真ん中っ子日和 -11ページ目

真ん中っ子日和

いい加減。マイペース。一人楽すぎてワロタ。だけどほんとはさびしいんだ☆…なんてこと死んでも言えない中間子。
今度文芸社さんから自費出版させていただくことになりました。
自費出版のあれやそれもちょいちょい更新していくよ!

知らないから知りたいと思う心と
失って また手に入れたいと思う心と
どちらの想いの方が強いのだろうか。
どちらの方が、哀しいのだろうか。





「願いごとは何?」
女はうっすらと目を開けた。
レンは重ねて問う。
「欲しいものは何?」
ぼんやりと彷徨っていた瞳はやがてレンを捉え、仄かな光を宿した。
「僕が叶えてあげる。君が望むもの全てあげる」
女はふ、と笑った。
「あんたは、天使?それとも悪魔?」
「さぁ……君たちがなんて呼ぶのかはよくわからないけれど」
そういえば「夢魔」と呼ばれていた気もするが、それが天使なのか悪魔なのかはよくわからなかった。
「へぇ。まぁどっちでもいいけどね」
女はそう言ってまたちょっと笑った。
「君たちは『天使』に憧れるものだと思っていたけれど」
「どちらかといえばそうかもしれないけどねぇ。まぁどうせ望みなんて何ンにも無いからねぇ」
「君は、変わってるんだね」
レンはいつ生まれたか覚えていない。何人の人間に会ったのかも。たくさん、としか言いようが無い。
けれど今までそんなこと言う人間はいなかった。
「そうかい?」と女は言った。
「そうだよ」と真似をして言うと、女はそれが可笑しかったらしく声をあげて笑った。
「本当はね、ひとつだけあったんだよ」
「どんな願い事?何でも叶えるよ?」
それがレンの力。
「この夢の中では何もかもが君の思うままだ」
けれど女は首を振った。
「願い事はね、『あった』んだよ。今はもう無いんだ」
「どうして?」
「願い事はもう叶ったんだよ。あんたに会うことで」
意味がわからなかった。
不思議そうな顔をしていたのだろう。女は苦笑してつ、と腕を伸ばした。温かな手がレンの頭を撫でる。
「あんた、綺麗だね」
『キレイ』という言葉の意味はわからなかった。
ただその手の温もりが心地よくて、黙って為されるがままにしていた。
「あたしの周りの人たちもきっと、あんたみたいに綺麗なんだろうね…」
ふっと女の姿が陽炎のように揺れる。
一瞬の後女は消え去っていた。夢から目覚めたのだ。
レンは頭の上に手をやった。まだ少し女の温もりが残っていた。
「……変な、人間……」
でも嫌いじゃない、と、なんとなく思った。





「おばあちゃん今日はご機嫌ね」
孫の無邪気な声に女は笑う。
「夢でね、とっても綺麗な人を見たんだよ」
「でもおばあちゃん、お目々見えないのでしょう?」
「ああ、そうだよ」
女は孫の頭を撫でる。夢の中で彼にしたように。
「一度でいいから何かを見てみたかった。『見る』ってのがどんなことか知りたかった……」
ずっとずっとそれだけが望みだった。
「人はあんなにも美しいものなんだね。私はとても幸せ者だよ」
彼の姿を見たとき、ああこれを人は美しいと呼ぶのだと悟った。
最初で最後に見たものは、本当に美しかった。
「私もその人に会いたいなぁ」
孫のはしゃいだような声がする。
「会えるさ、きっといつかね」





彼はどんな願いでも叶えてくれる人だから。
そうつぶやいた声は風に乗って何処かへ運ばれていった。
夢の中にまで届いてくれたらいいと、なんとなく思った。

人の言う「天使」や「悪魔」に明確な差はない。
それは人がつけた区別に過ぎない。

彼らがいつ生まれたかは本人ですら知らない。
気がついたら居た。
「父」も「母」も無い。己の性を持たない者も多くいる。
彼らは生と死の境界が曖昧で、それゆえ「死」に対する恐怖心を持たない。
彼らが何故、どうやって死ぬのかは誰も知らない。死体も残らない。
おそらくそれは「死」というより、消滅に近いものなのだろう。





人の形を取っていても似て非なる彼らが人に興味を持つことは滅多に無い。
人がどんなに焦がれても。







願いごとは何


欲しいものは何


僕が叶えてあげる


君が望むもの 全てあげる


願い事 は 何 ?

3月になってたよ不思議!

そろそろ真面目に更新しようかな。





本の発売日が決まりました。

5/15の予定。

んでも色々と強行スケジュールなのでもうちょっと遅くなってしまうかも。

タイトルは「月の泉」で決まりになりそうです。

母親に電話で言ったらタイトル三回くらい聞き返された…

「木の泉」ってなんだよ。

「雪の泉」ってそりゃたんに溶けてるだけだろ。





ブログでストーリーを公開するかどうか迷い中。

とりあえず今まで書き溜めた別のものから放出していくか。

とりあえず二週間分くらい更新予約しておくことにしますた。

根が怠け者ですからね!えばりえばり。





お師匠さんである某小説家さんが帯を書いてくれることになりました。

うれしすうれしす!

期待してるから頑張ってねって言われたからがんばります。