1位だった。しかし、いきなりのランク外になったから、びっくりした。ただし、Science誌は来年注目する技術として、再び、iPS細胞をピックアップしている。
「iPS細胞が、研究手法としても着実に進歩し、新たな発見が近づく段階に入った」とNature Methods誌が解説しているように、 Science誌もまた、次のように書いていた。
「2008年(要は、去年)のブレークスルーは、成人の皮膚細胞を人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell;iPS細胞)にして、さまざまな成熟細胞型に増殖させることのできる能力であった。この能力が、2010年の研究の新しい波を先導するであろう。研究者らは、このような方法を用いて、個々の患者からiPS細胞を作製し、生理的・遺伝的異常を調べたり、有望な治療法の試験に利用したりできる。これまでに1型糖尿病患者、パーキンソン病患者、その他、10を超える各種疾患の患者からiPS細胞が作製された。さらに多くの研究者がこの分野に参入し、幸運ならば、これらの疾患について新しい洞察が得られて、2010年にはこの疾患数が伸びるであろう。」
要は、裏を返せば、ヒトiPS細胞は、もはや「第2段階」に突入し、来年(2010年)以降は、それを活用して「疾患に対する新しい洞察が得られた(疾患メカニズムの解明)」とか「治療に大きく貢献できる新しい薬(のネタ)を見つけることができた」とか、というような「臨床に近い成果」が出ないと、ダメだ(=満足できません、お祭りにはなりません)ということだな。
私は、肝臓分野で、それを、2つ見つけて論文が即効査読後、もうじきオンラインだけどね。まあ、この国の「1部」(どこやらの・・・敢えていいません)よりは、米国や欧州の研究者らがずっと高く評価してる・・・ひっきりなしに連絡くるし。更に、患者さん(欧米在住)からも・・・。
不必要です!:輸入ワクチン販売を26日審議 1月下旬にも特例承認へ
同部会で報告書をまとめ、1月初めにも一般からの意見募集(パブリックコメント)を実施した上で、上部組織の薬事分科会で承認の可否を最終判断する。手続きが順調に進めば1月下旬にも承認され、健康な成人らに使われる見通し。
厚労省は、海外での承認などを条件に正式な治験を省略する「特例承認」を適用する方針。英国のグラクソ・スミスクライン社から7400万回分、スイスのノバルティス社から2500万回分を購入する契約を結んでいる。
また、厚労省は18日、国産ワクチンの重い副作用報告は最新の集計で254人、うち死亡は90人となったと発表した。死亡者は主に重い基礎疾患(持病)のある高齢者で、接種との明確な関連はないとしている。(共同)
コメント:
まず、海外ワクチン承認について、ほら、これも言ってたとおりになりそうだな。
前から書いているが、こんなもんよりも、すぐに「特例承認」しなきゃならないものは、山ほどある。特に「海外承認で日本未承認の抗がん剤」など・・・。
次に、国産ワクチンの副作用。
国産ワクチン接種後死亡例が、早くも90人か。。。
もはや、100人の大台に乗る勢い。
新型インフル発生後、日本で死亡者が100人を越えたのは、7ヶ月超後。
一方、国産ワクチン接種後死亡例は、2ヶ月足らずで、もう、その域に到達。
「重い基礎疾患(持病)のある高齢者」には、新型ワクチン接種を原則、中断とする気がないようだ。もはや「薬害」だと考えますがね・・・。
狭心症治療、「経験」に開きも 「実力病院」日経調査
急性心筋梗塞(こうそく)などの原因となる狭心症の治療を実施する病院のうち、年間手術件数が100例未満の施設が半数弱に上ることが、全国約1500病院を対象とした日本経済新聞社の「日経実力病院調査」で分かった。年間50例未満の施設は2割に上った。各地域で集約化が進まず、週1、2回程度と十分な経験を積めない病院が多い実態が浮かび上がった。
調査対象は、健康保険組合に医療費を請求する際にDPC(診断群分類別包括払い)制度を導入済みか準備中の1559病院。うち、手術を受けて昨年7~12月の半年間に退院した患者数が10例以上の病院は計894病院だった。手術には、血管内に細い管を入れるカテーテル手術と、冠動脈に迂回(うかい)路となる血管を縫合するバイパス手術などがある。(日経)
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相変わらずの「調査」だな。こういうのだけで病院ランキングされてもなあ・・・。
症例数も1つの「病院の実力指標」にはなる「こともある」が、本当に、ごく1部分でしかない。数が多ければそれでいいわけではなく、その患者さんが、その後、どうなったかが大事。また、各疾患の重症度別の評価が必要。
中途半端な指標のみでの評価は、病院・患者さんのどちらにとっても不幸なのだ。
死亡男性からタミフル耐性 新型インフル感染
県によると、国内26例目。男性は白血病の基礎疾患(持病)があった。10月に医療機関でA型陽性の診断を受けタミフルを処方された。その後、肺炎を発症し、リレンザとタミフルを複数回処方されたが、症状は改善せず入院した。12月1日に新型インフルエンザの感染が確認された後、病状が悪化し、15日に急性肺炎のため死亡した。
コメント:
このような患者さんのために、直前の記事で書いたような新薬と上記の既存のクスリとの「組み合わせ・併用療法」が必要になるのです。
まあ、あと2つほど有力なのがありますので、それらは順次・・・。
インフル新治療薬承認へ ペラミビル、1月にも
厚生労働省は今月26日に薬事・食品衛生審議会の部会を開いて承認について審議。問題がなければ、分科会への報告を経て1月にも承認される。10月に申請を受けた厚労省は優先審査の対象として審査を進めてきた。インフルエンザの流行シーズン中に国内で使用できる可能性が高まった。
承認されれば、タミフル、リレンザに続く第3のインフルエンザ治療薬となる。米国では新型インフルエンザに感染した入院患者で、投与が適切と考えられる場合に限り緊急使用の許可が出ているが、正式に承認されれば世界初となる。(共同)
コメント:
私が、ここでも、やかましく「早期限定承認」をと述べていた新薬。
米国に比べて対応がまずい。とにかく「限定承認」からはじめろ、それが最も合理的だとね。
マア、正しいと信じることを「やかましく言ってみる」ことは大事だな・・・。
ただ私が米国のように「限定承認」にこだわるかは当然、リスクを考えてのこと。
だいたい、この国で「世界初の(全面使用のための)承認」という形がとられた新薬は、分子標的医薬も、そうだが、ロクな目にあってない・・・。致死的あるいは重篤な副作用の出現ということで・・・。
おそらく、近い将来、この新薬は、既存の2種あるいは他の医薬品との併用療法も射程に入れた使い方が模索されていくはず。
ハイリスクの患者さんのために、慎重に段階を踏んで育てていってもらいたいからさ。・・・これを「育薬」という。