なぜ、日本の社会では、転職が悪い事
のように思われてきたのでしょうか?
一度入った会社に最後までいることが素晴らしいのですか?
「転職は不道徳だ!!」
この考え方は、一種の洗脳のような気がしてなりません。
今の時代は大きく変わり、昔の様な、終身雇用・年功序列
のような形態を持った会社は少なくなっているのが事実です。
これからの時代は大きく変わっていきます。
昔の古い考え方や、洗脳から自分を解放する必要がある。
ところが、やはり「転職は不道徳だ!!」といった考えは少し残っている気がします。
そもそも、終身雇用は日本の伝統だったのでしょうか?
大正時代の統計を見ますと、
大変面白いのですが、
勤続年数が10年以上のホワイトカラーは数パーセントしかいなかったそうです。
驚きです!!!
ほとんどの人が数年で職場を変える状況だった。
つまり、もともと終身雇用は、日本の伝統でもなんでもなく、
そこまで歴史のあるものではないのです。
ではなぜ、それまで根付いていなかった終身雇用が
急激に戦後の日本企業のスタンダードになったのでしょうか???
ポイントとなるのが、”戦後”からと言う所です。
戦後、日本は経済も人身も崩壊していた。
日本を立て直すには、
戦時的な体制で、日本の産業を動かす必要がありました。
政府がリーダーシップをとり、戦略的に成長する産業を決め、
そこに労働力をつぎ込み、できるだけ早く成長し、日本を立て直す事が求められた。
当時の日本では、個人個人の適性を優先するよりも、
政府が決めた重点産業に、安い労働力をつぎ込むことと、
個人を長期間、企業内に留めて、習熟度を高めることにフォーカスしていた。
それにより、労働コストを下げ、生産性をあげ、コストでの競争力を高めたのです。
こうして戦後の日本では、終身雇用が正義であるとして考えられてきました。
終身雇用は戦後からのなごりにすぎません。
ところが、時代が変わりました。
いつ、企業がつぶれてもおかしくない昨今では、
終身雇用と言う形態は、どんどん薄れていくはずです。
むしろ、今の時代で一つの企業で最後まで勤め上げることを考えているとしたら、
非常にリスクが高いと思います。